2018.02.07

FCとCF

サッカーのネタに挑戦、第2弾です。
今日は、「サッカーでみるスペイン(その②):FCとCFの話」です。

たとえば、FC Barcelona と Valencia CF 。FCとCF!?と、そこに躓くほどのサッカー知識なのですが、調べていておもしろく、私なりに考えさせられた時間が流れたので、今日はその話を共有させてください。

バルセロナは、創設者がスイス人、初代会長がイギリス人だったので、Football Club Barcelonaの名称でスタート。創設者は、スペイン語よりも先にカタルーニャ語を覚えたとか。その後、政治家が会長になるなどして、政治色を強めていくことになったようですね。

そして、スペインの暗黒時代と表現されているフランコ政権が始まり、その長い時間の中では、スペイン語以外の言語が禁止され、クラブ名もClub de Futbol Barcelonaと強制改称。(このあたりの言語禁止時代のことは、昨年のカタルーニャ問題の背景の “ひとつ” として、報道されていたかもしれません)。
このフランコ軍事政権が崩壊した後、バルセロナは、元のFootball Club Barcelona (FCB) に表記を戻したそうです。

(ある日のスペインの新聞「El País」より

地域コミュニティの中からクラブが生まれること(クラブの会長も会員socioから選挙で選ばれるそうですね…)、地元愛、政治との関係、言葉を奪われた弾圧の時代、そして今に至る歴史を背景にもつことを知り、人々にとっての生活や意味を想像したとき、なにかこのカタルーニャという地域性や文化・スポーツがみえてくるような気がします。

経済が発展し、今回の独立問題で人々が何を想い、今願っているのか…?
そんな地域や人々が謳い続ける "more than a Club"というスローガンとそこに込められた想い…。世界的な人気を誇るチームをみたとき、そこには拘りがあり、いろんな人に響き続けるようです。

【表紙の写真】スペインの新聞:2018.01.29

ippo