7月24日(水)、情報理工学部の田中覚研究室は、公益財団法人八幡山保存会の協力のもと、「八幡山」のデジタルアーカイブのための実地計測を行いました。本計測は2016年度から行われており、毎年懸装品が変化するため、そのバリエーション全てをアーカイブ化しています。これまでに同研究室は、「船鉾」のアーカイブ化も行いました。

八幡山の上部を計測
上下2点から大量の3次元点群を計測

 本計測のアーカイブ化には、田中覚教授の研究室で開発した「三次元透視可視化技術」が用いられています。これは、レーザ計測による数億点にも及ぶ巨大な3次元点群データの処理を可能とした最先端技術であり、内部や懸装品、周囲の提灯や櫓などが極めて精緻に透視可視化することが可能となっています。そのため、山鉾を組立て、分解するまでのプロセスも可視化しアーカイブでき、伝統文化を精緻かつ包括的に後世に残していけるようになりました。

 計測に参加した情報理工学研究科博士課程前期課程2回生の西村京馬さんは、この可視化技術を駆使し、より精度の高いデジタル再現技術を開発したいと語りました。

 今後も田中教授の研究室では山鉾の保存をはじめとした祇園祭のデジタルアーカイブ化を続けていくとのことです。なお、今年度はインドネシアの世界遺産における三次元計測のプロジェクトも予定されています。

左が船鉾、右が八幡山の三次元透視可視画像。

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