2019.06.04

AIと教育

こんにちは。かわいです。


6/1-2と玉川大学で開かれた大学教育学会第41回大会に参加してきました。

基調講演は新井紀子先生( 国立情報学研究所 社会共有知研究センター長・教授)による「AI 時代の高大接続改革読解力調査から見る今の高校生・大学生」でした。


 (kawai)20190604_1


新井先生は、これまで人工知能プロジェクト「ロボットは東大に入れるか」(2011~)を進め、基礎的・汎用的読解力を高精度で診断する「リーディングスキルテスト」(2016~)を開発してきました。


AIは、センター模試で5教科6科目で偏差値57.1を達成し、全大学中7割で合格可能性80%以上をたたきだしました。


しかしながら、東ロボの誤答の分析から、AIは意味を理解することができないことが明らかになっているそうです。人間であれば常識や簡単な推論でわかることにAIがつまずくことが報告されました。


「意味を理解して読み、書き、考えることが人間のAIに対する優位性」


なぜ意味がわかる人間が意味を理解できないAIに敗れてしまったのか、この疑問が読解力テストの開発研究に取り組んだ理由だそうです。


読解力テストの開発から、教科書が読めない生徒は、キーワード検索的に文を「見て」いるだけで、意味を理解して「読んで」いるわけではないことが明らかになりました。


講演を聞きながら考えたことは、次のような疑問です。

 どうして意味を理解して読まないのだろうか

 そもそも、意味を理解するとはどういうことだろうか

 どうすれば意味を理解して読めるようになるのだろうか

 意味を理解する読解力と競技能力に関係はあるのだろうか、あるとすればどのような関係があるのか、そしてなぜ関係するのだろうか


疑問は尽きませんね、考え込んでしまいました。



かわい