2019/09/06a いずみ♡
自動運転コンテスト用 信号機の設計
自動運転コンテスト用信号機の設計をしてみた。
コンテスト参加者の相互支援のために公開する。
何か確認事項などあったらいずみにmailください。
リンクはご自由にどうぞ。
また相互リンクの情報がありましたらアドレス教えてください。
コンテスト関連ウェブサイト
設計ファイル
- 信号機筐体データ
- FPT'19 公式配布
- 静岡大学 渡邊研 提供 (Google Drive)
-
 
 
- 信号機基板
- Eagle用 設計データ(回路図、基板レイアウト)
- 基板製造発注用 設計データ(P-ban.com用)
-
 
- 上記基板用 信号フィルタ、柱用ベースとジョイント
-
Inventor用設計データipt、出力用IGES
-
 
 
- 信号LED駆動基板
- 現バージョンは手作り
- Eagle用 設計データ(回路図、基板レイアウト)
- 基板製造発注用 設計データ(P-ban.com用)
-
 
- 信号機制御プログラム
- Arduino用 制御プログラム
作り方(1) 基板製造
- P-ban.com用 製造発注用データ DC18Signal_Pban.zip を確認する。
DC18Signal.out | 外形データ |
DC18Signal.plc | 部品面シルクデータ |
DC18Signal.cmp | 部品面パタン |
DC18Signal.stc | 部品面レジストデータ |
DC18Signal.sol | 半田面パタン |
DC18Signal.sts | 半田面レジストデータ |
DC18Signal.drd | ドリルデータ |
DC18Signal.dri | ドリルリスト |
- P-ban.com のウェブサイトにて必要情報を入力して発注する。
- 参考…いずみが発注した際の設計条件は下記の通り。設定はサイズと枚数程度で、標準設定のまま。価格は10枚で25,000円程度。基板の色の影響を考えると、白にした方が良かった。
- 現時点で動作未確認版だが、必要なら同様に DC18SignalDrv_Pban.zip も発注する。
作り方(2) 信号基板実装
- 各色のLED数を調整できる(8個,5個,4個,1個)
- 3色独立、+側コモン、−側コモンの接続方法が選べる
- 使用部品…信号1色あたりLED1〜8個、集合抵抗(8素子1コモン端子、2.54mmピッチ)、配線材
- 信号機筐体にあてながら、信号の色の位置とLEDや基板を実装する面を考えること。LEDと抵抗・ケーブルは反対の面になる。
- +側コモンにするか、−側コモンにするか、でLED実装の極性が反対になる。回路図は+側コモンの向きになっている。−側コモンにする場合はLEDを逆向きに実装する。
- 実装するLEDの推奨電流と供給する電源電圧にあわせて、抵抗値を調整すること。3.3〜5.0Vの電源で一般的な高輝度LEDなら、100〜470Ω程度。
- 中央のLEDは他の一か所と共通になっており、実装するLEDの個数と場所に制限がある。下表のとおり。
8個 | ○状8個 |
5個 | +状5個(×状5個は不可) |
4個 | +状4個または×状4個 |
1個 | 中央1個 |
- 接続方法
- ケーブルはSV1の穴に直接半田付けするとよい。コネクタをつけると蓋が閉まらない可能性がある。
- 三色独立…LEDは回路図通りの向きに取り付ける。SV1の3,4番穴が左信号の(+,-)になる。同様に5,6番穴が中央信号、7,8番穴が右信号。
- −側コモン…LEDは回路図通りの向きに取り付ける。SV1の2,4番穴を短絡(直結)、6,8番穴も短絡する。3,5,7番穴が各信号の+側、1番穴が−コモンになる。
- +側コモン…LEDは回路図の逆向きに取り付ける。SV1の2,4番穴を短絡(直結)、6,8番穴も短絡する。3,5,7番穴が各信号の−側、1番穴が+コモンになる。後述の駆動回路を使う場合はこの+側コモンで作る。
 

写真↑は上下(表裏)が逆だが、リバーシブルなのでこれでも大丈夫です。
作り方(3) 信号機の作成
- 信号機本体 body.stl, 蓋 cover.stl, フィルタ filter.stl または TrafficSignalFilter.igs を3Dプリンタで出力する
- 部品実装し、ケーブルをつないだ基板と組み立てる
 
作り方(4) 信号機駆動基板の作成
- 前述の信号機用基板を「+側コモン(ダイオード逆向き)」で作る。
- 前述基板データで発注するか、ブレッドボードやユニバーサル基板下の回路図の通りに回路を組む。
- 信号機のLEDがかなり電流を喰うので、電源は十分に余裕があるものをつなぐこと。
- トランジスタはKSC1815などテキトーなNPN型で良い。
- Switch 1 にはテキトーなプッシュスイッチをつなぐ。
P1,P0にプッシュスイッチを接続し、P2,P1は短絡(直結)する。
- Switch 2 にはテキトーなスライドスイッチ(またはトグルスイッチ)をつなぐ。P1が切り替え端子。
- マイコンボードやFPGAボードの電源(VCC)とLED用電源(+5V)が共通なら、JP1を短絡(直結)する。
作り方(5) 制御用プログラムの作成
- 適当なデジタル出力のあるマイコンボードやFPGAボードから上記ドライバ基板を介して制御する。LEDに必要な電流はドライバ基板で供給するので、トランジスタさえ駆動出来れば良い。
- trafsig1.ino は Arduino Uno 用のサンプルプログラム。
- 入出力(接続)
ピン番号 | 方向 | 接続先 |
D13 | O | ボード上のLED |
D11 | O | 信号機1の緑 |
D10 | O | 信号機1の黄 |
D9 | O | 信号機1の赤 |
D8 | I | スイッチ1〜信号を次状態に遷移 |
D7 | O | 信号機2の緑 |
D6 | O | 信号機2の黄 |
D5 | O | 信号機2の赤 |
D4 | I | スイッチ2〜自動/手動モード切替 |
D1 | O | (必要に応じて)UART TX |
D0 | I | (必要に応じて)UART RX |
- 信号機制御は正論理(HIGH active)、スイッチ入力は負論理(LOW active)。
信号機1と2で交差点の2方向用の動作をする。例:信号機1が東西の2基、信号機2が南北の2基
自動モードでは一定時間ごとに信号が切り替わる。青赤→黄赤→赤赤→赤青→赤黄→赤赤→…
状態遷移スイッチを押すと信号の状態がひとつ進む。
UART(COM port, Serial port)に状態を出力する。また、UARTから状態遷移の指示や遷移時間の設定を行うこともできる。詳細はソースコードを参照されたし。
写真はPCでの動作確認/制御用にBluetooth-UARTモジュールを接続している。
 
作り方(6) 柱の作成
- ホームセンター等で12mm角の柱を買ってくる。適切な長さにカットする。
- 信号機の柱のベース TrafficSignalHolder1c.igs とジョイント TrafficSignalHolder2b.igs を3Dプリンタで出力する。
- コース上に組み上げる。テープ、ネジ、接着剤等を駆使する。
 
泉 知論
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立命館大学
理工学部
電子情報工学科