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学部長挨拶

Challenge your mind, Change our future!

新しいことへの挑戦が 未来を拓く!

立命館大学 薬学部長

北原 亮Ryo Kitahara

2020年春から始まった新型コロナウイルスのパンデミックにより、世界は大きく変化しました。世の中の状況は改善しつつありますが、未来への不安は、いまなお私たちの心に残っています。このような先が読めない不安定な状況のなかで、薬学部で学ぶ皆さん、薬学部への入学を目指している皆さんには、立命館大学で新しいことへ挑戦し、未来を拓くようなたくましい人間へと成長して欲しいと思います。

立命館大学薬学部は、2008年に6年制の薬学科、2015年に4年制の創薬科学科を設置しました。その後、医療薬学分野において高度な専門知識と研究力を備えた薬剤師、研究者を養成するために大学院薬学研究科薬学専攻博士課程を、続いて創薬分野の研究者を養成する大学院薬科学専攻修士課程と同専攻博士課程後期課程を設置してきました。

薬学部とは、医薬品の開発に関わる創薬研究者や、医薬品の正しい服用方法を指導する薬剤師を育成する学部です。立命館大学薬学部においても、薬学科では地域医療や病院での医療チームの一員として貢献できる薬剤師を、創薬科学科では基礎研究や臨床開発において貢献できる人材を育成していますが、これだけではありません。再生医療、遺伝子治療など新しい医療が増えていくなかで、人類の健康と幸福に貢献し、世界を視野にグローバルに活躍できる人材の育成を目的として特徴ある教育をしています。

主な特徴として、グローバル社会で活躍するための教養教育、英語運用能力と情報発信力を育む英語教育、薬剤の適正利用のためのフィジカルアセスメント(身体状況把握)教育、国際的で高度な研究教育があります。

立命館には、総合大学だからこそできる全学共通の教養科目があります。専門領域以外の幅広い教養が確かな世界観や価値観を育み、ひいては異分野融合による学際的で創造的なサイエンスにつながるのです。

英語教育では、聞く・話す・読む・書くという基本スキルに加え、プロジェクト発進型英語プログラム(PEP)を実践しています。PEPは、先端的研究に関するプロジェクトテーマについて探究し、英語で成果発表を行うもので、探究力や英語での情報発信力は留学や卒業研究で生かされます。このような、低学年から高学年までの継続的な英語教育に加え、薬学科5回生を対象とした学部独自の留学プログラムがあります。カナダのトロント大学小児病院(SickKids)での「Toronto Clinical Training Program」では、カナダの薬学部生と交流し、SickKidsでの薬剤師業務にも触れることができます。

超高齢社会に突き進むこれからの日本の医療において、薬剤師に求められる業務の範囲は広がっています。薬剤師として患者の身体状況を把握し薬剤の適正利用に役立てる力がますます大切になります。本学には、複数台の医療用ロボットや、複数の医師と薬剤師の教員がフィジカルアセスメントを教育する環境があります。

立命館大学は、研究に必要な大型施設や機器の高度化、文理融合研究に力を入れています。文部科学省・科学研究費助成事業の採択件数についても、私立大学で常にトップクラスにあります。このような、研究における充実した環境、学際的研究を支援する体制が、薬学部における幅広い研究活動を支えているのです。さらに、2022年度よりトロント大学薬学部と交換留学プログラムを開始しました。初年度は8名の学生がトロント大学より来日し、薬学部の研究室において5週間の研究活動を行いました。本学からも、学部生や大学院生がトロント大学やエール大学などの海外の大学にて2ヶ月程度の研究留学をしています。薬学部には、このような国際的な研究の場、人との交流の場があるのです。

総合大学だからこその幅広く学べる教養教育、充実した専門科目と英語教育、高度で国際的な研究活動を支える環境、これらがグローバルに活躍できる人材の育成に繋がっています。薬学部があるびわこ・くさつキャンパスでは、これからも新展開が予定されています。新しいことに挑戦できる場所、それが立命館大学薬学部です。

皆さんが、自由に挑戦し、未来を拓く人材になることを願っています。
Challenge your mind , change our Future!

立命館大学 薬学部長 北原 亮