2016.09.11

ハワイでの研究活動など

今回、ハワイ大学に来るきっかけとなったのは
私の友人で大阪産業大学のS先生から紹介していただいた
ウイルコックス先生にメールを送ったことです。
自身の研究歴とホノルルハートプログラム(HHP)でできそうな
研究計画を添えてコンタクトを取りました。
双子の先生のお兄さんで、弟さんは沖縄国際大学の教授をされています。
奥さんは日本人ということで、大変親切にしていただきました。
早速、ハワイ大学老年学科長のマサキ先生をご紹介いただき現在に至ります。



この半年でホノルルハートプログラム(HHP)のデータをもとに
1本の論文を完成させることができました。
タイトルは「サルコペニア肥満と総死亡リスクの関係(仮)」です。
被験者は、HHPの1991年~1993年に参加された2,309名の日系人の方々で、
当時の平均年齢は77.6歳でした。
それから2015年までの24年間の追跡調査となります。
まだ生存されている方がもいらっしゃいますが95.7%がすでに亡くなっています。
今回は、やせ、肥満、かくれ肥満の人の寿命の違いについて調査しました。
結果は、痩せの人が最も短命で、かくれ肥満ではなく
太っているだけの人が最も長生きという結果です。
これはオベシティ・パラドックスといわれていて
疫学研究ではよく見られることですが、これまでのところ
かくれ肥満との関係を観察した研究はほとんどありません。



データの解析は、ランディー先生が担当しました。
彼は中国人で、HPPでのデータ解析のテクニシャンです。
今回の研究でもっとも時間をかけて話し合った先生です。



8月からクワキニ病院にサバティカルで来られた小原先生にも大変お世話になりました。
こちらに来て、話ができる初めての日本人の先生で
プライベートでもお付き合いさせていただきました。
小原先生は九州大学医学部精神病態医学の講師で現在39歳です。
クワキニ病院では認知症をアウトカムとした研究をされる予定です。
大学では、日本でも有名な久山町スタディの研究室に所属されています。
長く疫学研究に携わっている先生ですので、この分野の知識が非常に豊富で
わからなかった疑問にもすぐに答えていただき、ありがとうございました。
また今後ともよろしくお願いします!

Good day!

sana