第8回スパゲティブリッジコンテスト

 
  

 ゆでていないスパゲティを使って、美しい橋の模型をつくり、その出来映えを競うものです。

主催:
立命館大学 建設会 学生部会(環境都市学系OB会の学生部門です)
審査日:
2006年11月7日(火)16:00~18:00
場所:
イーストウィング3階 環境都市系演習室
使用材料:
スパゲティ、瞬間接着剤
提出物:
  1. 作品
  2. 概要説明書(どのような場所にかかる、どのような目的の橋で、何に注意して設計したか)

設計条件:
  1. 形式:トラス橋。
  2. 支間:40cm以上。連続橋の場合、最大支間40cm以上。
  3. 幅員:車道として想定する幅員6cm以上。
  4. 荷重:約800gを移動荷重として載荷することに耐えること。

審査員:
小林紘士、伊藤満、伊津野和行、八木康夫、野阪克義、小澤雄樹

審査項目:
機能性(想定した目的に適した構造か)、構造特性(力の流れに無理がないか)、 景観への配慮(想定した状況との関連で)、新規性(オリジナリティ)、模型の完成度(きれいな模型か)、 設計書の完成度(計算の正しさ等)

審査概要:
まず計測が行われ、次に載荷を行った。 いずれも、設計条件は満たしており、載荷にもすべての作品がクリアした。 なお、800gという荷重は、スパゲティを横に並べただけの単純梁の崩壊荷重を元に 設定された値である。

 
 

各チームからプレゼンテーションがあり、続いて八木先生からのデザイン的評価、 小林先生からの構造力学的評価があった。

審査結果:
6項目各4点満点で採点し、5人の審査員の点数を合計した。採点結果は次のようになり、表彰式が執り行われた。

項目 橋梁・
橋梁システム研
耐震・
地震防災研
構造デザイン研 構造研
重量 (gf) 154.4 296.5 137.9 129.3
スパン (mm) 495 555 555 420
幅員 (mm) 78 60 90 70
機能性 12 11 13 8
構造特性 10 14 17 9
景観への配慮 14 14 13 10
新規性 14 13 13 12
模型の完成度 12 14 17 13
設計書 14 12 16 9
合計(120点満点) 76 78 89 61
順位 3位 2位 1位 4位


優勝: 構造デザイン研究室 「D Bridge」

シンプルな形のトラス橋.京都・鴨川の団栗橋の架け替え案. 構造的には,下弦材端部の引張力をどう処理するかが問題となる. また,鴨川にかけるのであれば,川の増水に対しても考えておくことが必要となろう. 明快なデザインであるが,通る人に対する驚きのようなものがあると,なおよい. いろいろなアイレベルから考えて,生活を豊かにするようなデザインを目指してほしい. 初優勝.

第2位:耐震・地震防災研究室 「花橋」


直線的で重厚感のあるトラス橋.浜松の舘山寺温泉近辺に架けるという案. 密なトラスで強度的には問題なく,構造力学的には明快で設計しやすい. 用・強・美を強調したデザインで力強い. ただし,なぜ花橋という名前なのか,デザイン的に必然性が感じられないのが難点.

第3位: 橋梁・橋梁システム研究室 「Marine Gate Bridge」


都市部の港湾のランドマークとなるカンチレバートラス橋. 構造的に負反力が発生するため,それへの対処が求められる支点部の構造に難点がある. 端径間の桁にも負曲げが生じるため,端部までトラスにしたほうがよい. デザイン的には,港湾の中にダイナミックな形を表現しようとしたところが評価される. シンメトリーの美しさがあるが,周辺模型との大きさの比をちゃんと考慮すべき.

第4位:構造研究室 「キャッツアイ」


山間部に架けるレンズトラス橋. 上部のトラスか,下部のトラスドアーチか,どちらかだけでも構造的には十分. もし,この形式にするのであれば,もっとスパンをのばした方がよい. キャッツアイというキーワードから,シンプルにデザインを形成したところはよい. しかし,もっとちゃんと作り込んで,人にコンセプトを理解させる必要がある.


来年度の予定
2007年11月に開催予定。テーマは未定。興味のある研究室はぜひ参加を。


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