第7回スパゲティブリッジコンテスト

 
  

 ゆでていないスパゲティを使って、美しい橋の模型をつくり、その出来映えを競うものです。

主催:
立命館大学 建設会 学生部会(環境都市学系OB会の学生部門です)
審査日:
2005年11月11日(金)16:00~
場所:
イーストウィング3階 環境都市系演習室
使用材料:
スパゲティ、瞬間接着剤(いずれも支給)
提出物:
  1. 作品
  2. 概要説明書(どのような場所にかかる、どのような目的の橋で、何に注意して設計したか)

設計条件:
  1. 形式:斜張橋。
  2. 支間:40cm以上。連続橋の場合、最大支間40cm以上。
  3. 幅員:車道として想定する幅員6cm以上。
  4. 荷重:約800gを移動荷重として載荷することに耐えること。

審査員:
小林紘士、伊藤満、伊津野和行、八木康夫、野阪克義、小澤雄樹

審査項目:
機能性(想定した目的に適した構造か)、構造特性(力の流れに無理がないか)、 景観への配慮(想定した状況との関連で)、新規性(オリジナリティ)、模型の完成度(きれいな模型か)、 設計書の完成度(計算の正しさ等)

審査概要:

まず計測が行われ、次に各チームからプレゼンテーションがあった。いずれも、設計条件は満たしていた。

 
 

続いて小林先生からの構造力学的評価、八木先生からのデザイン的評価があり、最後に載荷を行った。 800gという荷重は、スパゲティを横に並べただけの単純梁の崩壊荷重を元に設定された値であるが、 すべての作品がクリアした。

 
 

優勝: 橋梁・橋梁システム研究室 「Cable Art Bridge」


ケーブルの交差が織りなす自然との調和というテーマで考えられた橋. 全体的に優しいが基部はもう少し広げてがっちりさせた方が,構造的にもデザイン的にもよかった. タワーを曲線にしたため曲げ応力が発生するのは弱点であり,基礎への水平力処理も課題. 片側に引張力が働いてしまうことも構造的には問題である. しかし,全体としてよく考えられており,総合力が評価された.
2年ぶりに優勝を奪還.賞状,優勝カップ,副賞アイスクリーム券が送られた。

構造研究室 「Wing Bridge」


非対称な一本タワーの斜張橋. 片方に引張が働くため,曲げモーメントが問題になる. タワーを分けたためよけいに弱くなってしまうので,隙間につなぎが必要であろう. デザイン的にはタワーにアクセントがあり美しいが,タワーの傾斜にもっと勢いがあってもよい. トンネルから平野へ抜けるなどの工夫があり,きれいな橋になっている.

耐震・地震防災研究室 「桜花橋」


タワーを曲線にして見る角度によって異なるイメージを与える斜張橋. これもタワーを曲線にしたため曲げ応力が発生するのが問題であるが,対象形にきれいにまとめられている. 斜張橋でケーブルに吊るには,多少桁が厚いが,風荷重を考慮して六角形断面にするなど,細部もよく考えられている. デザイン的にもメリハリがついていてきれいな橋.配布物(設計・説明書)が大きな減点.

デザイン賞: 構造デザイン研究室 「delta b」


タワーを傾けてケーブルでそれを支えるという新しい歩道橋. タワーに曲げが入るのでトラスにするなど構造的にも考えられているが,振動は大きそう. 基部を支えるケーブルが,鉄骨をイメージした主部材と模型では同じ太さになっているのが難点. ヒューマンな目が大切にされていて動きのベクトルも感じられるが,周辺環境や季節の変化も視野に入れた方がよい. 賀茂川にかかるという想定であるが,ロケーションとしては都会の中の方が似合う. デザイン的にはやりすぎていないことがよい.将来性を買って,今年度のデザイン賞.

審査結果:
6項目各4点満点で採点し,5人の審査員の点数を合計した. 今年度は優劣付けがたくいずれも僅差だったため,優勝チームとデザイン賞のみが発表され,表彰式が執り行われた.

来年度の予定
2006年11月に開催予定。テーマは未定。興味のある研究室はぜひ参加を。


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