立命館小学校

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授業紹介 第5回「サイエンスがもっと好きになるーロボティクス科」 教諭 荒木貴 之

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論理的思考力、創造性、そして倫理観の育成

立命館小学校の特色ある授業のひとつ、ロボティクス科の授業は、1年生2年生では生活科と図画工作科、3年生以降は理科と図画工作科のクロスカリキュラム として導入しています。この取り組みを通じて、「力・構造」、「電気・回路」、「プログラミング・制御」、「デザイン」そして「社会倫理」という5つの領 域にかかわる力を育てていきたいと考えています。本校のロボティクス科ですが、MIT(マサチューセッツ工科大学)で開発された小型コンピュータ「クリ ケッ ト」はCSKホールディングス、思考支援ソフトウェア「スクイーク」は日本ヒューレットパッカード社、そして「レゴ」ブロックを用いた学習はレゴ・エデュ ケーショナル・ディビジョンというように、様々な企業との連携や、立命館大学の理工学部・情報理工学部からの支援により、教材・カリキュラムの開発を行っ ています。そして本年度の4年生の「レスキューロボット」の取り組みは、独立行政法人・科学技術振興機構のSPP(サイエンス・パートナーシップ・プロ ジェ クト)に選定されました。

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レスキューロボットでタイムを競う

先日4年生の子どもたちが、レスキューロボットを作ってそのタイムを競うという取り組みをしました。まず光センサーでラインをトレースしながら目標地点に 到達すること。そして磁石がついたクレーンで人形を救出すること。さらにはその人形を病院まで送り届けること。この一連の作業を行うロボットの作成と、実 際にロボットを動かすプログラムの作成、さらに一連の研究成果をまとめるプレゼンテーションの作成にチームを組んで取り組ませました。
簡単そうに見えて、実際に作業をこなすロボットを製作するのは大変な作業でした。センサーの位置でラインをうまく読みとれない、ロボットのスピードが速い とラインから勢い余ってはみ出てしまう。といってゆっくりすぎるとレースに勝てない。本当に子どもたちは試行錯誤の連続でした。
また、磁石がついたクレーンを動かすという一見単純な作業も、実はプログラムの最適化が必要です。磁石には重さがありますから、クレーンをおろすときは ゆっくり、引き上げるときはモーターのスピードを上げる。そうしないとうまく人形を引っ張り上げることができないということがわかるまでに、どれだけの失 敗を重ねたことでしょう。
こうした取り組みを見ていると、知識だけではなく、状況に応じて臨機応変に対応する力や、失敗にくじけずねばり強くやり抜く力がしっかり育っていることを 実感させられました。
今回の取り組みでは、「救助を待つ人にやさしく接すること」にこだわり、素材やデザインに工夫するチームも出てきました。今後、「人間と機械ののぞましい 関係のありかた」や「人の生活を豊かにするロボットのあり方」についても考える機会を設け、科学技術と倫理観との問題に踏み込んだ授業に発展できるのでは ないかと考えています。

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有志の子どもたちが世界を目指す

こうした取り組みの中で、世界の子どもたちとロボット作りの成果を競い合いたいという動きが出てきました。
ロボットの大会の1つである「ファースト・レゴ・リーグ(FLL)」という大会では、9歳から15歳の子どもたちが世界から集まり、同じ課題のもとに作成 したロボットで競技を行います。また競技だけでなく、科学的な調査に基づくプレゼンテーションも行わなければなりません。このFLLへの参加を募ったとこ ろ、多く の参加希望がありました。男女5名ずつ、合計で10名のメンバーを抽選で決め、課外活動で取り組むことにしました。まず12月に関西大会、それ に勝てば全国大会。日本代表に選ばれれば、アメリカやヨーロッパで行われる世界大会に参加することができます。
こうしたチャレンジを希望する子どもたちが出てきたのも、ロボティクス科の授業を通じて、作る喜び、動かす楽しさを実感し、また「自分たちならきっとでき る」という自信を子どもたちに与えることができたからだと思います。全校をあげてロボット作りに取り組む立命館小学校から、人類の平和や安全・安心な世の 中を作るため に様々な分野で活躍する人材が出てくることを期待しています。

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