2018.05.04

LaTeX のススメ

みなさん、こんにちは、金曜日担当の嶋村です。1回目のブログでも書きましたが、この前鴨川に行って論文を書いて来ました。暖かくなってきて外で作業するのは気持ちいのですが、二時間近くお日様の下でパチパチやっていたので首が焼けてしまいました。。。



さて1週間は早いもので先週ブログを書いたと思ったら、また書かなくてはいけない。もう既に1年も話題が続くのか懸念しております。


まあでもとりあえず今週も頑張ります。今日は少しお勉強に関することを。。。


大学生になればレポートや卒論を書くことになりますが、その場合役立つのが Microsoft Word などの文章作成ソフトです。僕は自分が大学生の時は Word を使っていましたが、Mac のコンピュータに Word というなんとも不釣り合いな組み合わせで、Steve Jobs に申し訳なく思っていました、冗談ですけど。(笑)


しかしながら、僕の専門(言語学)では複雑な樹形図や数学記号を使用するのことが多いので、Word ではなかなか大変なこともあります。それに Word に入っている数式があんまり好きではありませんでした。あと文書自体の出来栄えがあまり好みではない。。。と文句を言い出せばキリがありませんが、要は Word は苦手でした。


そこで数年前から Word から Apple の Word に相当する Pages を使い始めましたが、根本的な解決にはなりませんでした。見た目はカッコよかったのですが、論文を書くときの面倒なプロセスは同じでした。


というわけで一昨年くらい前から LaTeX というのを使っております。日本語では「ラテフ」と呼ばれることが多いですが、英語では「ラーテック」とか「レイテック」と呼びます。LaTeX は TeX 「テフ、テック」を機能強化したものです。TeX はクヌースという計算機科学の著名な学者によって開発されましたが、組版ソフトになっております。組版とはもともと印刷業界の言葉で字を組んで印刷用の版を作ることです。(奥村と黒木 2015による)


まあ大雑把にいうと TeX Shop というソフトを使ってテキストファイルに文章と様々なアプリケーション(package と言います)の命令を書いて、タイプセット(組版)というボタンを押すと自分が書いた命令や文章がコンパイルされ pdf ファイルなどで出力されるという感じです。命令はバックスラッシュ( \ )を使って書きます。もしある文字列 abc を斜字にしたければ \textit{abc} と書きます。さらに:




という数式を書きたければ、




と入力します。


言語学の樹形図を書くなら、例えば(僕の論文から。。。):




は、以下のようなコードになります。




まあ、ご覧の通り非常に複雑なのですが、LaTeX は以下の点で優れています。


1. タダ!(フリーソフト)

2. 参考文献が自動的にできる!(別にリストを作らないといけませんが。。。)

3. Windows でも Mac でも使え、同じ入力をすれば同じ文章が得られる。(Windows で作ったやつを Mac で開くとズレてた!ってことがありません。特にPPT)

4. 数式図表を含めて出来上がりの文章が非常に綺麗。


などなどたくさんあります。ただ最初の敷居が高いので慣れるまでには練習が必要です。ゴールデンウィークで何もすることがない人はちょっと腰を据えて LaTeX を始めてみてはどうでしょうか?