東京2020オリンピック・パラリンピック アスリート・関係者が授業

 立命館大学産業社会学部では、読売新聞社と連携し、スポーツ競技の現状や諸課題についての洞察を深めることを目的とした授業「専門特殊講義Ⅰ」を開講しています。2021年度は、新型コロナウイルス禍の影響により開催が1年延期となった東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に焦点を当てています。10月4日(月)~11月15日(月)の授業では、読売新聞社、読売テレビ、報知新聞社の関係者が講義。また、11月22日(月)~12月6日(月)まで3回にわたり、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に出場したアスリートや指導者などを講師としてお招きし、講義いただきました。今回はその様子をお伝えします。

11月22日(月)授業

君原嘉朗氏
君原嘉朗氏

 11月22日(月)は、君原嘉朗氏(株式会社アシックス 2020東京オリンピック・パラリンピック室 室長)から講義いただきました。
 アシックスは、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会のゴールドパートナー(スポーツ用品)であり、その活動として日本代表選手団オフィシャルスポーツウェアなどの開発から納品までを担い、さまざまな競技団体・アスリートなどとも交流。また、大会に向けアシックス社内が結束するために開催したワークショップや動画制作、他のパートナー企業との交流企画についても触れ、新型コロナウイルス禍を乗り越えて大会を支えた人々の奮闘もお話くださいました。
 学生からは、アシックスの今後の事業展開や国際パラリンピック委員会とオフィシャルサプライヤー契約を結んだ経緯などに関する質問が寄せられ、授業を通してスポーツの概念や価値について考える機会となりました。
 ※アシックスと立命館は、2017年にスポーツ界全体の発展に寄与することを目的に包括的連携交流協定を締結しており、今回の講義も連携の一環としてお引き受けいただきました。

11月29日(月)授業

右:木村敬一選手<br>左:櫻井誠一氏
右:木村敬一選手
左:櫻井誠一氏

 11月29日(月)は、櫻井誠一氏(一般社団法人日本パラ水泳連盟 常務理事・技術委員長)・木村敬一選手(東京ガス株式会社、東京2020パラリンピック競技大会 水泳金メダリスト)から講義いただきました。
 櫻井氏は、世界ではパラリンピックが「障害者」から「アスリート」同士の競技会として捉えられるようになっているものの、日本ではまだ課題が多いことを指摘。インクルーシブな機会を増やし、共生社会の実現を目指すことが重要であるとの説明がありました。
 木村選手は、リオ2016パラリンピック競技大会で金メダルを逃し、一時は引退を考えたものの、現役続行を決意。新天地アメリカでトレーニングを積み、東京2020パラリンピック競技大会で悲願の金メダルを獲得するまでの過程をお話くださいました。学生に向け、「その瞬間、瞬間にできることをやる。努力し続けることが重要」とのメッセージを送られました。
 学生たちにとって、金メダリストの経験を直接聞く貴重な機会となり、同時に障害者のアクセシビリティ向上や共生社会実現への理解を深める場となりました。

12月6日(月)授業

スクリーン右:田中健太選手、スクリーン左:田中世蓮選手
スクリーン右:田中健太選手
スクリーン左:田中世蓮選手

 12月6日(月)は、ホッケー男子日本代表として東京2020オリンピック競技大会に出場された田中健太選手(オランダ1部リーグHGC、2013年 産業社会学部卒業)・田中世蓮選手(岐阜朝日クラブ、2015年 産業社会学部卒業)からオンラインで講義いただきました。
 お二人は、新型コロナウイルス禍で東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催が1年延期される中、どのようにモチベーションを維持し、大会に臨んだのかについて振り返りました。また、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会を契機としてトレーニング環境が充実し、スポンサーも増えて海外遠征など競技環境が整えられてきたことを説明されました。他方で、欧州ではクラブチームがあり、大学卒業後も選手としてホッケーを続けやすい環境があり、ポジションごとの専門コーチからきめ細かな指導を受けることができる点も紹介。今後、さらに競技人口を増やし、日本の環境も変えていきたいと抱負を語られました。
 学生からは、試合前のルーティーンや学生時代の過ごし方などについて質問があり、卒業生でもあるお二人から親身なアドバイスが送られました。

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