2018.11.13

発達障がい

みなさんは、「発達障がい」ということばを耳にしたことがありますか?
テレビや報道、書籍などでも、このことばを見聞きすることが多くなって
きていると思います。

ただ、好ましいことであると同時に、ことばだけが歩き出し、理解が追い
ついていかない。あるいは、誤った理解、誤解を生むことにもなっています。
もっというと、表面的なメッセージが、人々を理解した気にさせてしまう
という現象も少なからず起きているように思います。

「発達障がい」といっても、その枠組みには、さまざまな特性のあるひと
が含まれています。また、その枠組みさえも、日本と他国の基準は異なります。
さらに、その中に含まれる「障がい」の種類や名称が変更されることもあります。
例えば、「アスペルガー症候群」の名称がなくなり、「自閉症スペクトラム」
に統合されました。この他にも「自閉症スペクトラム」に統合されたものも
あるのですが、要するに、障がいの名称が変わったということになります。
単純に障がいが統合されるわけではなく、新たな障がいカテゴリーができたり、
すでにあった障がいカテゴリーの診断基準が見直されたりします。

区別されていた障がいの統合、新たなカテゴリーの認定がなされるということは、
「アスペルガー症候群」診断されていたひとが、「自閉症スペクトラム」とは診断
されずに、別の障がいと診断が変わることもあります。

当事者の特性や日々の生活における困りや社会での生きづらさには、何も変化が
生じていないにもかかわらず、外部からつけられる障がい名だけが変わるという
不可思議さ。障がいの診断基準のあいまいさも含め、名称をつけることの意味を
どのように考えるか、もう少し慎重になすべきではと感じずにはいられません。

NHKが「発達障がい」の特集を2週間にわたり放映します。
これですべてが理解できるとは思えませんが、すべての番組を通して観ると、
少し「発達障がい」のことがわかるかもしれません。
https://www.nhk.or.jp/kenko/special/hattatsu/sp_1.html
https://www.nhk.or.jp/kenko/assets/special/hattatsu_onairschedule.pdf