教員紹介
経歴概要
出身大学院・出身大学他
京都大学薬学部 卒業
薬剤師について
子供の頃から身体が弱くて「病院と大の仲良し」。大学進学の時、父に「お前は医療費がかかるから自分のために医者になりなさい」と言われましたが、医師として働くには体力がなさすぎたので薬学部に行きました。卒後は自身の病気や家族の介護で研究職は断念しましたが、若い時にフランス国立科学研究所で働く機会を得たのと語学の勉強が好きだったのとで、英語を教えたり、英語や仏語の翻訳をしたりしながら病院と近しい関係が続く中で、医薬の目覚ましい進歩に触れて、薬学の面白さを再発見して調剤薬局の薬剤師に戻りました。「人のお役に立てる幸せ」をエネルギーとして、進化し続ける医薬を今も一生懸命勉強中です。 一方、医薬がどんなに進歩しても救えない「命」があります。たとえ「命」が救えない場合でも「精神」を救う方法はいろいろあります。患者さんやご家族の「精神」をも救える「お薬のプロとして進化し続けると同時に思いやりのある薬剤師さん」が一人でも多く立命館大学薬学部から巣立つお手伝いが出来たら幸せです。
教育活動
医療薬学実習1
内用液剤について： 用量の算出、配合可否のチェックなど処方監査に必要な情報を添付文書やIFから素早く収集し、実際に調剤する実習を指導しています。副作用防止のために頻繁に改定される添付文書に敏感に注意を払って、不適切な処方を見つけたら、疑義照会や処方提案もできるように指導しています。
医療薬学実習2
症状を呈する「身体の仕組み」、「OTC薬の成分比較・特徴」ならびに「医療用医薬品とOTC薬の違い」を「調べて、まとめて、ポスター発表」するSGDにおいて、資料の読み方、ネット検索の仕方やまとめ方、発表の仕方を指導しています。また、「薬局薬剤師のトリアージ」の講義においては、「発熱って体の中で何が起こっているの？」、「激痛って？」などの身体状況や、その他、緊急対応を要する病態を見逃さないための重要な身体症状を説明して、「薬局薬剤師のトリアージ」の実践例を示しています。重要事項を随所で反復することによって、学生の記憶に残こす工夫をしています。
実務前実習
課題をSGDにより「調べて、まとめて、発表」する際に、自発的かつ簡潔明朗な発言力およびプレゼンテーション能力を養うために、「1分間トーク」を各所に導入したり、「立ち位置」、「目線」、「繰り返し」、「会話速度」などポイントを説明したりしています。発表後の講評では、知識だけでなく多方面から物を見て考える大切さを意識しています。レポートは、読みやすい記録の仕方に注意して、誤解や間違いを詳細に訂正しています。 ”First Impression most Lasting” 第一印象は、「ほんの数秒」で形成されて、ずっと相手の記憶に残ります。良い人間関係を築くために、第一印象の大切さと、日頃から適切な身だしなみ、言葉遣い、仕草を心がけましょう。
学生へのメッセージ
学生へのメッセージ
1. 「薬害エイズを繰り返さない！」ために、情報開示先進国である米国FDAなどのサイトから直接情報収集できる語学力を身につけるために、受験英語を忘れないうちに薬学英語の勉強を始めて下さい。薬剤の添付文書でも日本薬局方でも多くの情報は、インターネットから簡単に無料でダウンロードできる時代です。日英両方をダウンロードして、見比べて大いに活用してください。 2. 患者さんやご家族から信頼される「薬剤師さん」の言葉遣いや振る舞いは、一朝一夕に身につくものではありません。普段から家族間や友人同士で丁寧な言葉遣いと礼儀正しい振る舞いに心がけましょう。 3. 毎年発表される「大学別薬剤師国家試験の合格率」で立命館大学薬学部の合格率が高いと、母校がとっても誇らしく感じられます。みんなで情報提供し合って励まし合って、楽しく勉強して「全員合格」を目指しましょう！ 4. 歴史の浅い立命館大学薬学部ですから、10年後、20年後、30年後に「立命館大学薬学部を卒業してよかった！」と思えるためには、卒業生の一人一人が各持ち場で活躍することです。立命館大学薬学部の輝かしい歴史を築くのは、今薬学部で勉強している皆さんです。チーム立命館大学薬学部の一員として、自分を大切に、仲間を大切に、そして母校の立命館大学薬学部を大切に一緒に頑張りましょう！