2018.08.18

釜石鵜住居復興スタジアム

岩手県釜石市鵜住居町(うのすまいちょう)に新しいスタジアムが竣工しました。
明日、8月19日に竣工式とメモリアルマッチが行われます。
岩手県釜石市鵜住居町は、2011年3月11日の東日本大震災で深い傷を負った地域です。
復興の一つとして、2019年のワールドカップの開催地として手を挙げ、
2017年に第9回ラグビーワールドカップの試合会場として選ばれました。

ワールドカップの試合会場は、
世界のラグビーを統括するワールドラグビーによって、
スタジアムの収容人数が設定されています。
開幕戦、決勝、準決勝、3位決定戦は60,000人以上、
順々決勝は35,000人以上、
日本戦、またはティア1と呼ばれる世界でトップクラスの10ヵ国同士の試合は、40,000人以上
日本戦、または、ティア1とティア2と呼ばれるティア1に入らない13か国との試合は、20,000人以上
ティア2同士の試合は、15,000人以上のキャパシティが必要です。

ラグビーに関わらず、メガスポーツイベントで新設された施設は、
「負のレガシー」や「ホワイトエレファント(無用の産物)」として研究対象になっています。
2010FIFAサッカーW杯(南アフリカ)を対象にした研究では、
スタジアムの場所や都市の特徴が異なるにもかかわらず、
W杯のために建設された2つの54,000人以上を収容するスタジアムが、
W杯以降の通常の試合で10,000人も埋まらないという事例が報告されています(Bason et al., 2015)。

釜石鵜住居復興スタジアムは2018年7月末に完成し、
開催地に立候補した時も、試合会場として選ばれた時もまだスタジアムはありませんでした。
ましてやこの地域は、東日本大震災で、人命を含め、甚大な被害が被害があった地域です。
スタジアムのオフィシャルホームページによると
スタジアムの建設やワールドカップどころではないという声も上がったようです。

「それでも、希望を建てるんだ」(スタジアムオフィシャルホームページ)

釜石鵜住居復興スタジアの常設座席数は、6,000席程度で、
ワールドカップ時には、10,000席が仮設の座席が設けられます。

関係者の方々の知恵、熱意、エネルギー、多くのものが注がれ続け、
東北の新しい希望として輝くスタジアムが明日産声をあげます。


写真はスタジアムオフィシャルホームページよりhttps://kamaishi-stadium.jp/


#杮落しは釜石シーウェイブRFC vs.ヤマハ発動機ジュビロ
#レジェンドマッチは新日鐵釜石OB vs.神戸製鋼OB
#冠スポンサーはリポビタンD
#Beyond 2019
#お祝いに行けなくて残念