母とつくるカンガの鞄。ソーシャルビジネスで、ケニアの子どもたちに教育支援を!
田中美帆さん(国際関係学部4回生)
“布ナプキンをつくって、ケニアの少女たちに配る”2012年2月、当時1回生だった田中美帆さんは現地で「布ナプキンプロジェクト」を始めた。きっかけは、ケニアのHIV女性感染者を支援するボランティアで感染者の家を訪れたときだった。トタンや藁でできた家に暮らし、食べる物もない、地域のコミュニティーから疎外された彼女たちやその子どもたちの生活を目にして、涙が止らなかったという。「自分にもできることがあるはず」そう考えた田中さん。アフリカの少女たちの多くはナプキンがなく生理の度に学校を休むということに注目した。実際に300人の少女たちを対象にアンケートを採ったところ、3人に1人が生理中に学校を休んでいた。そういった少女たちは勉強が遅れ、ひいては留年、中退し、年ごろになると生活費を稼ぐ為に売春の道を選んでしまうという。HIV感染にもつながるこの状況を改善するため布ナプキンを少女たちに配り、布ナプキンの製作はHIV感染者らとともに行い、差別を受ける感染者たちに社会との連携の機会もつくった。
そして2014年4月、田中さんは、子どもたちに教育の機会を提供することを目的に、布ナプキンの配布と教育費を援助するためのソーシャルビジネス「MAMASプロジェクト」をスタートさせた。「MAMASプロジェクト」では、田中さんがルワンダの市場で仕入れた布「カンガ」を使って、鞄やポーチ、カードケースを日本で製作して販売している。鞄をつくるのは、裁縫が得意だった田中さんのお母さんだ。田中さん自身もお母さんから鞄づくりを教わり、今年1月までに2人が製作し販売した商品は約80点以上。購入者は友人や大学の教職員、実家が営む電器店のお客さんである。
アフリカでの活動は難しいこともあった。それは、田中さんが日本に帰国した後にプロジェクトが中断したことだ。現地の協力者が布ナプキン作りを放り投げてしまったり、資金を持って逃げてしまったこともあったという。「誰を信じていいのかわからなかった」という田中さん。現在は、プロジェクトに参加している現地の女性グループに支えられてプロジェクトが進んでいるという。女性たちを集めてくれたグループリーダーeuniceさんは、女性支援の新しいプロジェクトを探していた。知人を介して出会った二人であったが、3年前に田中さんとアフリカで一緒に活動していた仲間のお母さんだったそうだ。人のつながりの大切さを感じましたと田中さんは当時を振り返る。
“MAMAS”それは母親でもあるHIV感染女性の支援とその子どもたちがいい母になるようにという願い、そして、このプロジェクトのパートナーである田中さんのお母さんへの感謝の気持ちが込められている。大学の友人など布ナプキン作りを手伝ってくれる協力者も増え、この冬、田中さんは再びケニアの少女たちに900個の布ナプキンを届ける。アフリカでの経験を通じて、自分がどれほど恵まれているかということに気づき、何かに貢献していきたいという気持ちが芽生えた。「学生の間だけで終わらせたくない」そう力強く語った田中さん。企業に就職後もケニアで出会った女性たちへの支援を続ける予定だ。アフリカの子どもたちを育てる「MAMASプロジェクト」は始まったばかりだ。
そして2014年4月、田中さんは、子どもたちに教育の機会を提供することを目的に、布ナプキンの配布と教育費を援助するためのソーシャルビジネス「MAMASプロジェクト」をスタートさせた。「MAMASプロジェクト」では、田中さんがルワンダの市場で仕入れた布「カンガ」を使って、鞄やポーチ、カードケースを日本で製作して販売している。鞄をつくるのは、裁縫が得意だった田中さんのお母さんだ。田中さん自身もお母さんから鞄づくりを教わり、今年1月までに2人が製作し販売した商品は約80点以上。購入者は友人や大学の教職員、実家が営む電器店のお客さんである。
アフリカでの活動は難しいこともあった。それは、田中さんが日本に帰国した後にプロジェクトが中断したことだ。現地の協力者が布ナプキン作りを放り投げてしまったり、資金を持って逃げてしまったこともあったという。「誰を信じていいのかわからなかった」という田中さん。現在は、プロジェクトに参加している現地の女性グループに支えられてプロジェクトが進んでいるという。女性たちを集めてくれたグループリーダーeuniceさんは、女性支援の新しいプロジェクトを探していた。知人を介して出会った二人であったが、3年前に田中さんとアフリカで一緒に活動していた仲間のお母さんだったそうだ。人のつながりの大切さを感じましたと田中さんは当時を振り返る。
“MAMAS”それは母親でもあるHIV感染女性の支援とその子どもたちがいい母になるようにという願い、そして、このプロジェクトのパートナーである田中さんのお母さんへの感謝の気持ちが込められている。大学の友人など布ナプキン作りを手伝ってくれる協力者も増え、この冬、田中さんは再びケニアの少女たちに900個の布ナプキンを届ける。アフリカでの経験を通じて、自分がどれほど恵まれているかということに気づき、何かに貢献していきたいという気持ちが芽生えた。「学生の間だけで終わらせたくない」そう力強く語った田中さん。企業に就職後もケニアで出会った女性たちへの支援を続ける予定だ。アフリカの子どもたちを育てる「MAMASプロジェクト」は始まったばかりだ。