2016.07.08

熱中症警報発令中


naoです。

6月下旬からの猛暑で、体調を崩している人がおられるのではないかと思います。
京滋地区は祇園祭の時が一年で最も蒸し暑いと言われていますが、今年はこの時期がかなり早くなっているように感じます。
総務省消防庁は、6月27日から7月3日までの1週間に、全国で2847人が熱中症で搬送され、6人が亡くなった報告しています。
搬送者数は昨年の5倍だったそうです。
滋賀でも35度を超える猛暑日が続き、25度を下回らない熱帯夜が続くことがつらいです。

私は、ジョギング時に意識的に水分摂取をこまめにしていますが、日曜日(3日)はジョギング中に頭痛が酷くなり、めまいと息切れを感じました。
いわゆる熱中症を引き起こしてしまいました。
最後まで走るか?それとも歩くか?と悩みましたが、「根性だ!」と言い聞かせ走ってしまいました。
自宅に戻り、スポ-ツ飲料水を大量に飲んだのですが、翌朝まで尿が出ない状態でした。
毎朝体重を測定しているのですが、3日の体重は前日よりも1.5㎏も減っており、さらに熱帯夜による寝不足の状態でした。
走っているとき、調子悪いな~と感じていたものの、まだまだ行けると無理をしました。
勇気ある撤退を早くするべきだったです。
運動中に水分をこまめに摂取していても、寝不足の状態では熱中症になる割合が増加するということです。
また急激な体重の減少は、体水分量が減った状態なので注意が必要です~。 
理解していても、対処法を飛ばしてしまったことが本当に恥ずかしいです。


ところで、各地で熱中症予防のための取り組みが行われています。
例えば、岐阜県多治見は夏の気温が高いことで有名ですが、市としては「熱中症予防声かけ」を推進しています。
また草津市では、科学的な評価法(日本体育協会推奨)を用いて熱中症警報を発令し、各学校や公共機関で注意喚起を行うよう指示しています。
立命館大学も草津市から指示を受け、学内には写真で示すような看板を立て、熱中症予防の推進を行っています。
以前は運動部の活動を中止して下さいという連絡も入ったと聞きます。
熱中症警報が出されるたびに練習を中止するというル-ルを作ってしまうと、本学体育会にとっては全く練習ができなくなり競技成績が低下してしまいます。
また同様の厳しい環境下での試合もあるので、選手たちは暑さに対応しなくてなりません。





そこで、各チ-ム独自で熱中症の予防対策をしています。例えば写真に見らえるよう体育館種目のバスケットボ-ル部は、体育館内で空気が通らないため、立っているだけで汗をかきます。
運動中1.5ℓ以上の水分を摂取しても、運動後には2㎏以上の体重の減少が見られる選手もいます。
そんなこともあり、選手らには自由に水分摂取を行わせています。
トレ-ナ-らは、体育館の隅々に置かれたペットボトルの水を補給することも仕事の一つです。





OICで活動する体育館種目のある選手は、急な頭痛と吐き気で前が見えなくなった~初めて熱中症を経験したそうです。
今年のように暑い時は、普段以上に水分摂取が重要ですと話してくれました。

立命館大学は、全国の大学の中で熱中症予防に取り組んだのは早かったと思います。
1984年から多くの運動部に水分摂取を積極的に行うことを指導していました。
まだ科学論文も少なく、どのような飲み方がいいのか皆で各体育会チ-ムの主務などと議論していました(トレ-ナ-というポジションが少なかった時代)。
ほとんどの体育会は30分間隔といった水分摂取の方法を用いていました。
体育会本部の勉強会で、好きな時に自由に飲んだ方が「がぶ飲み」は減り、パフォ-マンスは低下しないといった意見が出されていました。しかし、自由に飲む行為を認めるとチームの士気が低下するという意見も出されていました。
1995年には、NHKクロ-ズアップ現代で、アメリカンフットボ-ル部(パンサ-ズ)を事例に水分摂取の取り組みが紹介されました。

1984年~1990年ぐらいまで、「運動中に水を飲めと指導していることは遺憾だ!根性があれば喉は乾かない!」と多くの体育会チ-ムのOBや監督が怒鳴っていました。
私は、その都度、怒っているOB会へ水分摂取の重要性を説明しに行ったことを懐かしく思います。
「軟弱な指導を推奨しているのは、お前か!」と何度も怒鳴られました(選手の方々は、もっと厳しいことを言われていましたから、彼らのためにもと頑張っていました)。
近年のスポ-ツ場面の死亡事故例を見ていますと、あれから30年も経過しているのに、まだ「根性があれば喉は乾かない」と信じている指導者もおられるのが残念ですね(立命館大学には、そのような方はいません)。