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劉慶紅教授が国際ビジネス研究学会2021年度学会賞を受賞しました

受賞者と受賞記念の盾受賞者と受賞記念の盾

立命館大学稲盛経営哲学センター研究員である劉慶紅教授(立命館大学経営学部)の著書The Impact of Organizational Ethical Climate on Organizational Commitment and Job Performance: An Economic Ethics Analysis of Japanese-funded Manufacturing Enterprises in China,Springer; 1st ed. (2020/4)が、2021年11月に、国際ビジネス研究学会2021年度学会賞(単行本の部)を受賞しました。

  • 受賞作品受賞作品
  • 学会賞の賞状学会賞の賞状

劉慶紅教授は、中国出身で、博士(公共経営・早稲田大学)、教育学博士(北京大学)および哲学博士(清華大学)の学位を持ち、倫理、経営および教育に理論と実践を取り込んだ学際的な研究を行っています。大手日本企業における海外事業推進統括・海外現地法人の責任者として海外赴任などグローバルな経営の最前線を経験した後、立命館大学経営学部教員に転身。現在は「青は藍より出でて藍より青し」を教育者としての最大の目標にし、常に学際的かつ最先端の学術研究成果や知見を、可能性に満ちた学生たちに還元することに注力されています。

今回、国際ビジネス研究学会2021年度学会賞を受賞した本書は、立命館大学稲盛経営哲学センターの「稲盛和夫経営哲学研究プロジェクト」の一つの成果であり、中国における日系製造業(JFME)を対象とし、倫理が企業経営に与える要素を定量的に分析することによって、従来の組織・戦略・価値創造の企業分析フーレムワークに加え、企業経営のプロセスを更に明確化するものです。

具体的にはインタビュー調査による定性分析、主成分分析及び構造方程式モデリング(SEM)を組み合わせることで、観察変数間の関係を明らかにしています。「国際ビジネスにおける倫理の研究」は、もともと「哲学・倫理学」とする人文学と「経済学・経営学」を中心とする社会科学の二つの学問分野の学際的研究として成立しましたが、「哲学・倫理学」という規範的性格の強い学問と「経済学・経営学」という実証的性格の強い学問の二つが「融合」してこそ、「国際ビジネスにおける倫理の研究」という新しい学問分野の意味があると考えています。本研究は、この「規範的」と「実証的」の二つの方法論を「融合」させる困難に向き合うことを研究課題とし、従来の規範的倫理学研究アプローチを経済学的に応用し定量分析を可能とする試みです。

今回の受賞に関して、劉慶紅教授は、「今回の受賞を励みとし、一層の研鑽を重ねる所存ですので、引き続きましてのご指導のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。まだまだ未熟な研究者ではございますが、稲盛経営哲学研究の理論化及び経営倫理の定量化にますます専心し研鑽の道で精進してまいります。」と熱く語っています。

以下は、国際ビジネス研究学会2021年度学会賞(単行本の部)受賞の講評になります。
国際ビジネス研究学会2021年度学会賞(単行本の部)受賞の講評


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