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教員紹介

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桂 敏也 桂 敏也
桂 敏也
教授
Toshiya Katsura
所属学科
薬学科
研究室
医療薬剤学研究室
専門分野
医療薬学系
学位
博士(薬学)

経歴概要

出身大学院・出身大学他

1988 京都大学薬学部製薬化学科 卒業 1993 京都大学大学院薬学研究科薬学専攻博士課程後期課程 修了

研究者になったきっかけ

研究者になったきっかけ

 大学に入学した頃はバイオテクノロジーという言葉が流行しており、漠然と生物系の研究者になりたいと考えていました。また、当時の薬剤学の講義は製剤学などの物理薬剤学が中心であり、あまり興味の持てないものでした。 しかし、4回生の研究室配属先を決める際に、いろいろな研究室の先生や先輩から話を聞く中で、「薬物動態を膜輸送の観点から生化学的に解析する」という研究内容に惹かれて研究室を決め、そのまま研究者の道へ進みました。  その時点では薬物トランスポーターの生化学・生理学的解析が中心でしたが、これから分子生物学的手法が導入されていくことが予想でき、実際その通りになりました。この分野の研究の新展開を目の当たりにし、実際に関わってきたことは自分にとって大きな財産となりました。

研究について

研究分野・テーマ

薬物体内動態の変動要因の解明

 薬物トランスポーターや薬物代謝酵素の機能・発現変動と薬物体内動態変動との相関解析を通して、薬物体内動態の個体間変動要因を明らかにし、医薬品適正使用に貢献することを目指しています。

研究テーマへの想い

 薬物動態学は、薬を創製し医薬品として世の中に送り出す「創薬」段階と、医薬品として発売された後に、有効かつ安全に使用するための「育薬」段階のどちらにとっても重要です。  いくら作用の強い化合物であっても、適切な動態特性を示さないと医薬品にはなり得ませんし、ヒトに投与する前にその動態を予測しておくことは極めて重要です。  一方、医薬品として発売された後は、背景の異なる不特定多数の患者に投与されることから、開発段階では想定できなかったような副作用や薬物相互作用が出現することもあります。  薬物体内動態の評価・予測系の開発や、薬物体内動態の個体間変動要因の解明に関する研究を通して、創薬や医薬品適正使用に貢献したいと考えています。

学生へのメッセージ

桂 敏也 学生へのメッセージ 桂 敏也 学生へのメッセージ

薬学部で学べる武器をしっかりと身につける

 薬学は、化学、生物学そして薬理学や薬剤学などの幅広い学問分野を包含する総合科学です。そのなかで、薬剤学、薬物動態学という学問領域は薬学部にしかないものであり、薬学部出身者の強力な武器となるものです。  これらの知識を駆使して、薬剤、剤形の選択や的確な投与設計による適切な投与量を提言することがこれからの薬剤師には求められます。薬物療法の有効性・安全性に関して薬剤師が責任を持つという高い意識を持って学んでほしいと思います。  一方で薬を創る、開発する場合にも薬剤学、薬物動態学の知識は必須です。化学や生物学は理学部や農学部などの他の学部でも学ぶことができますが、薬学部で学べる武器をしっかりと身につけることで、自分の価値を高めてください。

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