2017.03.28

フルマラソンへのチャレンジ

キャンパス内では卒業式・修了式が終わり、新しい年度に新入生を迎える準備が進められています。

以前このブログでも宣言?しましたが、先週末に、プライベートにおける今年度最後のイベントとして、「フルマラソン」へ挑戦してきました。もともと、球技種目の競技歴が長かったため、長い距離を走ることは得意ではありませんでした。しかし、日々の運動不足の解消のために始めたウォーキングやジョギングを経験するうちに、自分の体力に応じて、簡単かつ、じっくりと運動に取り組めるところに徐々に面白さを感じるようになり、「いつかはフルマラソンを」と思うようになっていました。しかし、なかなかチャンスがなかったのですが、郷里の徳島で開催されている「徳島マラソン」が10回の記念大会となったことや、開催が参加しやすい時期に変更になったことから、今年こそエントリーしてみようと思いきって、エントリーしました。

エントリー後には、大会本番に向けて徐々に練習を積んでいこうと思っていたのですが、なかなかそのような時間がとれずに、いつのまにやら、大会当日をむかえてしまいました。
明らかに準備不足であったため、大きな不安のまま、スタートしました。
当日は、1万2千人を超えるランナーが参加し、ゲストのアテネオリンピック女子マラソン金メダリストの野口みずきさんに励まされながら、元気に阿波路へと出発しました。この日は、薄曇りの天気で徳島特有の風もそれほど強くなく、日本三大暴れ川と数えられ、四国三郎とも呼ばれる吉野川も、雄大そして滔々とした流れでランナーを励まします。また、沿道にはあらゆる趣向を凝らした応援の方々がランナーを応援してくれました。阿波踊り、南京玉すだれ、神楽、エイサー、ヒップホップダンス、ロックバンドなどなど、ともすれば単調な景色となりがちななか、ランナーの気を紛らわせるに十分な応援を楽しみながら走ることができました。





ご存じのように、四国は八十八か所の遍路参りが江戸時代より盛んに行われており、徳島の隣県である香川讃岐の国生まれとされる空海(弘法大師)ゆかりの寺を巡礼する人はいまでも多く、四国の道では白装束に身を包み、同行二人と書かれた笠を身につけた「お遍路さん」をよく見かけます。また、そのお遍路さんに対して、街の人は食物や餞別を与える「お接待」を続けてきました。このお接待の精神は、自分は巡礼に出ることはできないが、巡礼者であるお遍路さんをもてなすことで、自分にも功徳があるように願うというものです。

徳島マラソンも、こうしたお接待文化が顕れていて、沿道の方々(老若男女)が、別にエイドステーションでもなんでもないところで、自分で用意したあめ、チョコレート、梅干し、たくあん、レモンのはちみつ漬け等をランナーに配っている様子をあちこちで見かけました。
市民のみなさんは、それぞれの目標に向けてひたすらにゴールを目指すランナーに結願成就を目指す遍路巡礼者を重ね合わせているかのようでした。こうしたお接待文化が、徳島マラソンの完走率の高さ(第9回完走率90.6%)の一因となっているのかもしれません。

さて、肝心の私のランニングですが、かろうじて制限時間ギリギリに、ゴールにたどり着くという、予想通りの展開で幕を閉じましたが、完走した爽快感と全身の筋肉痛は、次回へのリベンジを決意させるに十分なものでした。
次の機会に向けて今度こそ、しっかり準備して臨みたいと思います。


※追記
このブログの担当も今回が今年度最後となります。この1年間、私の凡庸な拙文におつきあいくださった方々、誠にありがとうございました。マラソンと同様、なんとかゴールとなりました。
時々、「読んでるよ!」とお声をかけてくださった方の声が励みとなりました。
次週はいよいよ、新年度です。次年度の火曜日担当の先生(強力な方です)の紹介をさせていただきたいと思います。




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