2018.02.21

二つの苗字

バレンシアから届けるブログも、残すところあと4回ほどでしょうか。
最近のバレンシアの気候のせいか、留学・勉強疲れのせいか、生活リズムの違いのせいか…寮の中では体調を崩している学生たちもちらほら。皆さんも、体調にはくれぐれも気をつけてお過ごしください。

さて今日は、大学で必要な申請をするため、ある書類を作成をしていたときの話です。受け入れ先のV先生が、お忙しいのにわざわざ時間を割いて、その申請書作成を手伝ってくださいました(またしても、すべてスペイン語だからです……)。

「last nameはお父さんの名前か?」とたずねられたことがきっかけで、しばらく名前の付け方の話をしてもらいました。

スペインのフルネームは面白く、両親の第一苗字をそれぞれくっつけて、子どもの苗字になる(戸籍登録、かつ日常的に使用するのは、世界の中でも珍しい)そうです。つまり、「名前. 苗字1-苗字2」と、苗字が2つあるのです。その順番については、父親が先でも、母親が先でもよいとか。

ちなみに、女性で一番多い名前はMaria Carmen(マリア・カルメン)、男性はAntonio(アントニオ)。最近生まれた女の子に多い名前はLucia(ルシア)、男の子はHugo(ウーゴ)だそうです[スペイン国立統計局 (Instituto Nacional de Estadistica:INE; Ano 2016 Publicado:24/05/2017)]。

お願いすると、名前を彫ってくれます。見本はMariaさん。
[写真のような、世界的に有名な高級ポーセリン人形のリヤドロはバレンシア企業。いろんな陶芸家さんと話すと、必ず「日本の陶器はすばらしい!」と大絶賛です。]

レジデンスでお世話になっているスタッフさん(の内、私が名前を知っている方々)の中だけでも、マリアさんが3人。すごい率です(どうやって区別しているのでしょうか)。ただ、私にとっては馴染みのない音をもつ名前がその他大勢なので、なかなか覚えられません…。”スペイン語圏” からともなると、一瞬にして忘れるほど難しいです。逆に、私の名前は、日本独特の音が連なっているようで難しそうです。

長期休暇のときは、それぞれの日にいろんな親戚とランチやディナーをし続けたという先生やラボのメンバーも。そんな血縁関係の強い国・地域です。赤ちゃんが生まれたらどんな名前にしようか、聖人の名前がいいか、両親・祖父母の名前がいいか、苗字はどちらを先にしようかと、家族・親戚での話題は尽きなさそうです。(子育てに関わっては、こうした家族に関する問題、生き方の問題等々、解決すべきことはいろいろあるようです。日本と似ているところも多くあり、同部屋のM先生と長時間話し込んでしまうことも…。)

ippoゼミの卒業生からおめでたい話も舞い込むと、駆け付けたい気持ちいっぱいですが、情熱の国スペインからのお祝いです。いろんな出来事に、一つずつしっかりと向き合えますように。

ippo