ボランティアをする

Point 社会の一員としての責任感や積極性、協調性を身につける
Point 環境、国際、福祉など様々な分野でボランティア活動を実施
Point 何でも相談できる専門のコーディネーターがサポート
Student's Voice

飛び込んで初めて知った
ボランティアが持つ3つの顔

谷尻倫子 さん(経営学部2回生)
2009年度「ボランティアコーディネーター養成プログラム」を受講
2009年 NPO法人「碧いびわ湖」でインターンシップ
(2009年12月7日掲載)

初めて本格的にボランティアの門を叩いたのは高校生の時でした。学校で募集していた高齢者施設での「ふれあいボランティア」で活動を行いました。ボランティアというものに触れたのはもっと昔、幼いころに「マザーテレサ」の伝記を読んだのが始まりです。その時からずっと、「ボランティアをしてみたい」という思いはありましたが、なかなか実行できる機会がありませんでした。高校でその実践の場をもらえたことが本当にうれしくて、大学生になても出来ればボランティア活動に関わりたいとずっと思っていました。そんな時、大学2回生の春に出会ったのが「ボランティアコーディネーター」の看板でした。もともと興味もありましたが、私はそこで初めて、「ボランティアをしたい人」と「ボランティアをしてほしい人」を繋ぐ、コーディネートする人の存在を知りました。今までボランティアをする側の人間として動いてきた私にとって、それは初めての発想であり、新しく見えたボランティアの側面をもっと知りたい、学びたいと思うようになりました。

立て看板で募集をしていた「ボランティアコーディネーター養成プログラム」とは、学生と社会人が1年間を通して、前半は様々な講師を招いた講義(=input)、後半はインターンシップを通じたボランティア演習や発表(=output)をしながら、コーディネーターについて体系的に学ぶプログラムです。さっそく受講を申し込みましたが、いざ入ってみると、毎回が発見と驚きの連続でした。講師の方のお話、そして他の受講生のボランティアに対する気持ちや社会人と学生の考え方の違いなど、それらすべてが新鮮で初めて体験することばかりでした。なにより、この夏に行ったNPO法人「碧いびわ湖」でのインターンシップは実際にボランティアをコーディネートするという現場での体験であり、講義だけではわからない貴重な経験をすることが出来ました。

「碧いびわ湖」の前身は滋賀県環境生活協同組合であり、全事業を引き継ぎながら、主にびわ湖の水をきれいにするため、粉せっけんの推奨や販売などを行っています[LINK→碧いびわ湖ホームページ]。私を含めて3名がこのインターンシップに参加しました。県内でエリアごとに地域をまわり、個人宅や店で牛乳パックや廃油の回収をしたり、南草津の地域のイベントで粉せっけんのブースを出展する企画を立案したり、1人でも多くの人に活動を知ってもらうため自主的に新聞を作ったりもしました。毎日いろんな事を知れる楽しさも実感しましたが、同時にその大変さも知る日々でしたね。例えば、電話で個人宅に初めてアンケート調査をした時、これまで社会人の方と接する機会も少なく、取材をする機会も無かったので勝手がわからず、なかなか話を聞いてもらえなくて、自分の未熟さを痛感したこともありました。

そうした経験以上に印象に残ったのが、地域の廃食油回収で一緒に同行させていただいた碧いびわ湖のスタッフ 田中広次さんからの言葉です。田中さんが回収に行くと、月1回の回収にもかかわらず、わざわざ出てきて話しかけてくる方がたくさんいたのを見て、すごく驚きました。そんな私に田中さんは「ただ回収するだけではなく、コミュニケーションをとることが1番大切だよ」ということを教えてくれました。ボランティアを超えて、人と人とのつながりも大切にされている田中さんの姿勢を見てこれこそボランティアコーディネーターに必要なことなのだと、気づかされましたね。

私は、このボランティアコーディネーター養成プログラムを受講しなければ、ボランティアをする側の立場しかわからなかったと思います。4年間という短い時間の中で行動するか否かは自分次第だと思います。私はこの時に行動したからこそ、ボランティアが持つ3つの顔を知ることができました。この知識と経験を元にして、在学中に、私がボランティアに興味を持つきっかけとなったインドのマザーテレサ施設で活動してみようと考えています。

 

取材・文/川口菜摘(経済学部4回生)

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