立命館大学
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立命館学園創立110周年

イベントレポート

衣笠総合研究機構/アート・リサーチセンター (人文社会リサーチオフィス)

International Symposium Human Body Motion Analysis with Motion Capture 国際シンポジウム モーションキャプチャ技術と身体動作処理

2011年1月29日(土)、衣笠キャンパス・創思館カンファレンスルームにて,国際シンポジウム「モーションキャプチャ技術と身体動作処理」を開催しました。本シンポジウムは,グローバルCOE「日本文化デジタル・ヒューマニティーズ」拠点サブリーダーの八村広三郎教授(情報理工学部)を主催者として2003年より開催し、今回で8回目となります。

モーションキャプチャ技術を利用した無形文化財、人間の身体動作のアーカイブ化とその解析という研究は、これまでも立命館大学アートリサーチセンターのプロジェクトが中心となり、多くの実績を挙げてきました。本シンポジウムは、表現芸術における身体動作の解析研究に関わるテーマで、海外からの招待講演や特別講演を開催する他、研究発表や意見交換会を通じて、創造的な研究が生まれる場となることを狙いとしています。また、モーションキャプチャ技術は、映像学部を始めとする映像制作の研究や学習にも活用できるものであり、実際映画やゲーム制作において産業界でも利用されているため、産学連携、文理連携のネットワーク構築も期待されています。

まず主催者である八村教授より、本シンポジウムの趣旨、昨年からの研究の進捗状況等が報告されたあと、招待講演としてコンピュータグラフィックス(CG)、ヴァーチャルリアリティ(VR)、キャラクタアニメーションの大家であるDaniel Thalmann教授 (The Virtual Reality Lab、スイス・ローザンヌ工科大学)から講演頂きました。
また、特別講演として、米国Motion Analysis Studiosの副社長であるChristopher Bellaci氏に、エンタテインメント分野におけるモーションキャプチャ利用について、制作スタジオの現場から最新情報をご紹介頂きました。
その他、一般講演として、グループメンバーおよび学外研究者より研究成果が報告されました。

身体動作およびモーションキャプチャという共通のシステムを用いているが、研究対象やアプローチは多岐に渡っており、国内外において今後のネットワークの広がりにも期待できるシンポジウムとなりました。


会場の様子
Prof. Daniel Thalmann


Mr. Christopher Bellaci

文部科学省グローバルCOEプログラム「日本文化デジタル・ヒューマニティーズ拠点」(立命館大学)

「デジタル・イコノグラフィー イメージデータベースと江戸出版文化研究」 シンポジウムを実施

立命館大学グローバルCOEプログラム「日本文化デジタル・ヒューマニティーズ拠点」日本文化研究班ジョン・カーペンター研究室では、2008年12月よりカナダ・ブリティッシュコロンビア大学(UBC)、イギリス・ロンドン大学SOAS、立命館大学アートリサーチセンターを拠点として、「近世視覚文化を読み解く」研究会を行ってきました。

本シンポジウムは、過去2年間にわたる研究会の成果を踏まえ、新たな学問領域としてDigital Iconographyを提唱し、図像研究における海外研究者の視点、国内の研究者の視点の特色を明らかにすること、さらに、それぞれの研究領域に資料のデジタルアーカイブがどのような役割を果たしてきたか、また、今後どのように関わっていくのかについて議論することを目的として企画、実施されました。

参加者は教員、大学院生など大学関係者も含めて日本、イギリス、ハワイ、カナダから多彩な顔ぶれとなり、シンポジウムとあわせて大学院生のワークショップを実施したことで、特に本学の大学院生と海外、外部の若手研究者同士が、自身の研究成果、進行状況等を交換できる良い機会となり、国内外においての将来的な学術ネットワークの広がりが大いに期待される成果となりました。

なお、本シンポジウムはユーストリームを使って発信されましたが、国内外からアクセスがあり、一部の聴講者からは発表者に直接フィードバックもいただきました。さらに、発表の成果は、立命館大学GCOEプログラム・デジタル・ヒューマニティーズ拠点のブログサイト

(http://www.arc.ritsumei.ac.jp/lib/GCOE/JCSG/john_carpenter/)

で公開される予定となっており、終了後の成果発信についても順次追加、検討していくことを目指しています。





国際平和ミュージアム

しかしそれだけではない。 加藤周一幽霊と語る」映画上映と対談

日本を代表する評論家であり、立命館大学国際平和ミュージアム初代館長を務められた加藤周一さん(2008年12月5日逝去)が残されたメッセージを、私たちが考える契機としようという企画です。

最初に、1943(昭和18)年10月21日の「出陣学徒壮行大会」の公開記録である『学徒出陣』(12分 文部科学省製作映画)と加藤周一さんの生前インタビューを綴ったドキュメンタリー映画『しかしそれだけではない 加藤周一幽霊と語る』(95分)の上映を行いました。

映画上映後、本上映映画のプロデューサーであり、立命館大学映像学部客員教授である桜井均先生と安斎育郎国際平和ミュージアム名誉館長との対談が行われました。

そこから、加藤さんは「今と昔」、「若者と老人」、「生きているものと死んでいるもの」など、まるで対極にあるように思われるもののなかに、普遍的なものを見出したこと。そ

れらの普遍的なものから、状況やこと他者に流されない思考を持ちえたことが加藤さんの加藤さんたる所以であることなどがお二人によって語られました。

最後に、安斎名誉館長が延坪島(ヨンピョン島)の事件の報道を例に出し、自由が抑圧されていることの本質を明らかにして意識化していくことが私たちの次の行動に繋がること。

平和が戦争によって損なわれてきた時代を生き抜いてきた加藤さんの生き様から、メッセージを受け取らなければならないことなどがまとめとして述べられました。

会場には10代から70代まで幅広い年齢層の120名余りの来場があり、熱心に耳を傾けていました。

また2014年に本学図書館に「加藤周一文庫」が開設される予定であることから、「加藤周一先生の生涯と著作」展が、衣笠では12/10(金)まで、図書館エントランスホール、BKCでは12/17(金)まで、メディアライブラリー2階エントランスホールで開催され、パネル写真、原稿、著作などが展示されました。

【日 時】2010年12月4日(土)13:30~16:40

【会 場】立命館大学衣笠キャンパス 以学館2号教室

【対 談】桜井 均  氏 本映画製作プロデューサー、立命館大学映像学部客員教授

      安斎 育郎 氏 国際平和ミュージアム名誉館長



対談をする櫻井先生(右)と安斎名誉館長(左)

理工リサーチオフィス(グローバル・イノベーション研究機構)

R-GIRO食料研究拠点シンポジウムを開催

12月3日(金)、立命館グローバル・イノベーション研究機構(R-GIRO)食料研究拠点シンポジウム「食料輸出立国を目指した先進的アグリ技術と立命館大学」をびわこ・くさつキャンパス(BKC)で開催しました。

今回のシンポジウムは、食料自給率の低下や耕作放棄地の拡大、TPPなどによる農業関税の撤廃など、日本の農業や食料生産の行く末が問われているなかで、日本農業のポテンシャルを生かした「食料輸出立国」を目指して、農業をめぐる動向を学び、本学での農業や食料関連の研究の紹介を行うとともに、先進的な産・農・学・官の連携を深めることを目的に開催されました。

キヤノン・グローバル戦略研究所 研究主幹 山下一仁氏による基調講演や本学教員の研究活動の紹介、若手研究者による研究発表、農事組合法人伊賀の里モクモク手作りファーム専務理事・吉田修氏の講演等が行われ、企業関係者、農業生産者、研究者など約130人が参加し、盛況のうちに幕を閉じました。





国際平和ミュージアム

わだつみ不戦の誓い 鼎談

戦後、立命館は「平和と民主主義」を教学理念として掲げ、戦前の痛苦の体験の反省に基づいて、学徒出陣によって徴兵され戦火に斃れた若人たちの苦悩を現した戦没学生記念像「わだつみ像」を、学園の平和のシンボルとして1953年にこの立命館大学に建立しました。1950年に制作されてから2010年で60年を数えた「わだつみ像」を、「平和創造」めざす人材育成のために役立て、「私たち自身に何ができるか」を考え、実践する契機とするために、この企画を実施しました。

鼎談に先立ち、戦争で命を落とした学生たちの手記『きけわだつみのこえ』を刊行し、わだつみ像の制作に携わった父・中村克郎氏の意志を継ぎ、「わだつみ平和文庫」の設立に尽力した中村はるね氏とボランティアの人々の奮闘を記録したドキュメンタリー映像「わだつみの声よ永遠に~受け継がれる平和への想い」を上映しました。

続く鼎談は、まず中村はるねさんより、父の意志を受け継ぎ、10万冊の書籍と中村徳郎、克郎兄弟の資料を展示する「わだつみ平和文庫」を実現していくまでの厳しい道のりと、そこで感じた苦悩から父からの「これを実現するんだ!」というメッセージを強く感じたことを語り、実現に共に尽力された小林是綱さん(元山梨県立図書館長、現岩手県立図書館指定管理者統括責任者)への感謝の言葉が述べられました。

続いて東ちづるさんから、自身がその活動に従事する「世界ウルルン滞在期特別編 戦場で傷ついた子どもたち~ドイツ国際平和村の10年~」を上映し、「事実を伝える教育をしていくことが大事。勉強し、知り、想像し、自分の考えを自分の言葉で表現する事こそが必要。日本の若者たちにはまだ足りていない」と述べられました。また東氏は「自分が自分らしく豊かな心で生きていく。そうしないと他人を大切にできない。そして、子供たちが自分を大切にできる環境づくりを、大人たちがしていくことが平和に繋がるのでは」と熱く語りました。

お二人のお話を受け、安斎名誉館長は「日本には平和に関する博物館が多いが、教育に活かしきれていない。平和ではない地域の現実もふまえ、学生たちが『自分に何が出来るか』を考え、実践する力をつけられるような教育を目指したい」と述べました。

最後に、中村さんは「医者として、毎日患者と接する中で、話をして受け止めることの重要性を実感している。戦争の酷さ、平和の大切さを伝える資料の保存は難しい。でも、なんとか皆さんに協力して頂き、残りの人生を『戦争の廃絶』に懸けている父の思いを残していけたら」と締めくくりました。最後に立命館大学学生から、パネリストへの花束の贈呈があり、盛大な拍手の中、本企画は終了となりました。

当日は10代から70歳以上の方まで、幅広い年齢層のお客様にお越しいただき、114人の参加がありました。なかには遠路この企画参加のため足をお運びいただいた方もありました。

【日時】2010年11月28日(日)14:00~16:00
【会場】立命館大学衣笠キャンパス 以学館2号教室
【出演】パネリスト    中村 はるね氏 産婦人科医師
                  東 ちづる 氏 女優
コーディネーター         安斎 育郎 氏 国際平和ミュージアム名誉館長




お話される講演者の皆様
学生による花束贈呈

国際平和ミュージアム

展示「わだつみ 不戦の誓い」展

今展では、立命館百年史編纂室の協力を得て、立命館大学を含む学徒出陣、戦没学徒の手記『きけわだつみのこえ』出版、戦没学生記念像「わだつみ像」がなぜ造られたのか、なぜ「わだつみ像」が立命館に建立されたのか、その後どういう歴史を辿ったのか。この像の制作にいたった「わだつみ像縁起」(中村克郎氏自筆)をはじめとした貴重な資料を所蔵する「わだつみ平和文庫」(甲州市塩山)からの借用資料、立命館百年史編纂室、国際平和ミュージアムが所蔵する資料を展示しました。

会 期:2010年11月27日(土)~12月18日(土)

会 場:立命館大学国際平和ミュージアム 1階ロビー



国際地域研究所(人文社会リサーチオフィス)

「グローバル危機後の新たな東アジア構築」を実施

今回のシンポジウムは、2008年に世界を襲った金融危機とその克服の在り方について、20世紀初め以降の世界史並びに、東アジアの現状を踏まえて検討することを目的に開催されました。 第一部、第二部あわせて5名の研究者からそれぞれの研究について報告があったのち、経済、政治、市民社会、東アジア共同体というキーワードでパネルディスカッションが行われました。 学生、院生、一般の方々ふくめて150名近くの参加者が来場され、タイムリーな話題を含む議論に会場は熱気につつまれていました。

報告者:

劉 江永 氏        清華大学国際問題研究所教授

益田 実 氏        立命館大学国際関係学部教授

Hyung-Kook KIM 氏  淑明女子大学社会科学部長

沈 銘輝 氏              中国社会科学院アジア太平洋研究所副研究員

中野 佳裕 氏           立命館大学客員研究員





経済学部

「アジアにおける地域協力と革新」韓国・タイ・中国・日本 4カ国国際会議実施報告

本国際会議は「アジアにおける地域協力と革新」を共通テーマにして、各国若手研究者の国際的な発表の場とするとともに、若い世代の交流を通じてアジア諸国の友好に資することを重要な目的として、11月23日(日)びわこ・くさつキャンパスで開催しました。

午前の部では、滋賀県知事 嘉田由紀子氏、釜山市副市長(韓国) Ki Woo Lee氏、国家経済社会開発庁副長官(タイ)Porametee Vimolsiri氏が「アジアにおける地域開発と環境問題」をテーマとしてそれぞれ基調講演を行ないました。

その後、基調講演を行なった三氏に加えNIDA(国立開発行政院)(タイ)教授 Dararatt Anantanasuwong氏、釜山国立大学(韓国)教授 Hyun-Ok Han氏、曁南大学(中国)教授Linhai Mei氏によるパネル・ディスカッションを実施しました。

午後の部では、NIDA、釜山国立大、曁南大、本学経済学部・研究科の研究者、大学院生が3つの分科会で各自の研究テーマの報告を行い、討議を実施しました。

午前の基調講演、パネル・ディスカッションには経済学部の基礎演習学生や大学院生、教員など200名弱が参加し、午後の分科会には50名強の教員、大学院生が参加しました。参加した大学院生、教員・研究者からは自身の研究分野の今後の展開に非常に有意義であったという評価を多数いただきました。なお、今回の好評を踏まえ、来年度はタイ(主催NIDA)で同様の国際会議を実施する予定です。






産業社会学部 遠藤研修室、映像学部 望月研究室

110周年記念企画シンポジウム「アール・ブリュットと私たち-共感する魂と身体」を開催

2010年11月13(土)14:30~16:30、京都市大学のまち交流センターキャンパスプラザ京都第1会議室において、110周年記念企画シンポジウム「アール・ブリュットと私たち-共感する魂と身体」を開催しました。(企画者:産業社会学部・教授 遠藤保子及び映像学部・准教授 望月茂徳)。

当日は、110周年記念の趣旨とアール・ブリュットという言葉の説明をしたあと、各シンポジストに以下のお話をしていただきました。

初めに、本学の非常勤講師でもあり振付家でもある砂連尾 理氏は、障がい者と出会うまでの活動と2007年から始まるみやぎダンス、循環プロジェクトの活動、ドイツの障がい者劇団ティクヴァとのかかわり、ティクヴァのシステム等について映像を交えて報告しました。また、映像制作にかかわった立命館大学の学生が、現地取材の感想を述べました。

次に、NPO法人ダンスボックスのエグゼクティブ・ディレクター大谷 燠氏は、障がい者とダンスとどのように関わり始めたのか、さらに2007年、明治安田生命の社会貢献プログラム「エイブルアート・オン・ステージ」に採択された循環プロジェクト(障がいを独自性ととらえ、社会に存在する様々な境界をアートを通じて乗り越え、多様な価値観を持つ人とつながり純化していくことを目的としたプロジェクト)の紹介と、それを実践する際の課題を等について報告しました。

最後に、ナイジェリアベニン大学・リサーチアシスタントO.オサズワ氏は、ナイジェリアのエスニック・ダンスは、若い世代の人々が親や長老から受け継ぎ、宗教的そしてスピリチュアルな要素を有していること、コミュニティの脈絡とかかわって踊られることから、観客のために踊るのではないこと、したがってハンディキャップがあるかないかは問題ではなく、コミュニティのあらゆる人が踊る等を報告しました。

シンポジウムには、33名の人々が参加しましたが、熱心に興味深く聞いてくださいました。シンポジウム終了後のアンケートをみますと、刺激的なイベントだった、とてもおもしろかった、生の声を聞けてよかった等、好評でした。


写真1.報告するシンポジスト
写真2.熱心に聞き入る参加者

Ⅱ 映像放映

シンポジウムに関する映像「アール・ブリュットと私たち-共感する魂と身体」を以下の2か所で放映しました。1.2010年11月27日~12月11日、東山青少年活動センターのロビー 2.2010年12月6日~12月13日 中京青少年活動センターのロビー。

この映像は、大きな反響を呼び、京都新聞(2010年12月09日)にも掲載されました。


写真3.人々の興味をひいた映像 於:東山青少年活動センター
写真4.熱心に鑑賞される映像 於:中京青少年活動センター

立命館中学校・高等学校

Rits Super Science Fair 2010 開催報告

立命館中学校・高等学校では、11月2日から6日までの5日間にわたってRits Super Science Fair 2010を開催しました。Rits Super Science Fairは、本校が主催して毎年行っているFairで、取り組みの中心は高校生による研究発表です。研究に優劣をつけることなく、将来へ向けてのモティベーションやネットワークを育てることを大切に考えています。

Fairは年々大きくなり、第8回目をむかえる今年は海外18カ国・地域から31校、約120名の高校生と国内からは15校の高校生が集まりました。

本校出身のロボットクリエーター高橋智隆氏による記念講演や口頭による科学研究発表、グループごとに国の枠を超えてチームを作り楽しみながら競いあうScience Zone等、様々な熱気溢れるセッションが5日間にわたり実施されました。

最終日の閉会式では、各国・地域の代表が感想を述べ、生徒実行委員長からYoung Scientists’ ManifestoとしてこのFairでの成果を確認する文章が読み上げられ、満場一致で採択されました。参加生徒には終了証が授与され、生徒制作のエンディングPVとともに感動の閉幕を迎えました。




スポーツ健康科学部

国際シンポジウム「身体活動が未来を拓く」開催

10月23日(土)、びわこ・くさつキャンパス(BKC)にて、学園創立110周年・スポーツ健康科学部・大学院同研究科開設記念として国際シンポジウム「身体活動が未来を拓く」を開催しました。

シンポジウムでは、基調講演としてワシントン大学教授でもあるジョン・ホロッツィ立命館大学客員教授が「身体活動と高齢者の健康」について講演。ホロッツィ教授は、腹部肥満症候群についてエネルギー摂取やインスリン抵抗性などの視点から講演を行いました。

次いで「スポーツ健康科学から社会への貢献」というテーマで、ペンシルベニア州立大学准教授のジム・パウェルツィク氏(宇宙飛行士)、テキサス女子大学教授のヤン・フー・クワン氏、世界保健機関(WHO)技官のエディ・エンゲルスマン氏、田畑泉スポーツ健康科学部長がシンポジウムを行いました。

パウェルツィク氏は、火星などへの人類の惑星探索を実現するための技術的科学的障害について語った。さらに、宇宙旅行の有害効果軽減のための運動の役割についても言及しました。

クワン氏は、ゴルフスイングをバイオメカニクスの観点から分析し、今まで以上に細かい分析をすべく、3次元3重振り子アプローチを示しました。

エンゲルスマン氏は、身体活動の不足による疾病を危惧し、WHOの国際的役割の拡大について述べました。

さらに、田畑スポーツ健康科学部長は、健康増進や生活習慣病の予防と改善に関する実践的かつ理論的研究の成果と、スポーツにおける競技力向上のために積み重ねられてきたトレーニングに関する研究成果の両者をうまく融合し、より高いレベルでの科学的根拠が提示されるべきだと主張しました。また、それをスポーツ健康科学部で実現したいとも述べました。

参加した130名は、各講演者の話に聞き入っていました。

午前中には、国際シンポジウムに先立ち、小・中学生を対象に「宇宙飛行士になるために大切なこと」というテーマでパウェルツィク氏が講演しました。講演には、多数の小・中学生と保護者が参加し、パウェルツィク氏が用意した宇宙の映像に見入っていました。

また講演終了後には「宇宙飛行士になるために一番大切なことは?」との問いに対し、パウェルツィク氏は「理科と数学をしっかり学び、興味があることをだれにも負けない自分の専門分野にすること、そして、自分の知識を他の人と共有すること」と話しました。

質問した小学生とハイタッチするなど終始和やかな雰囲気で進み、参加した小学生たちは、宇宙への夢をふくらませていました。

基調講演の様子
シンポジウムの様子

「宇宙飛行士になるために一番大切なことは?」講演の様子

立命館グローバルイノベーション研究機構/歴史都市防災研究センター(人文社会リサーチオフィス)

「第4回 夏休みにみんなでつくる 地域の安全安心マップコンテスト」開催

歴史都市防災研究センターでは、環境教育の中で特に地域に根ざした防災・安全教育に着目し、地域の安全安心マップコンテストを2007年度より実施してきました。近年、地震や集中豪雨などの自然災害、交通事故など、身近な地域で発生する問題・不安感に対して、本コンテストでは、地理的な情報を表現し整理する際に有用なツールとなる「地図」を作成することで、子どもと大人が地域の安全安心について一緒になって考え、関心を高めてもらうことを目的とし企画しました。
対象は、全国の小学生とその保護者を1組とし、また地域や学校での取り組みを推奨することから、グループでの参加も歓迎しています。今年度は(財)地理情報システム学会との共催であることから、地理情報システム学会特別賞を設け、学内外の教員で構成する審査委員会にて、厳正かつ公正な審査を行ない、作品応募総数96点(200名)の中から、計12点(27名)の入賞作品を選定しました。(実施期間:2010年8月25日(水)~10月23日(土))
表彰式は(財)地理情報システム学会の主催である第12回日韓GIS国際シンポジウムの冒頭にて執り行なわれ、表彰状を授与される児童は300人を超えるシンポジウム参加者から称賛され、会場は大盛況となりました。その後、歴史都市防災研究センターに会場を移し、入賞作品の紹介や受賞者に対して副賞を贈呈しました。
表彰式以後、応募者による取り組みの成果を広く地域の方々に知っていただくことを目的とし、入賞作品・応募作品の一部を約3ヵ月間、歴史都市防災研究センター内の展示ルームにて一般公開します。

   
 

衣笠総合研究機構/地域情報研究センター(人文社会リサーチオフィス)

保津火祭りにおける竹炭作りと炭素貯留野菜販売を通じた二酸化炭素削減事業PRを実施

10月20日および21日に行われた保津秋祭り(火祭り)において、立命館大学「学園創立110周年」記念事業として、竹炭作りと炭素貯留野菜の販売を通じた亀岡カーボンマイナスプロジェクト事業のPRイベントを、実施致しました。20日午後から、保津町の方々と共に本学のPRブースの設営(図1参考)および製作を依頼した竹灯篭に立命館のロゴのシールを貼与し配置、午後6:00から竹灯篭を点火(図3・4参考)しました。


図1:保津町民とのPRブース設営の様子(設営後)
図2:竹灯篭設置の様子

図3:点火した竹灯篭
図4:点火した竹灯篭(110周年ロゴ付き)

翌日の21日(木)午前から野菜販売(図5参考)(野菜販売の仕入れ等「農業組合法人ほづ」と共同で行い、企画を実施した。)及びアンケート調査を実施しました。その後竹炭焼きを行い、午後6:00にすべての内容は終了しました。


図5:炭素貯留野菜の販売の様子
図6:竹炭焼き(炭化後)

今回用意したPRブースには多くの人々が集まり、亀岡カーボンマイナスプロジェクトの取り組みを説明するパネルを読んだり、我々の説明を熱心に聞いてくださいました。特に展示した竹灯篭は非常に反響があり、来年もぜひ取り組んでほしいという喜びの声を多々いただきました。

立命館慶祥中学校・高等学校

「立命館地下鉄ミュージアム」(R‐Metro museum)を実施

10月18日から10月31日にかけて、立命館慶祥中学校・高等学校の通学のメイン路線である札幌市営地下鉄東西線にて、1編成の車両を丸ごと「博物館」に見立て、ポスター枠を独占し、500枚規模のポスターを掲出しました。

「立命館学園110周年記念」にあたり立命館の「歴史」と先進的な取り組みを紹介すると同時に、本校からの社会に対する「メッセージ」を発信する内容のものもあわせて掲出しました。

この地下鉄車両独占企画は、様々な反応、話題を呼び起こし、本校生徒・保護者や教職員には学園の一員としての誇りと自覚、また、北海道民の立命館への再認識とブランド浸透を図ることができました。


車両内を独占したポスター
車両側面の広告

BKC3リーグ連合

サッカーの楽しさ伝えたい 学園創立110周年学生企画 BKCサッカーリーグ「立命館サッカー教室 in BKC」実施

10月17日(日)、びわこくさつ・キャンパスにて、学園創立110周年学生企画・BKCサッカーリーグによる『立命館サッカー教室 in BKC』を実施しました。

この企画は、野球・サッカー・フットサルの各BKCリーグ運営委員会によるBKC3リーグ合同企画の一つ。BKCサッカーリーグはBKCに登録しているサッカーサークル11チームから成り、各チームから1名リーグの運営委員を選出しています。このサッカー教室には、リーグの運営委員会に加え、リーグに所属する各チームからもコーチとしてたくさんの学生が参加しました。またサッカー経験のある、BKCフットサルリーグの運営委員も応援に駆けつけました。

当日は、地域の小学校1年生から6年生までのサッカー経験者・未経験者含め約90名が参加。

最初の挨拶や注意事項の連絡の後、会場であるクインススタジアムを2つに分け、経験者・未経験者それぞれのメニューでサッカー教室を開始しました。

未経験者には、できるだけたくさんボールに触れられるような練習メニューを用意。まずはボールの蹴り方の説明から始まり、2人1組でのパス練習、チーム対抗のドリブルリレーなど、子どもたちは歓声を上げてボールを追っていました。

経験者の方は、5、6人でチームを作り、大学生コーチも交え、ドリブルやヘディングの練習を行いました。数人で手を繋いで円を作り、落とさないようパスする練習では、他のチームに負けないよう大きな声でカウントしながらボールを繋ぐ姿も見られました。

最後にミニゲームを行い、経験者も未経験者も、時間いっぱいまで大学生とのサッカーを楽しみました。参加した小学生の保護者は、「コーチをしてくれた大学生がみんな明るくて優しく教えてくれるから、本当に子どもが喜んでいる。これからも続けていってほしい。」と話していました。

約90名の学生が参加した
円をつくってパスの練習

記念撮影の様子

環シスごみ騒動

学園創立110周年学生企画 環シスごみ騒動「BKCごみ組成・分別率調査」実施

10月16日(土)、びわこくさつ・キャンパス(BKC)にて、学園創立110周年学生企画・環境システム工学科4回生を中心とした有志団体「環シスごみ騒動」による『ごみ組成・分別率調査』を実施しました。

BKCでは、毎日約260 袋(3 トン相当) のごみが排出されている。ゴミ箱は「もやすごみ」「プラスチックごみ」などに分けられているが、分別が徹底されておらず、クレオテック職員が再分別を行っています。

今回のごみ組成・分別率調査は、これまで袋数でしか把握されていなかったごみの組成を詳しく調べ、ごみの減量方法を考える際のベースにすることを目的として行いました。

当日は、26名が作業に参加し、リヤカーをひいてキャンパス内のごみを収集し、35種類に分類してごみの種類、量を調査しました。

今後、詳しい分析を行い、結果をまとめていき、学園祭では環境イラスト展や、キャンパス内の分別を促進するための、ゴミ箱分別ラベルの作成する予定です。
【活動に興味関心のある人は、下記連絡先まで】

環シスごみ騒動 ml-gomi110@ml.ritsumei.ac.jp




ごみ組成・分別率調査の様子
集合写真

理工リサーチオフィス(グローバル・イノベーション研究機構)

学園創立110周年記念企画「R-GIRO水・環境研究拠点シンポジウム」を開催

10月15日(金)、びわこ・くさつキャンパス(BKC)にて、立命館グローバル・イノベーション研究機構(R-GIRO) 水・環境研究拠点シンポジウム「持続可能社会の水・環境技術と立命館大学」が開催されました。

気候変動の影響を受けて、ますます水の偏在化が進行してゆく今日、このシンポジウムは、安全で安心できる持続可能な水供給に向けた地球規模での取組み、および本学での研究活動の紹介、また、公共施設や水ビジネスの提案などについて産官学の交流を深めることを目的としていています。
機構長代理の村上正紀・立命館副総長が開会の挨拶のあと、第一部では、モンテ・カセム・立命館副総長が「無理、無駄、ムラ」の三つの視点から、母国スリランカの具体例を取り上げながら世界の水資源を取り巻く環境について基調講演を行いました。

第二部では、中島淳・理工学部教授と川村貞夫・理工学部教授から、本学の研究活動についての紹介がありました。

中島教授は、環境工学・サステイナビリティ学分野における研究紹介として、水環境工学、特に水処理や水マネジメントに関係する研究について講演をされ、川村教授は「水中・海中資源の保全と開発を目的とした高機能水中ロボット開発」について講演されました。

その後、「若手研究者による研究発表」として、17名の研究者によるショートプレゼンテーションとポスターセッションが行われました。

第三部では、企業活動紹介として、荏原エンジニアリングサービス株式会社常務執行役員の岩泉孝司氏が日本と世界の水ビジネスについて講演されました。

岩泉氏は荏原エンジニアリングサービスの紹介をした後、世界の水事情、今後の水ビジネスの方向性について語られました。

シンポジウムには約170名が参加し、それぞれの研究発表に聞き入っていました。

R-GIROのシンポジウムは、今後も定期的に開催される予定です。ご期待ください。



講演の様子
ポスターセッションの様子

歴史都市防災センター

立命館大学G-COE・イコモスICORP共催  国際シンポジウム「文化遺産の価値をどう守るか:危機管理計画と災害復旧」

9月26日(日)、立命館大学歴史都市防災研究センターのカンファレンスホールにて立命館創始140年・学園創立110周年記念 立命館大学・イコモスICORP国際シンポジウム「文化遺産を災害からどう守るか:防災と災害復旧」を開催されました。

今回のシンポジウムは、今年1月のハイチ大地震をうけ復旧過程における文化遺産の保護および防災を考える場としてもうけられ、そのためイコモス文化遺産防災国際学術委員会(以下、ICORP)委員等の国際的専門家とともに、文化遺産を守るために災害復旧という観点を含めた防災について京都および世界の現状を検討し、今後の課題や取り組みの指針を京都府市民および世界に発信することを目的に、開催されました。

 会議の開催にあたり、GCOE拠点リーダである大窪健之立命館大学教授より会議の目的や趣旨に関する説明があり、その後、講演およびパネル・ディスカッションが続きました。

 まず、イコモス会長のグスタヴォ・アローズ氏よりハイチ大地震からの教訓として防災対策の必要性(保護体制、防災シナリオ策定など)と、今後の世界的大災害の復旧過程におけるICORPの活動の重要性が述べられ、続いて立命館大学歴史都市防災研究センターの土岐憲三センター長より、京都におけるこれまでの文化財防災への取り組みと、次世代へ新たな文化を遺すことを目的としたプラットフォームの設立が紹介されました。

ユネスコ・ニューデリーの千葉茂恵氏からは途上国における危機管理防災の実施にあたっての問題点やユネスコを含めた支援する国際機関における課題が述べられ、ユネスコチェアーホルダーである益田兼房立命館大学教授からは、9月13日より2週間にわたって開催された国際研修2010の成果報告が行われました。

 パネル・ディスカッションは益田兼房教授を司会とし、パネリストであるロヒト・ジグヤス氏(ICORP会長)、邱上嘉教授(国立雲林科学技術大学前副学長)、砂原秀輝氏(教王護国寺総務部長)、スー・コール氏(ICORP副会長)から、それぞれの立場での文化遺産防災への取り組みについて報告されました。

 それを受けた参加者との間で、文化遺産保護におけるコミュニティとの結束、文化遺産の状況にあわせた危機管理計画の策定、専門家間での情報共有の必要性が議論され、最後に、益田兼房教授より今後ICORPが世界的な大災害に備えて担う役割、およびその活動を支える文化遺産防災の国際的情報交換WEB網の設立について、参加者への協力が呼びかけられ、本会議は終了しました。

なお本会議は、イコモス文化遺産防災国際学術委員会との共催であり、外務省・文化庁・日本イコモス・京都府・京都府教育委員会・京都市の後援を頂いて開催されました。また、文部科学省グローバルCOEプログラム 立命館大学「歴史都市を守る『文化遺産防災学』推進拠点」(以下“GCOE”)の一環として実施されました。


講演の様子 質疑応答

パネル・ディスカッションの様子 参加者による記念撮影

一貫教育部(附属校)

立命館の附属校が集結! 学園創立110周年・APU開学10周年企画 「立命館フェア in みやこめっせ」を開催

9月26日(日)、みやこめっせ(京都勧業会館)において、学園創立110周年・APU開学10周年記念企画「立命館フェア in みやこめっせ」を開催しました。

「立命館フェア in みやこめっせ」は、立命館の附属校5校が京都に集結し、児童や生徒のパフォーマンスや作品を一堂に展示する企画。会場はステージ企画、国際教育、サイエンス教育、映像制作、芸術作品、大学(学部・研究科)紹介、附属校入試相談等のゾーンに分けられ、様々な企画を行いました。

オープニングセレモニーでは、小学校の児童によるチアリーデイングや合唱を行い、朝から会場が一杯になりにぎやかに始まりました。立命館フェアのメインであるステージ企画では、卒業生企画として、立命館高等学校・立命館大学卒業生であるロボットクリエーターの高橋智隆氏の講演会を行いました。高橋氏が自身で手掛けたロボットのエボルタ君やヒューマノイドロボット・ロピッド君を披露すると、訪れた子どもたちから歓声があがりました。高橋氏は「これからの時代に求められる人は、面白いことを考えて、実行できる人。みなさんには、豊かな発想力を持つようになってほしい」と集まった子ども達に語りかけました。

また、各校の児童・生徒が制作してきたロボットを披露するRits ROBOT Competitionも行い、高橋氏と水中探索ロボット湖虎(CoCo)を紹介した川村貞夫・理工学部教授が審査を行いました。立命館小学校、立命館中学校・高等学校、立命館宇治中学校・高等学校、立命館慶祥中学校・高等学校、立命館守山中学校・高等学校の児童・生徒が、チアリーディング、ボランティア研修・海外派遣・国際交流の成果、研究活動、音楽演奏、合唱など日ごろの勉強の成果や課外活動での取り組みを発表しました。

国際教育ゾーンでは、立命館宇治高等学校の生徒による小学生向けの「英語で体験!」講座を実施し、サイエンス教育ゾーンでは生徒が制作したロボットやバイオカートを披露しました。芸術作品ゾーンでは、立命館に通う児童・生徒の絵画や書道の作品も展示しました。

当日は約2800名が来場。来場者は和やかな雰囲気の中、立命館附属校5校の児童・生徒の発表を楽しんでいました。


力強い太鼓の音が鳴り響いた 高橋氏の講演の様子

会場には多くの親子連れが訪れた

BKC3リーグ連合

子供たちが大熱戦学園創立110周年記念学生企画「第2回立命館杯争奪学童軟式野球大会」を開催

9月19日(日)・20日(月・祝)、矢橋帰帆島公園にて、第2回立命館杯争奪学童軟式野球大会を開催しました。これは、学園創立110周年記念学生企画の1つで、野球を通じて大学生と小学生、地域の方々との「つながり」を目的として開催したものです。大会には草津市内の少年野球チーム14チームが参加しました。

この大会は、草津市の後援で行われ、来賓の橋川渉氏(草津市長)は、開会式で「皆さん、全力を尽くして頑張ってください」と挨拶しました。また2009年度優勝チームの新常盤ドラゴンズより優勝カップ返還を行いました。選手宣誓では、赤堀博範さん(中主小学校6年生)が「野球が出来る喜びを感じ、選手全員が全力でプレーすることを誓います」と力強く宣言しました。

大会は14チームが4つのブロックに分かれてリーグ戦を行い、各ブロックの1位チームが翌日の決勝トーナメントへ進む形式で行いました。

決勝では、リプルスジュニアと2009年優勝した新常盤ドラゴンズが対戦。試合は、新常盤ドラゴンズのピッチャーが、連投にも関わらず力強いピッチングでリプルスジュニア打線を3-0で完封し、新常盤ドラゴンズが2連覇を果たしました。

その後の表彰式では、上位4チーム に賞状とメダルが渡され、互いの健闘を称えあいました。また、優勝チームには草津市長賞も授与されました。

今回の大会を主催したBKC野球リーグ運営委員会委員長の川村幸輔さん(理工学部3回生)は「第2回大会を無事に開くことができて大変うれしく思っています。いろいろな方のおかげで成り立っている大会なので、協力してくださった方々に感謝しています」と語りました。


青空の下、大接戦! 少年野球チーム14チームが参加した

新常盤ドラゴンズが2連覇!!