立命館小学校

これからの時代に小学生がやっておきたいこと

様々な教育改革が2020年度以降実施されようとしていますが、コロナ禍の影響もあり、予定通りにことが進んでいないこともあります。

しかし、それがなかったとしても、今の時代だからこそ、小学生が身に付けたり、家庭の中で気を付けておいてほしい事はあるものです。それは何か。

ずっと前に後藤前学校長とその点を話題にしたことがありました。丁度、とある教育雑誌からも同じようなアンケート回答依頼がありましたので、それらを3つに絞って考えてみる機会がありました。

それを、今日は紹介したいと思います。

 

第一は、「まず自分で考えること」

考える力は、生きる力につながります。どんなに便利な時代になっても、安易な時代にはなっていきません。複雑な世の中になっていきます。そこでは、考えなくてもよいのではなく、じっくりと自分の頭の中で考えることが大切となります。これが生きる力となります。じっくり予測したり、正しく判断したり、工夫したりするのです。そして、親は子の前に立たず、しっかりフォローはしてやり、と同時に子離れも意識して、子どもと関わる事が大事だと思います。

 

 

第二は、「目を見て話すこと」

相手の目を見て話すこと。コミュニケーション力の基本は、まずここにあります。

互いにスマホを見て、片手で操作しつつ、ほかの事を考えながら、声だけのやりとりで受け答えをする・・・、こういう様子は無いでしょうか。相手の目を見て、丁寧に言葉を交わす。このコミュニケーション場面の繰り返しは、言葉以上の「心情を知る力」「心情に気づく力」にもなります。次世代にこそ、人と人との繋がりを味わわせる経験をさせたいものです。

 

 

そして、最後は「社会に目を向けること」。

読書で見分を広めることはもちろんですが、特に中学年以上の子ども達には、ご家庭で新聞を読むことを勧めたいです。目まぐるしく流れ、過ぎていく時代の中で、「社会」を知ることは、「世間」を知ることになり、「視野」も広がり、とても重要なことです。そこから、何かのあるトピックについて、ご家庭でも話題にし、自分の考えを持つことも大切な経験です。最近は、新聞を読まずに、ネットニュースで済ませている大人も多いようですが、新聞を見て、読んで、その目を通して、世間を知る経験があるのとないのとでは、思考の深まりに大きな差が出てきます。

 

3つに絞っているので、その他にも、挙げればきりがないかもしれませんが、目指すは「自主自立」と「自分の道を自分で切り拓く力」。上記の点を意識しながら、人としての根っこの部分を育て、そして、自ら培っていくことを期待しています。

 

 

 

学校長 長谷川昭