研究プロジェクト

国際共同研究プロジェクト
「利他のリーダーシップ」

プロジェクトリーダー:崔 裕眞

崔 裕眞

メンバーリスト

リーダー
崔 裕眞立命館大学大学院テクノロジー・マネジメント研究科教授
メンバー
野中 郁次郎一橋大学名誉教授
加瀬 公夫IESEビジネススクール教授、立命館大学OIC総合研究機構客員教授
ロイ・サダビービクトリア大学ビジネススクール教授、立命館大学OIC総合研究機構客員教授
ダニエル・ワドワーニ米国パシフィック大学教授、立命館大学OIC総合研究機構客員教授
チャールズ・ハーベイニューカッスル大学教授、立命館大学OIC総合研究機構客員教授
ジョン・ウィルソンノーサンブリア大学副学長・教授、立命館大学OIC総合研究機構客員教授
アンナ・ティルバダーラム大学准教授、立命館大学OIC総合研究機構客員准教授

研究プロジェクトの概要(目的・目標(成果))

稲盛和夫名誉会長の日本のリーダーシップ=利他のリーダーシップと位置付け、国際共同研究を行う。①経営組織、②企業家精神、③資本主義の3つの視座から、フィロソフィとアメーバ経営の独創性と普遍性について、海外事例との国際比較分析も加えながら、以下のサブプロジェクトより構成される高度な学術研究を実施する。

①「利他の経営組織とリーダーシップ」
稲盛経営の特徴は、高い人格を持つリーダーと高い意識を持つ従業員の全員参加経営が実現する高い社格である。稲盛経営と野中教授のフラクタル組織理論は、相互に実証事例及び理論面からのサポートという関係性を持つ。利他のリーダーシップを野中教授のフロネシス理論とフラクタル理論の実証事例とし、フィロソフィと利他のリーダーシップによる全員参加経営組織の生成と進化の検証を通して、世界の経営学界に最新の組織理論モデルとして提示する。
②「利他の企業家精神と経営哲学」
京セラもかつてはベンチャー企業である事実をもとに稲盛名誉会長をすぐれたベンチャー経営者として学術的検証を試みる研究である。京セラ創業時の事例研究からベンチャー経営に必須となるリーダーシップの利他性の概念化を始発点として、生成/進化の過程を歴史的に再構成が必須となる。創業時から今日に至るまでの稲盛名誉会長の思考/意思決定/実践を時間軸に沿って精査・分類し、利他の企業家精神に内在する不変の文脈性を明らかにする。
③「アントレプルヌールフィランソロフィと利他の資本主義」
現代資本主義が莫大な富の集中・偏在による格差拡大という弊害を不可避になる一方、企業家の自発的で利他的な社会貢献活動の可能性も内在するところに注目し、理論化を図る研究である。稲盛財団や盛和塾における実践活動を学術的視座で分析し、事例化する。企業家の利他的活動の資本主義社会における機能を解明し、促進策を探求することで、利他の資本主義・利他の社会の有り様を社会に示す。

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