2013年度入学式 式典

2013年4月1日(月)、2日(火)に行われた立命館大学入学式の川口総長式辞と式典映像をお伝えします。

総長式辞 立命館大学 学長 川口清史

2013年立命館大学は、7,433名の学部新入生、1,091名の新入大学院生を迎えることができました。新入生諸君!入学おめでとう。大学院生諸君!進学おめでとう。

立命館大学は、明治2年(1869年)、戦前の日本の最後の元老であった公爵・西園寺公望が20歳の折、御所の内部、蛤御門にあった邸宅に開いた家塾「立命館」をその前身とします。「立命」とは、「天の命を全うする」こと。つまり、人間のできることはすべてやりきる、ということです。私はこの「立命館」という名前に誇りを持ってほしいと思います。青年西園寺の新しい社会建設への燃えるような思いが、この名前には込められています。

創立者・中川小十郎によって策定された建学の精神は「自由と清新」です。「清新」は英語ではinnovationです。イノベーションは立命館の創立以来、深く刻まれた歴史的伝統です。このイノベーションを通じて立命館学園は、2大学、4つの高校・中学校、1小学校からなる我が国有数の私立総合学園へと発展しました。こうした発展を可能にしたのは、立命館が私立の学園であることを誇りとし、その特徴を最大限に生かしてきたからです。

立命館は一貫して、教学、研究、そして、大学そのものの革新を続けてきました。学問・芸術・文化・スポーツなどに秀でた多様な人材を受け入れ社会に送り出してきました。この多様な人材の交流こそが私立学園の社会的使命であり、優位性であるといえます。「多様性」は、今日の世界で最も重要なキーワードとなっています。危機の時代、変化の激しい時代にあって、新しい発展の可能性は多様性の中にこそ、その萌芽があるからです。

この時代にあって、大学がなすべきことは、新しい可能性を持つ人材を育成し、新しい可能性を開く研究を進めることであり、それは多様性の中から生まれてくるのです。立命館大学は全国でもっとも多様性に満ちた大学です。立命館の一員となった君たちは、立命館の持つ多様性の中から新しい可能性を切り開く変革の文化、気風を、立命人の一人としてぜひ我が物にしてください。絶えざる自己の革新への努力こそ、「立命」の名に恥じない生き方です。

君たちは、これから始まる大学での勉学を通して、具体的に日本社会の再生に、人類の持続的発展に貢献できる道を模索してください。もちろん、その道は決して一つではありません。大いに悩み、壁にぶつかり、そして、そこから多くのことを学んでほしいと思います。
私は君たちが必ず、この期待に応えてくれると確信しています。それは、君たちが、110年をこえて営々と歩んできた、強靭なスピリットを持つ立命館の一員だからです。

今日の学びが明日の未来を創っていくのです。
新入生諸君、私たち教職員、そして多くの学生諸君とともに、安全と安心と生存が保証され、平和で民主的で、そして、持続可能な社会を創る人間になっていこうではありませんか。入学、おめでとう!!

2013年4月2日(日)衣笠キャンパス

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2013年4月1日(月)びわこ・くさつキャンパス

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