Interview 02

国際社会への貢献を夢見て、
総合空調メーカーとしての
可能性を切り拓く。

Interview 02

国際社会への貢献を夢見て、
総合空調メーカーとしての
可能性を切り拓く。

ダイキン工業株式会社
空調営業本部 事業戦略室
鶴田 理佳さん (2010年卒業) 2021.03.24

Introduction

立命館小学校1期生。立命館大学国際関係学部を卒業後、2020年4月、ダイキン工業株式会社に入社。研修期間を経て、同年12月に事業戦略室に配属された。主軸である空調事業の戦略立案に携わるべく、幅広い知識の獲得に励む。趣味は囲碁と旅行、特技はスピーチ。座右の銘は「継続は力なり」。

Growth Trajectory

カナダ留学を機に磨き続けてきた、
自らの考えを構築し、伝える力。

私の転機の一つとなったのが、高校時代に経験した1年間のカナダ留学です。現地には人の気持ちや好みを察する習慣がないため、自ら伝えなければ分かってもらえません。そうしなければ関係の悪化を招いてしまうため、ホームステイ先では常に、『自己主張しなければならない状況』でした。また、現地の高校の生徒たちは、授業中わからないことがあれば、はっきりと「わからない」と言います。先生の言ったことに対して自分なりの意見があれば、「私はこう思う」と堂々と述べていました。それまでの私は自己主張しないことが普通だと思っていました。しかし、そうした日々の中で「自己主張してもいいんだ」と気づいたことが、スピーチ力を高めていく上での原点となっています。その後、200人の聴衆の前で、英語でスピーチをしたり、300人が参加するセレモニーにおいて司会を務めるうちに、人前で話すことが好きになりました。留学は、チャレンジ精神を養う機会にもなりました。留学そのものが一つの大きな挑戦ではありますが、「経験を積むチャンスを無駄にしたくない」との思いから、カーリングやクロスカントリーなど、様々な活動に取り組みました。
就職活動にて大きな影響をもたらしたのは、父と行ったアフリカ旅行です。貧富の差を目の当たりにして以来、「日本で働きながら発展途上国のために何か貢献できることはないだろうか」と考えるようになり、グローバルに事業を展開している企業への就職を決意しました。

心に訴えかける表現を培った学生時代。
負けたくないからこそ継続し続けた姿勢。

大学時代は、ESS(英語研究会)でのスピーチ活動に没頭しました。スピーチは8分間のフリースタイル。自分の思いや考えを自由に述べることができます。ESSがあるさまざまな大学が全国大会を開催していますが、出場枠は10名前後で、審査員による選考を突破しなければなりません。そして審査では英語力以上に、観衆を惹きつけるスピーチを構成する力と、オリジナリティにあふれ、心に訴えかける表現が要求されます。やるからには負けたくない。そう考え、過去の優秀者のスピーチを徹底的に分析し、参考にしました。スピーチの文章は英語の教科書に載っている文章とは全く異なり、優秀者は共通して、観客を惹きつける文章表現に秀でています。そこから、比喩を用いてオリジナルのストーリーを展開し、興味を引く手法を見出すなどライティング技術を高めていきました。とは言え、スピーチは生ものなので、頭でこうすればいいと理解していても、本番でぱっと出てこないことがあります。勝つためには、単にテクニックを取り入れるだけではなく、継続して鍛錬することで自分のものにしなければならない。そう考え、英語力、文章の構成・表現力、声の抑揚といったデリバリースキルのすべてを、ひたすら磨き続けました。短い文章を所々に取り入れてリズムを変えることで印象づけたり、効果的な比喩を使ったり、自分で考えた造語を盛り込んだりすることを意識してオリジナリティを高め、洗練していきました。その努力が実り、大学生活最後の大会では全国出場枠を獲得。結果、2位という成績を残すことができました。スピーチに熱中する日々を通して、諦めることなく一つのことに取り組む姿勢、すなわち、「継続は力なり」を体現できたと感じています。

途上国開発の一翼を担いたいとの思いで
世界的総合空調メーカー、ダイキン工業へ。

ダイキン工業を志望したのは、「モノを通して途上国開発に貢献したい」という思いからです。国際関係学を専攻し、途上国開発に関する専門知識を身につける中で抱くようになりました。そのことがそのまま就職活動の軸へ。世界的総合空調メーカーであり、世界を視野に入れながら業務に取り組める環境は、大きな魅力です。また世界を見渡すと、空調機器が普及していない国や地域はまだまだあります。つまり空調事業には、発展の余地があるということ。グローバル企業のネットワークを生かし、開発を実現することで、途上国開発の一翼を担えるのではないか。そう考え、入社を決めました。
現在は、主に国内空調事業全体の将来の方向性や戦略の立案を担う、事業戦略室に所属しています。とはいっても、2020年12月に配属されたばかり。本格的に業務に携わるには、空調事業自体についてはもちろん、社会や市場、競合他社の動向などを把握することが大前提となります。そこで日々、会議で使用する資料の準備やデータの作成などを行いながら、幅広い情報に触れ、土台となる知識を蓄積すること、見識を広げることに努めています。アフリカ各国では、経済的負担が大きいため、エアコンの普及が進んでいません。ダイキン工業では、その一国であるタンザニアで、エアコン導入時の初期費用と電気料金を抑えられるサブスクリプション事業を推進中です。私も大学での学びを活かし、そうした海外事業に携わりたいという思いがあります。地域に適した商品の開発などを通じて、現地の人々の暮らしとダイキン工業の発展、両方に貢献していけたらと考えています。

Column

人前で話すことが好きになった、私の出発点。

立命館小学校に入学した当初は、人前で話すことが苦手でした。ですが、朝のモジュールタイムをはじめ、あらゆる場面で発表する機会があり、苦手意識を克服していきました。特に印象に残っているのは、文化フェスティバル。本格的なホールであるアクトシアターのステージに立ち、発表に臨みました。保護者の方をはじめ、多くの観客が聞いてくれている。それをうれしいと感じたことを、今でも覚えています。中高時代には、数百人の前でのスピーチや、英語でのセレモニーの司会にも挑戦。ますます人前で話すことが好きになりました。人前で堂々と話せるようになりたい。そんなふうに思えるような経験を小学校で得られたからこそ、中・高・大と、向上心を持って継続的に取り組めたのだと感じています。

Goal

事業戦略室で一目置かれる存在になりたい。

仕事を進めていく上でも、会社に貢献するためにも、自分の考えを持つことは大切です。今は、考えに根拠を持たせること、その根拠も交えて伝えることを心がけています。目標は、プレゼンテーションなどにおいて、的を射た意見を発せられるようになることです。あらゆる情報に触れ、分析し、目指すべき方向を見極める。スピーチを通して培った力を発揮し、会社に貢献できる戦略を立案することで、一目置かれる存在になることです。

Message

入学希望者へのメッセージ

立命館小学校には、ワールドウィークでの国際交流や文化フェスティバルなど、他校では経験できないような行事がたくさんあります。その中で芽生えた「人前で話すことが好き」という気持ちが、仕事にも活きる強みの確立につながりました。みなさんもチャンスを無駄にすることなく、何事にもチャレンジしてください。

※プロフィールや内容は掲載当時のものです