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ACS(Academic Communication Supporter)より、レポートヘルプデスクの開設のお知らせ

政策科学研究科の大学院生で構成されるACS(Academic Communication Supporter)は、今年度より発足した新しい組織です。ACSでは、政策科学部で学ぶ学部生の学修・キャリア形成をサポートすることを目的に、さまざまな取り組みを行っています。これまで、履修登録相談(4月)、「政策科学とキャリア」ワークショップ(5月)、統計学ワークショップ(5月)のように、学部生から特に需要の高いと思われるテーマについてのサポート企画を行ってきました。また、毎週1回程度常設のヘルプデスクを開設し、学修・キャリア形成に関する相談に応じる場を設けています。ACSに所属する大学院生は、それぞれが専門とする研究分野に関する知見や、学部時代からの経験を最大限活かし、活動にあたっています。

今年度6月より、ACSでは学部生が抱えるレポート執筆に関する悩みや相談に対応するため、レポート作成について総合的にサポートを行う「レポートヘルプデスク」を新たに設置します。

政策科学部の学びでは、自分の意見や主張、調査の結果や分析、得られた結論などをまとめて表現する力が求められます。研究の成果をまとめる方法には、レポートや論文、ポスター報告、プレゼンテーションなど様々ありますが、その基礎となるのはライティング、つまり文章を書く力です。しかし、大学のライティングは感想文や作文とは違い、自分の意見や主張を、根拠を示しながら、論理的で見通しの良い文章で、さらに指定された分量や形式に則り過不足なくまとめる能力を身につける必要があります。政策科学でのカリキュラムの中では、ライティングのスキルを4年間かけて学んでいきますが、その第一歩として、「基礎演習」(1回生の小集団ゼミナール講義)ではレポート課題が課せられます。基礎演習で身につけたライティングの基礎能力は、その後の「研究入門フォーラム」(2回生の少人数ゼミナール講義)や専門演習での学びの中で、さらに高めていくことになります。


「レポートヘルプデスク」では、レポートの進捗に応じて、例えば次のような相談を受け付けています。

0 先行研究を調べる

レポートを書くには、まず、対象とする社会の現象に何が起こっているか、誰がどのような研究・調査をしているかを調べなければなりません。そのためには論文や書籍、新聞記事などを集めて、「事実」や「先行研究」を整理する必要があります。

・どのように情報を集めたらいいのだろうか?
・自分が欲しい資料が見つからない場合はどうしたらいいのか?

1 テーマ設定
レポートを書くにあたっての最初の問題はテーマ設定です。レポートの分量や執筆期間、資料収集の方法等により、適切なテーマは変わってきます。

・自分の選んだテーマが与えられた課題に適切なものになっているか?
・調べた事実や先行研究を踏まえて、どのようにテーマを設定したらいいのか?

2 レポートの構成
テーマを設定したら、次に考えなければならないのはレポートの構成です。学術レポートには、①タイトル、②序論、③本論、④結論、⑤文献資料リスト、の5つが必要です。この枠組みに乗って、自分の論述を展開していくことになります。

・自分が設定したテーマから外れていないか?
・書くべきことをきちんと書けているか?
・情報は集まったが、そもそも、構成をどう考えたらいいのか?

3 論述
テーマについての先行研究を集め、構成も考えたら、文章を実際に書いてみましょう。自分の主張をきちんと書くには、「人の意見」と「自分の意見」をきちんと分ける必要があります。また、読んでいる人に納得してもらうには、先行研究を順番に並べるだけではなく、「論理的な関係」を考えて書くことが大切です。

・根拠をきちんと書けているか、人の意見はどう書けばいいか?
・きちんと論理的に書けているだろうか?

4 見直し
レポートを一通り書いたら、提出する前に一度読み直しましょう。単純な誤字脱字に気付くことが出来るのはもちろん、より正確な表現を思いつくことがあるか切り取りもしれません。

・全体を通して、レポートの内容が相手に伝わるか?
・より上のレベルのレポートにするにはどうすればよいか?


学術的なレポートを書くということは、一回生の皆さんにとっては初めての経験となるはずです。先行研究の整理や、脚注・参考文献をつけるなど、慣れないことで戸惑う場面も多くあると思います。是非ヘルプデスクを活用し、良いレポートを作成してください。

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