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学部長挨拶

創薬科学科では、病に苦しむ人々を救う新薬の開発。薬学科では、病院のチーム医療や薬局を中心とした地域医療における貢献。立命館大学薬学部の卒業生が、日本国内のみならず世界で活躍する姿を思い描いています

立命館大学薬学部は、2008年に6年制の薬学科が、2015年に4年制の創薬科学科が開設された比較的新しい学部です。薬学部の歴史は浅いですが、立命館大学薬学部の学生は非常に元気です。総合大学の強みで、様々な学部の学生とサークル活動などを通じて交流し、薬学部や医学部出身の豊富な知識と経験を持った教授や准教授、現役の薬剤師である嘱託講師、若くて研究心あふれる助教、高い事務能力を持った職員、洗練されたカリキュラム、新しく充実した教育設備の下、楽しく学生生活を送っている様に見えます。グローバル化に対応して英語教育も充実しています。TOEIC®テスト の点数は他大学に秀で、カナダのトロント小児病院(SickKids)への「Toronto Clinical Training: 薬剤師を目指す学生のための海外フィールドスタディー」に参加して海外の薬学部生と交流し、カナダの医療制度・薬剤師業務にも触れることが出来ます。創薬科学科の学生用の海外留学プログラムも検討しています。

「薬学」は総合科学と言われています。病気に効くかもしれない薬の種を見つけて合成し、効果や副作用についてそれが「薬」になるかどうか実験します。吸収や代謝、剤形などについても詳細に検討します。更に「治験」といって患者さんに参加してもらってその薬が病気に効くかどうか、重篤な副作用が出ないかどうかを調べます。すべてに「青信号」が出て初めて新薬が生まれます。最近では、がん細胞だけを特異的に認識して殺す抗体医薬品や分子標的薬などの新しい薬が使われ始めています。将来、iPS細胞で作った患者さんの組織を使って、薬の効果や副作用を検討できる様になり、これまで非常に敷居が高かった「治験」の壁を楽に乗り越えられる日が来るかもしれません。

よく「毒にも薬にもなる」と言われる様に、せっかく良い薬が出来ても正しく使われなければ副作用ばかりが出てしまいます。患者さんの遺伝子を調べて、薬が効きにくい人や副作用が出やすい人などを治療前に調べることも出来る様になってきています。ただ、どんなに科学が進歩しようとも、みなさんが相対するのは「病気」ではなく、「病気を持った患者さん」です。薬の効果、副作用、使い方など分かり易く説明して正しく使ってもらうことはもちろん、患者さんの悩みを良く聞いて心の支えにもなってあげられることも非常に大切な仕事です。この様に、「薬学」の範囲は非常に広く、多岐に渡りますが、前半が主に創薬科学科、後半が主に薬学科を卒業したみなさんが携わる仕事になります。

創薬科学科、薬学科での学びは、「薬」と「人」を真ん中にした幅広い知識を身につけることです。立命館大学薬学部での学びは、将来のみなさんの活躍に多いに役立つと確信しています。

立命館大学 薬学部長 服部 尚樹