2017.05.14

サンドイッチと論文

Institute of Sports Medicine Copenhagenでは、研究所のメンバーの学術論文が雑誌に掲載されると、その論文の筆頭著者がランチタイムにその発表された論文についてプレゼンをする習慣があります。筆頭著者が幹事となって参加者を募り、事前人数分のランチを注文します。

ランチさんのセミナーに参加するのは学生や教員だけではなく、秘書さんや事務員さんも招待されます。そのため、発表者は専門用語を使いすぎず、自分の研究内容が誰でも理解できるような分かりやすい発表をすることが求められます。


 

この写真はセミナーが始まる前で、この後に続々と参加者が増えて立ち見状態でした。


Dr. Michael Kjærは冗談で、「このランチの時に研究所に何人所属してるのかがよく分かる」と笑いながら言ってましたが、ほぼ全員参加しているようでした。

もちろん、無料ランチが振る舞われるので(費用は研究所持ち?)、参加者の数は増えるのですが、セミナーを通じてその研究者が行ってきた研究をスタッフ全員と共有し、しっかりとけじめをつけ次の研究に繋げることができる良いきっかけになっていると感じました。

研究所には海外からの研究者も数名いるので、発表は全て英語です。


 


ちなみに前回開かれたランチセミナーではDr. Kjærからシャンパンが振る舞われたそうですが、その際の研究は国際誌の「Science」に掲載されたそうです。インパクトファクター(その学術雑誌の論文が一定期間にどれくらい他の研究者から引用されたかなどで割り出す評価指標)の違いを、嫌みの無い形で認識させるうまい手段だな、と思いました。

 

今回発表した写真のDr. Mckeyは人体から採取した筋肉のサンプルから生化学的な解析を実施して、運動などによる筋肉の損傷の修復に線維芽細胞が重要であることを臨床試験で初めて報告しました。

この論文の詳細は以下のリンクからご覧になれます:

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28369879

 

いつも皆が昼にランチを食べているスペースが、スクリーンが降りてくることでミーティングルームに早変わり。今回はランチとして、サンドイッチが提供されました(ただのサンドイッチと思って写真撮るの忘れたのですが、パンがめちゃくちゃ美味しくて、撮り忘れたのを食べた後で後悔。。)。

 

日本に帰ったら僕もこのランチセミナーを研究室で実施したいと思います。

 

satoshi


オフィスの窓から見える外の景色も、この窓だと様になりますね。