オール立命館による学際統合型平和研究拠点

拠点リーダー
国際関係学部国際関係学科 本名 純 教授 (写真 中央)
グループリーダー

プロジェクト概要

従来の平和構築政策の課題を克服する
新しいアプローチの国際平和政策が求められている

冷戦終結後20数年を経た今なお世界では内戦や紛争が絶えません。この間、アメリカをはじめ、西欧諸国が中心となって平和構築のためのさまざまな支援・協力が求められてきましたが、近年こうした西欧型の学術・理論研究に立脚した平和構築政策の行き詰まりが明白になってきました。国際社会が実施する平和政策が現地の社会に根づかず、組織的な暴力が再燃するケースは後を絶ちません。そうした中になって、日本に課せられる国際平和教職の役割も変化しています。伝統的な平和運動論や哲学論に基づく平和学に留まらず、日本においてもより政策的・戦略的に国際平和活動に関与する必要性が高まってきました。日本ならではの新しいアプローチを見出し、国際平和協力においてリーダーシップを発揮することが求められています。

地論、地域、社会成熟、政策を切り口に
研究成果を統合し、政策評価と提言を打ち出す

理論研究、地域研究、社会成熟研究、政策研究の「4本の矢」で専門的な知見を積み重ねるとともに、各研究グループが密に交流して研究成果を分かち合い、相互に影響を与えながら、政策評価と提言を発信することを到達点とし、総体としてオリジナリティが生まれる研究環境をつくることを強く意識しています。

国際平和協力の推進・運用において
世界に存在感を示す研究拠点に育てたい

本研究拠点は人材育成にも重点を置いています。グローバル化によって、各国の紛争や葛藤にはさまざまな利害や要因が絡み、国際社会の問題は、複雑かる多様化しています。こうした課題を解決に導き、平和構築に貢献するには、単一の学問領域をバックグラウンドに持つだけでは不十分です。本研究拠点で学術横断的な研究に触れる中で学際的なマインドを育て、多様な視点から課題を分析し、政策議論にまで結びつける力を磨きます。
ディシプリンを超えて統合的な研究を行い、国際平和協力の政策に反映できる学術基盤を築こうとする拠点は、日本では例を見ません。今後は世界で平和研究に携わる研究者や機関とも連携し、国際平和協力において世界に存在感を示す研究拠点に成長させていきたいと構想しています。

研究期間

2013年10月~2016年3月

研究活動進捗・成果

本研究拠点が目指す成果イメージ図