インドネシアで前人未到の洞窟に挑む~新たな洞窟を発見し、学会で発表~
黒木 勇志朗さん(法学部4回生)
立命館大学探検部は1960年に創部し、現在18名で活動しています。洞窟・山・川などを基本的なフィールドとし、目的とする場所への挑戦を第一に、調査研究にも力を入れています。この夏、9年ぶりの海外遠征としてインドネシアのスンバ島で探検調査をしました。
現在の部員の4回生は、海外での前人未到の地の探検活動を目標として、4年間かけて知識や技術を身に付けてきました。国内の洞窟での実地訓練や調査活動、測量技術の習得も繰り返し行いました。非常時に備え、洞窟救助委員の一員であるOBの指導でレスキュー技術も学びました。
そんな思いを抱いていた我々のもとに、昨年、スンバ島で洞窟が2つ発見されたという情報が入りました。しかし、日本にいては現地の詳しい情報はわかりません。そこで昨年3月、洞窟の存在を確認しに行きました。無数の洞窟が存在する地域が他にあるという情報を現地の人から得て、昨年8月今度はその地域に部員4人で訪れたところ、たった4日間で20以上の洞窟を発見する成果を挙げ、今回、本格調査を企画しました。
調査したエリアは密林が広がる国立公園内で、現地の方も入らないようなエリアです。その危険性ゆえに現地の警察から長期間の滞在を禁止されましたが、何とか交渉して短期間の調査を2度行いました。その後、少し離れたエリアでも活動を継続し、計20日間の
活動で62の洞窟を発見し、20の洞窟を調査することができました。
今回発見した最大の洞窟での探検/調査では、先遣隊が奥まで行き地上に帰ってきた際に「全然終わりが見えない」と興奮して言ってきました。遠征隊7人全員を4日間かけて投入しても、終わる気配がありませんでした。私たちが確認できただけで長さが3kmほどあり、限られた日程では全容を解明することができませんでしたが、まだまだ先は続いており、地元に伝わる10㎞先まで続いているという伝説は、あながち間違いではないかもしれません。我々は、再び訪れ、その伝説を証明したいと思います。
この調査では、測量と同時に虫などの生物や化石の採集・水質調査や写真撮影を行い、国立公園やインドネシアの政府機関への調査報告会を開催しました。そこでは、洞窟が持つ学術的な価値や観光資源としての活用の可能性、水資源活用の可能性などについて、現地の人々が持っていなかった視点から提案をしました。
今回の成果は、今月末の日本洞窟学会や来月のアジア洞窟会議で発表する予定です。採集した資料も含めて今後も調査、研究を続け、洞窟が現地の財産となるよう活用方法を模索したいと思います。
学園祭の展示で臨場感のある写真や実際の装備を見てみよう!
探検部「前人未到展」
11月1日(日)
衣笠キャンパス
存心館901・902・903
12:00~18:00
11月7日(土)
OIC
A棟AS361・362・363
12:00~18:00
11月15日(日)
BKC
ラルカディアR311・R312・R313
10:00~17:00
現在の部員の4回生は、海外での前人未到の地の探検活動を目標として、4年間かけて知識や技術を身に付けてきました。国内の洞窟での実地訓練や調査活動、測量技術の習得も繰り返し行いました。非常時に備え、洞窟救助委員の一員であるOBの指導でレスキュー技術も学びました。
そんな思いを抱いていた我々のもとに、昨年、スンバ島で洞窟が2つ発見されたという情報が入りました。しかし、日本にいては現地の詳しい情報はわかりません。そこで昨年3月、洞窟の存在を確認しに行きました。無数の洞窟が存在する地域が他にあるという情報を現地の人から得て、昨年8月今度はその地域に部員4人で訪れたところ、たった4日間で20以上の洞窟を発見する成果を挙げ、今回、本格調査を企画しました。
調査したエリアは密林が広がる国立公園内で、現地の方も入らないようなエリアです。その危険性ゆえに現地の警察から長期間の滞在を禁止されましたが、何とか交渉して短期間の調査を2度行いました。その後、少し離れたエリアでも活動を継続し、計20日間の
活動で62の洞窟を発見し、20の洞窟を調査することができました。
今回発見した最大の洞窟での探検/調査では、先遣隊が奥まで行き地上に帰ってきた際に「全然終わりが見えない」と興奮して言ってきました。遠征隊7人全員を4日間かけて投入しても、終わる気配がありませんでした。私たちが確認できただけで長さが3kmほどあり、限られた日程では全容を解明することができませんでしたが、まだまだ先は続いており、地元に伝わる10㎞先まで続いているという伝説は、あながち間違いではないかもしれません。我々は、再び訪れ、その伝説を証明したいと思います。
この調査では、測量と同時に虫などの生物や化石の採集・水質調査や写真撮影を行い、国立公園やインドネシアの政府機関への調査報告会を開催しました。そこでは、洞窟が持つ学術的な価値や観光資源としての活用の可能性、水資源活用の可能性などについて、現地の人々が持っていなかった視点から提案をしました。
今回の成果は、今月末の日本洞窟学会や来月のアジア洞窟会議で発表する予定です。採集した資料も含めて今後も調査、研究を続け、洞窟が現地の財産となるよう活用方法を模索したいと思います。
学園祭の展示で臨場感のある写真や実際の装備を見てみよう!
探検部「前人未到展」
11月1日(日)
衣笠キャンパス
存心館901・902・903
12:00~18:00
11月7日(土)
OIC
A棟AS361・362・363
12:00~18:00
11月15日(日)
BKC
ラルカディアR311・R312・R313
10:00~17:00