2016.06.06

修行中

 前期も中盤にさしかかってきました。この間、文献レビューを中心に進めてきた3回生ゼミは、「論文で書かれている実験の実際を知る」ということで、パフォーマンス測定室を使って、動作解析を体験的に学んでいます。このパフォーマンス測定室を利用するには、事前に講習とレポートによって、一定水準の基礎知識と安全配慮の確認が行われます。ゼミ生は、特任助教のS藤先生によるみっちりとした講習を受けて無事に認定を受けています。


 もちろん、講習を受けただけですぐに実験できるほど簡単なものではありません。実際に測定するとなると、機器操作、被験者へのガイド、指示、マーカーつけ、キャリブレーション、カメラケーブルの巻き方など、覚えるべきことが山のようにあります。この間の先輩方のおかげで、一定のマニュアルが用意され、かつ大学院生、4回生の先輩からも直接指導を受けることができます。時代とともに進化できるのは、このような先輩諸氏の蓄積の上に乗っかかれるからです。ですので、先輩(前の時代)を上回る責任が、次の世代にはあるということでしょう。

 ということで、パフォーマンス測定室での修行を3回生たちは積んでいます。昨年末より、カメラが8台増設されたことにより、固定カメラが16台となり、通常の撮影範囲ではカメラ設定の時間がほとんど必要なくなりました。これも凄いことです。写真は、カメラを移動しようと思ったところ、ケーブルが絡んでいて慌てて止まったシーンです。うっかりすると事故、故障につながります。


 また、下の写真はバスケットボールのシュートの撮影中です。まわりに人がいるのは、ボールが跳ねたときに、周りのカメラにボールが当たるのを防ぐためです。結構高額なカメラで、かつ修理にも時間がかかると、共用の部屋ですので、他の研究室・実験に影響を与えます。そのため、大事に、そして安全に使うことが求められます。このようなことも実際に実験をして、体験することで身に染みて理解できます。やはり、現場で実践することが非常に大事になります。文献だけでなく実際に触れることでデータへの愛着、見方が変わってきます。3回生ゼミ生の修行が順調に進むのを期待しています。


<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>
先週は、全国体育スポーツ系大学協議会ならびに全国体育系大学長・学部長会議のため、東京へ行ってきました。今回の当番校は、日本女子体育大学でした。おもてなしの精神で、随所に「日女体大」の良さを見せていただきました。来年は、本学が当番校でホストを引き受けることになっています。多少のプレッシャーを感じつつ、来校いただく皆さんに喜んでもらえる内容を、学部の教職員で考えていきます。
【忠】