Interview 04

ホッケーでの全国優勝も、
学業との両立も、
私の中に息づく自主性が原動力に。

Interview 04

ホッケーでの全国優勝も、
学業との両立も、
私の中に息づく自主性が原動力に。

立命館大学 スポーツ健康科学部 4回生
Meiji Seika ファルマ株式会社内定
柴田 佳歩さん (2011年卒業) 2021.03.24

Introduction

立命館小学校2期生。立命館中学校・高等学校を経て立命館大学に進学。中1からホッケーを始め、中・高・大とキャプテンを務めた。多様な価値観を受け入れ協力し合うスタンスでチームを牽引し、コロナ禍の2020年、大学4回生時にチームにとって3年ぶりとなるインカレ優勝を勝ち取った。趣味はスキーと音楽鑑賞、最近のマイブームはK-POP。特技は小学校から始めたそろばんで6段所有。座右の銘は「人間万事塞翁が馬」。

Growth Trajectory

ホッケーと出合い、
コミュニケーションの大切さを実感。

陸上ホッケーと出合ったのは、中学1年生の時です。小学校から仲の良かった友人に誘われたことがきっかけでした。もともと体育が好きだったということもあり、気軽な気持ちで陸上ホッケー部に入部したのですが、気づけば、ホッケーが生活の中心になっていました。メジャーな競技ではないので、皆が初心者からのスタートです。自然と競争意識が高まるし、やってみると楽しいしで、どんどんはまっていきました。
高3までのプレー人生では、U18の日本代表として海外でプレーしたことが印象に残っています。全国から集められたメンバーと、短期間で、戦術に対する考え方を共有することの難しさを感じました。それを乗り越えるために心がけたのは、「限られた時間の中でも積極的にコミュニケーションを図ること」です。徐々に一つのチームとしてまとまっていく喜び。それまでライバルとして戦ってきた選手とチームを組む楽しさ。それらを体感し、多様な価値観を持った人たちと協力し合うことや、コミュニケーションの大切さを学びました。
中学・高校とキャプテンを任せていただき、部活に打ち込んだ6年間。高3の引退時にはごく自然に、「大学でもホッケーを続けよう」と心に決めていました。4年間通うなら、興味のあることを学びたい。そう考え、大学ではスポーツ健康科学部を選びました。

アスリートとしての成長につながる学びと
大好きなホッケーに没頭した大学4年間。

立命館大学の女子ホッケー部は、全国でも4強の一つに数えられる強豪です。全国から優れた選手が集まっていることもあり、レギュラー争いもシビア。そんな中で4回生の時、キャプテンを務めました。わがチームの一番いいところは、部員の意見を尊重してくれる監督・コーチ陣のもと、練習メニューから試合での戦術まで、「学生主体」で考え実践していることです。おそらくどのチームよりも、学生の意見が反映されているのではないでしょうか。だから、同期の9人全員が積極的。そんなメンバーが揃う中で私がキャプテンに推薦していただけたのは、「楽観的な性格が評価されたのだろう」と感じています。先頭に立つ人がマイナス思考だと、なかなが「ついていこう」という雰囲気にはなりませんから。その点、私はプラス思考。うまくいかないことがあっても、私は「この仲間となら大丈夫!」と信じて前に進んでいきました。また私自身が、「皆と同じラインに立ち、協力しながらチームを作っていきたい」タイプだったことも、ポイントだったかもしれません。この姿勢は、U18の日本代表として経験したことがベースになっていると思います。一人でできることは限られているし、悩んで引きずっていても何も変わりません。試合に負けた時にも、皆で考えるというのが私のスタンスでした。
ホッケーと並行して、学部での学びにも力を注ぎました。競技生活に活かせる分野を学びたいという思いがあったので、3回生からはスポーツ科学コースのトレーニング科学ゼミに所属。競技力向上や健康増進のための運動・食事・休養について学びました。卒業論文のテーマは、『大学ホッケー選手における練習が胃内容排出速度に及ぼす影響』。ホッケー部の仲間の協力を得て集めた実験データに基づいて執筆しました。

キャプテンとしての私の集大成。
チームのために動き、チーム力で乗り越える。

私は大学在学中に3回、日本一を経験できました。うち2回の優勝は先輩の代によるものです。その実績を引き継ぎ、自分たちの代でも勝てるチームであり続けるために大切なことは、大きく二つあると考えていました。1つは、レギュラーだけではなく、試合に出ないメンバーも含めた全員の意識が一つになること。そして、皆がチームのために動くことです。そのために、キャプテンである私の役割として意識していたのは、『一人ひとりがチームに必要とされている存在であると理解してもらうこと』でした。
ところが、4回生からキャプテンとなった私の前に、コロナ禍が立ちはだかります。例年なら4月が終わる頃にはチームがまとまっているのですが、そうはいきません。会うことができない、練習もできない日々が続く中で、いかに部員たちのモチベーションを高く保つのかという問題がありました。そこでチームとしてつながりを持てるよう、リモートミーティングを頻繁に行い、コミュニケーションの機会を設けました。
また練習再開後は、例年よりも時間がない中で、チームを作っていかなければなりませんでした。バックグラウンドの異なる人々が集まる大学のチームで、一人ひとりの考え方を受け入れながらまとめていくのは、容易ではありません。加えて、試合に出られないメンバーは、練習に臨む上でのモチベーションを保ちにくいものですし、後輩たちは先輩に遠慮して伸び伸びとプレーができないという状況に陥りがちです。そこで4回生全員で話し合い、コミュニケーションを積極的に図って、部員全員にとって居心地がよく、プレーしやすい環境を作ることを心がけました。戦術面などでわからないところがないかを聞いたり、理解できていないところがあれば教えたり、悩みを聞いたり。フォローを徹底しました。
2020年、私たちは3年ぶりとなるインカレ優勝という快挙を成し遂げることができました。同期のメンバーがチームのために動き、うまくコミュニケーションを図り、互いを支え合った結果です。大変なことはありましたが、今振り返っても、辛かったという認識はありません。全員がチームのために動き、心を一つにして臨む、高いチーム力を形成できたからこそだと感じています。

Column

立命館小学校で過ごしたから、今の私があります。

私にとって立命館小学校は、当たり前のことを、当たり前にできるように導いてくれた場所です。自身で時間管理する習慣づけや、自主性を尊重してくれる先生方の存在によって、自然と「自主自立」を意識するようになりました。中・高・大にわたりキャプテンを任せてもらえた理由の一つには、小学校時代から立命館で過ごしてきたからでもあると感じています。また自主性の上に自ら勉強する習慣が身についていたので、中・高・大を通じて、学業との両立を苦しいと思ったことはありません。
毎日の『モジュールタイム』や、スポーツ・語学・伝統文化などを本格的に楽しく学べる『アフタースクール』など、さまざまなことを経験できる機会が用意されていることも、立命館小学校の大きな魅力でした。6年間、あらゆることに触れてチャレンジしてきた経験が、自ら進路を選択し、興味ある分野をとことん学びながら大好きなホッケーを追求してきた原点となっているように思えます。

Goal

私らしく、何事にもポジティブでありたい。

「人の役に立ちたい」「人々の健康に貢献したい」という思いを軸に就職活動を行い、製薬会社から内定をいただきました。春からはMR(営業)として働くことになり、新しいステージへと踏み出すことにワクワクしています。立命館の15年間で身につけた主体性を発揮し、たとえ壁にぶつかってもポジティブに解決できる人になりたいです。

Message

入学希望者へのメッセージ

大学のホッケー部に、小学校からずっと一緒に過ごしてきた友人がいます。私にとって、さまざまな思い出を共有するかけがえのない仲間であり、きっとこの先の人生においても、大切な存在であり続けることでしょう。みなさんにも、小学校での出会いを大切にしてほしいと思います。また、さまざまなことに挑戦できる環境を活かし、惹かれるものを見つけたら、とことん追求してください。純粋に学校生活を楽しむだけで、これからの人生における支えとなるものが得られるはずです。

※プロフィールや内容は掲載当時のものです