修了生の声

修了生の声

新宮 匡洋さん

(2015年9月入学 博士課程前期課程)

略歴
2015年9月 テクノロジー・マネジメント研究科 博士課程前期課程 入学
2017年9月 テクノロジー・マネジメント研究科 博士課程前期課程 修了
ノバルティス ファーマ 株式会社勤務

インタビュー

一般学生(ストレートマスター)と共に受講する講義について
大学院の講義ではディスカッションが多いという特徴がありますが、自分にはない発想や意見を聞くことができ、面白いと思いました。Diversity & Inclusionの観点から、様々なバックグラウンドの学生とともに学べた事は、非常に有意義でした。また、グループワークを行うにあたり、メンバーとのタイムリーな情報共有が必要でした。その際に、自分が使ったことがなかった、携帯アプリの使い方を教えてもらうなど、新しい刺激もいただき、感謝しています。
修士論文・研究内容について
オーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)の売上高に影響を与える要因について研究し、修士論文に纏めました。従来、市場性が小さく、製薬企業が積極的に開発しなかった希少疾患に対する医薬品の開発がなぜ盛んになったのか、売上高の高いオーファンドラッグと低いオーファンドラッグではどのような違いがあるのかについて、見識を深めることができました。学会発表も経験させていただきましたが、同業者から、これまで考えたことが無かった視点での報告で刺激的だった、勉強になったとフィードバックをもらうことができ、研究の方向性について、一層自信がつきました。
仕事と学業の両立について
仕事と学業の両立については、正直大変だったと感じています。同僚や上司から、仕事を疎かにして学業に取り組んでいると思われたくなかったので、仕事で手を抜かない、仕事と学業のスケジュールをしっかりと組む、けじめをつける、といったことを大事にしました。どうしても仕事で授業に参加できなくなることはありましたが、そういった事情は先生も配慮してくれました。自然と、社会人学生同士の助け合いも生まれたと思います。私の場合は、週3科目の講義+ゼミを受けると、仕事と学業の両立が難しくなってくる状況でしたので、週2科目講義+ゼミ(土曜日+平日夜間1日で受講)を基本としました。年末年始を挟むセメスターで、可能であれば週3科目の講義に参加し、比較的仕事が忙しくなるセメスターは講義を週1科目に抑えるなど、自分の都合に合わせて調整できたのが良かったと思います。在学期間中、第2子を授かりましたが、家族の理解にも助けられました。
MOTを学んで身についたこと
イノベーション、ビジネスモデル、マーケティング、戦略経営、知的財産、リスク管理、意思決定、生産プロセスなどは、言葉に馴染みがあっても、直接的な業務経験がなく、実はよく知らないことでしたが、MOTでこれらを学ぶことができました。当然、知らなかった多くの事を学びましたし、これまでの人生で考えたことも無かったようなことを考える機会になりました。そのおかげで、自分が勤務している会社や、競合他社がとった行動などについて、その意味が理解できるようになったと思いますし、自分の視野が広がり考え方も変わりました。また、自ら研究を行うことで、自分が知りたいことを知るには、何を、どのような方法で分析・検討する必要があるのかということを、真剣に考える機会になりました。その結果、普段の業務で目にする、研究や調査結果などを読み解く力も高まったと実感しています。
進学を検討している方々へのアドバイスやメッセージをお願いします。
新しい知識や考え方(能力の使い方)を身につけ、壁を突破したいと感じている方、業務課題や、気になることについて、答えを知りたいと思っている方などに、進学をお勧めします。きっと、これまでは見えなかった物事が見えるようになると思います。仕事と学業の両立で迷われている方は、1科目から受講可能な科目履修の利用が良いかもしれません。進学者と同じ講義を受け、評価・単位認定を入学前に受けられますので、進学後の負担を少し軽減できると思います。