2016.06.09

OB訪問

今週の水曜日に,2013年度にスポーツ健康科学研究科博士課程前期課程(修士課程)を修了した増田さんが研究室に来てくれました.増田さんは,理学療法士(PT)として仕事をしながら,修士号を取得しました.現在も,PTとして活躍しています.加えて,継続的に研究を続けていて,現在は,本学の客員協力研究員としても頑張ってくれています.



“なぜPTがスポーツ健康科学?”と思うかもしれませんが,実は,理学療法とスポーツ健康科学は共通点が多いです.スポーツ健康科学の領域はかなり広いですので,その一部をサポートしているといったイメージです.学部や研究科の授業をみても,整形外科系,解剖学系,バイオメカニクス系といったPTにとっても馴染みの深い講義も数多くあり,増田さんの他にも本研究科にはたくさんのPTの在学生/卒業生がいます.

増田さんの修士論文のテーマは子供の腰痛とその原因についてでした.子供と腰痛というのは,なかなかピンとこないかもしれません.増田さんは,PTとしての経験から,腰痛を訴える子供は,一般的に考えられているよりも多いのではないかと考え,調査によって見事にそれを証明しました.特に原因として子どもが多くの時間を過ごす学校生活に注目し,腰痛と関連が強いとされる座位姿勢についても調べました.座位姿勢にも色々あるのですが,その中では日本特有の体育座りにも注目しました.体育座りといえば,まさに体育の領域にもなります.そういった理学療法,バイオメカニクス,日常生活,体育といった色々な観点から調査と考察を行い,修士論文を完成させました.まさにスポーツ健康科学部/研究科が掲げている学際領域の研究です.このテーマの研究は今も続けています.

スポーツ健康科学部/研究科は理学療法士から興味を持たれるだけでなく,学部生の中でも理学療法に興味を持っている学生もいます.スポーツを経験している学生が多いため,スポーツ中のケガの治療のときに,理学療法士のお世話になり,それが興味を持つきっかけになることもあるようです.
しかし,学生に話を聞いてみると,理学療法士のことを詳しくは知らない人も多いようです.

そういったこともあり,本来の増田さんの訪問の目的は,現在執筆している論文についての打ち合わせでしたが,このブログのために少しインタビューをしてみました.ここまで少し長くなりましたので,次回以降のところで理学療法士の説明と合わせて紹介したいと思います.

では.

naru