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硫化スズ(SnS)薄膜太陽電池

私達の研究グループでは、Tin(U)Sulfideを用いた薄膜太陽電池の研究・開発を行っています。私たちSnSグループは、SnSの基礎物性解明を含め、高品質・高変換効率を目的に太陽電池の作製・評価をしています。

 SnS薄膜太陽電池の理論エネルギー変換効率は約29%[I]とされており、次世代の太陽電池として薄膜太陽電池は期待されています。しかし、現在報告されているSnS薄膜太陽電池の世界最高変換効率は2.4%[U]であり、研究の余地があります。そこで、私たちはSnS層(光吸収層)の光学・電気・物理的特性の分析を行い、更なる品質向上に従事しています。

 具体的な研究の例として、SnSの結晶性の向上による太陽電池性能の改善、SnSにて吸収した光を効率よく取り出すといった課題に取り組んでいます。
(※本研究内容は一例であり、柔軟に研究内容を選択可能)

1.各分析・調査に用いる装置
光学的特性分析装置によるSnS膜の評価

分光光度計による透過率・反射率の測定
物理的特性分析装置によるSnS膜の評価
触針式表面形状測定器, EDS(energy dispersive X-ray spectrometry), SEM(Scanning Electron Microscope), Raman分光測定装置, XRD(X-ray diffraction), 時間分解PL(Photo Luminescence)測定装置などを用い、SnS膜の物性評価を行っています。
光学・電気的特性分析装置によるSnS太陽電池の評価
Solar simulator , QE(Quantum Efficiency)測定装置, C-V(容量-電圧)測定装置, LBIC(Laser Beam Induced Current)測定装置等を利用し、太陽電池特性の評価を行っています。

2.分析・調査例
以下(図1)は、物理的特性の分析・調査の例です。

   
SnS太陽電池の構造と断面図

 私たちは、数μmしかない。図1に、SEMを用いて観察したSnS光吸収層のイメージ像を示しています。私達グループでは、Mo裏面電極上に抵抗加熱装置を用いてSnS結晶を堆積させ、SnS結晶を成長させています。このとき、実際どのようなSnS結晶が裏面電極に堆積されているのか目視することができませんが。、私達SEMを用いることにより、SnS結晶の結晶成長の様子を調査をしています。
 また、SnS太陽電池特性の評価はSolar simulator とQE測定装置を用いています。以上の装置を用いて作製した太陽電池の各パラメーター(短絡電流、解放電圧、FF、変換効率、外部量子効率)を測定しており、これらの結果を元に高効率化に適したSnS光吸収層の条件ならびに、太陽電池構造の検討を行っています。


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