経済学部ゼミナール大会の様子

仲間とともに。学年を超え、専門領域を超えて。

「小集団」というクラスの存在

 立命館大学には、高等学校までのような「クラス」があります。
 初年次(1年次)においては専門教育を受けるうえで身につけるべき基本的な学習の構え(レディネス)や基礎的な研究手法を学ぶことに始まり、最終年次においては卒業論文・研究・制作といった総仕上げの過程を学ぶ場が設けられており、これらを総称して「小集団」クラスと呼んでいます。

 今回は、経済学部における小集団クラスでの1年間の学びの到達点を発表しあう場として毎年12月に行なわれている「ゼミナール大会」を紹介します。

 経済学部のゼミナール大会は、1回生から4回生まで、学年を超えて学びの成果を競い合います。参加者は例年1,000人を超える大規模なものです。
 初年次における「基礎演習」や3・4年次での「演習」・「卒業研究」といった小集団クラスの担当指導教員の下でそれぞれ専門的な学びを深めており、ゼミナール大会はその成果を個人やグループで発表する場となっています。

 また、ゼミナール大会に参加することを通じて、学生生活、ひいては社会人生活で必須となる論理的な文章の書き方や自分の考えを他者に伝える力を身につけていきます。

経済学部「ゼミナール大会」の特長

 経済学部におけるゼミナール大会の特長は大きく2つあります。

 ひとつめは、12月の土曜日に丸1日を使ってプレゼンテーションの大会が行なわれる点です。
 事前に論文審査があり、その結果とプレゼンテーションの結果をあわせた総合得点で入賞者の表彰を行ないます。さらに総合得点TOP10チームには、優秀者発表会でプレゼンテーションを披露する機会が与えられます。優秀者発表会は誰でも見学することができ、毎年レベルの高いプレゼンテーションを見学しようと多数の学生が集まります。

 ふたつめの特長は、「学生が主体」となって取り組まれている点です。具体的には、経済学会学生委員会(SEA)により大会が運営されます。

 大会が行なわれるまでに必要なスキルを磨く「論文の書き方ガイダンス」や「プレゼンテーションガイダンス」、初めて大会に参加することになる1回生向けのガイダンスなど様々な企画が学生ならではの視点で開催されます。

 そして、大会当日は類似のテーマ毎に分科会が編成され、プレゼンテーションの内容を競い合います。これらの運営を学生たちが主体となって行なっています。

成果を称えあう

 さらにゼミナール大会のフィナーレとして、各賞を受賞した学生たちと教職員とで大会(および学習)の成果を称えあう表彰式と懇親会が開催され、他の優秀な仲間や経済学部の教職員と交流する機会に恵まれます。


 立命館大学では、今回紹介した経済学部以外でも同種の取り組みが行なわれています。
 このように、仲間とともに、あるいは、学年を超え、専門領域を超えて「交換される学びの経験」は、自分自身の思考の枠組み(境界)を大いに刺激し、視野を広げ、その後の学びに対するモチベーションを掻き立てる貴重な機会になっています。

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