2017.06.01

6月に入りました。

こんにちは、shinoです。

6月に入りましたね。
暑い日が多くなってきましたが、皆さん体調は崩されてはいないでしょうか?



先週末、日本ラグビー協会によるマッチドクターの講習会が東京でありましたので、出席してきました。

私は、大学時代にラグビー部に所属していたことから、ラグビーをメインにスポーツ医として活動しています。
もちろん、ラグビー以外の様々なスポーツにも関わっていますし、
これからも、あらゆるスポーツをしている選手を診ていきたいと思っています。

皆さんもご存知の通り、日本ラグビー協会は、2019年のワールドカップ日本開催に向けて、着々と準備を整えています。
先日、プール(予選リーグ)組分け抽選会が京都で行われ、
その様子はニュースでも少し取り上げられていましたね。

日本の対戦相手は、アイルランド、スコットランド、他2か国(未定)になりました。
対戦相手が決まると、日本で開催されるということをいよいよ実感してきます。

2019年なので、まだ2年も先のような気がしますが、
準備する側としては、たぶん、もう2年しかないと言った方が良いんでしょう。

メディカル部門も、選手の安全を第一に、日々スキルアップに努めています。

ということで、2019年のワールドカップを見据えて、
脳振盪を中心とした頭部外傷の評価(Head Injury Assessment:HIA)を、
日本でも昨年度よりラグビートップリーグ(社会人、プロで構成される国内最高峰のリーグ)に導入することになりました。

HIAとは、ピッチ内外で、試合中に簡易的に脳振盪(疑い)の有無を判断するための評価ツールです。
ラグビーは、当然、選手同士がぶつかり合う接触プレーが多いため、脳振盪の発生も多いスポーツであるといえます。
前のブログにも書きましたが、スポーツ選手の安全を守るためには、脳振盪の診断を速やかに行うことは非常に重要です。

私も、昨年度、ラグビートップリーグで数試合のマッチドクターをさせていただきました。
『マッチドクター』とは、試合のために配属されるドクターのことで、チームに所属しているいわゆる『チームドクター』ではありません。
他の競技での『マッチドクター』の役割は、試合を観に来ている観客に対する救急対応がほとんどになります。選手の怪我に対する対応は、主に『チームドクター』が行います。

しかし、ラグビー競技において、『マッチドクター』は、試合中に起こる選手の脳振盪や怪我に対し、敵味方無く、中立の立場で動き、選手の安全を守り、サポートするのが主な役割です。
そのために、事前にHIAの講習を受けていないと、役目を果たすことが出来ません。

今回の講習会では、昨年度に導入されたHIAの適応結果や問題点、再確認すべきことなどを、
グループワークを用いながら、インストラクターの先生にレクチャーしていただきました。
日曜の午後だったのですが、50名以上の先生方が、全国から集まり、意見の交換を行いました。

以前に勉強したところも、曖昧であったところも、再確認することができ、
かつ、新たな知識も教わることができましたので、大変有意義な時間でした。

全員で知識を共有することで、全体のレベルアップに繋がり、
しいては、選手の安全を守ることができます。

2年後のラグビーワールドカップが無事に成功するよう、
メディカルもどんどんレベルアップしていきたいと思います。

今年も8月の最終週よりラグビートップリーグが開幕します。
トップリーグの試合は、全国のスタジアムで開催されていますので、
時間がある方は是非ともスタジアムに足を運んで下さい。

試合で我々が実際にどんなことをしてるかは、このブログでもまた紹介することにしたいと思います。

では、