学生同士で学びあう

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Point 目標となる先輩がすぐそばにいる
Point リーダーシップ、コミュニケーション能力を磨く
Student's Voice

学生の視点で授業をより良いものにしたい

平野優貴 さん(政策科学部3回生)
2007年より学生FDスタッフとして活動
現在、学生FDスタッフ衣笠キャンパス代表
(2009年1月7日掲載)

「学生の視点で授業をよくしませんか」という言葉に惹かれ、この活動に参加しました。1回生のときは、とにかく目の前の授業を必死に受けていました。2回生になり、少し余裕が出てきて、授業に対して「何かもったいない受け方をしている」と感じるようになりました。「同じ授業でもどう取り組むかで変わってくる。もっと授業に能動的・積極的に参加できないか?」そういった気持ちを漠然と抱えていたとき、「学生の視点で授業をよくしませんか」という言葉をインターネット上で偶然見つけ、学生FDスタッフの存在を知りました。

学生FDスタッフは授業や教育の改善を目標に、教員に授業改善や活性化を働きかけるとともに、学生に対しては意識の向上を図る活動をしています。主な活動として、教員向けには、各学部の学生から出た印象に残ったおもしろい授業の担当教員へのインタビューを載せた冊子の発行・配布。学生向けには、学生同士が大学の授業や学びをより良いものにできるよう、意見交換の場として「しゃべり場」を開催しています。さらに今年度は岡山大学での授業改善に関するイベントへの参加や、山形大学と立命館大学の包括的協力協定に基づく学生交流など、国立私立の垣根を越えて交流を行いました。

この活動の難しい点は、「授業を良くしよう!」と言っても、教員一人ひとりの考え方や想いが違ったり、明確に「これがいい!」という答えがないところです。そのようなこともあり、私たち学生FDスタッフは、学生が主体的に授業に取り組むことで、学生のモチベーションを高め、授業を変えていけるような、“学生側"からの授業改善に力を入れています。

学生FDスタッフの活動をして1年。今までは、先生が話している言葉ばかりに注目していましたが、活動を通じて「この言葉で、私たちに何を伝えようとしたのか?」と一歩引いて、広く見ることができるようになったと思います。また、大学職員の方々や他学部の先生方など、今まであまり深い接点がなかった方々と関わりあえた点でも視野が広がったように思います。学生FD スタッフのやりがいは、「大学を良くしたい!」と自ら声をあげられるところです。スタッフ同士が集まると、この授業が楽しいとかこんなおもしろい授業があるという話が尽きません(笑)。加えて、教員、職員、他大学の人々との交流を持つことができ、いろんな人と出会い、議論できることも魅力です。私はこの活動をしていて、「教育が大好きだ」と思いました。自分のやりたいことが新たに見つかり、将来の選択肢も広がりました。

これからの活動としては、現在行われている「教養ゼミナール」という授業を変えていきたいと思っています。例えば、現在、一部学部は受講できませんが、どの学部の学生も受講できるようにしたり、抽選で受講生を決めるのではなく、「学びたい!」と思う学生の分だけ門戸が開かれるように活動していきたいと思っています。また、将来的には、全国規模で夏・冬休暇を利用して学生FDサミットを開催し、各大学の学生が授業改善に取り組んだ成果を報告できるような機会を作りたいと思っています。

大学の4年間は本当に貴重な時間です。何に挑戦してもいいし、それが許されている時間でもあると思うんです。とにかく在学生のみなさんには本当にやりたいことをやってほしいです。例えば、低回生のうちからニュースを見たり、ネットを見たりあらゆる情報を見て、いろんなことに触れて刺激を受け、興味のあることを見つけ、つき進んでほしいと思います。

取材・文/久米田悠衣(文学部2回生)


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