2021.05.20 NEWS

「日々の感謝を記録することが学習モチベーションを向上させる」  グローバル教養学部の山岸典子教授が共同研究で明らかに

 グローバル教養学部の山岸典子教授は、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)との共同研究において、日常生活で起こる様々な出来事や、その対象となる人々に感謝したことを振り返り記録することで、学習モチベーションが向上することを明らかにしました。本研究成果は、BMC Psychologyに、5月13日(木)に掲載されました。

 「感謝の感情」は、大学生の学習モチベーションにどのような影響を与えるのか。今回、共同研究グループは、クラウドシステムを独自に開発し、日々感謝したことを「感謝日記」に記録するとともに、学習モチベーションを含む心理的変化を長期間にわたって計測しました。その結果、2週間にわたって日々感謝したことを記録することが、学習モチベーションの向上に影響を与えること、さらに、その効果が3か月後まで維持されることが分かりました。

 本研究の結果は、「感謝日記」のような感謝する機会を提供することで、学習モチベーションを向上させることが可能であることを示唆しています。教育現場などで、既存のモチベーション改善プログラムに加えて、感謝することを活用した、数週間程度の比較的短い期間で、数か月に及ぶ効果のある、モチベーション向上プログラムの開発に役立つことが期待されます。

 

論文情報
  • 掲載誌: BMC Psychology
  • 掲載論文名: Enhanced Academic Motivation in University Students Following a 2-week Online Gratitude Journal Intervention
  • 著者名: Norberto Eiji Nawa, Noriko Yamagishi
  • URL: https://www.doi.org/10.1186/s40359-021-00559-w
  • DOI: 10.1186/s40359-021-00559-w

※本研究の一部は、立命館大学稲盛経営哲学研究センターの研究助成を受けて行いました。

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