第9回スパゲティブリッジコンテスト

 
  

 ゆでていないスパゲティを使って、美しい橋の模型をつくり、その出来映えを競うものです。

主催:
立命館大学 建設会 学生部会(環境都市学系OB会の学生部門です)
審査日:
2007年11月6日(火)17:30~19:00
場所:
イーストウィング3階 環境都市系 第2演習室
使用材料:
スパゲティ、瞬間接着剤
提出物:
  1. 作品
  2. 概要説明書(どのような場所にかかる、どのような目的の橋で、何に注意して設計したか)

設計条件:
  1. 形式:斜張橋。
  2. 支間:40cm以上。連続橋の場合、最大支間40cm以上。
  3. 幅員:車道として想定する幅員6cm以上。
  4. 荷重:約8Nを移動荷重として載荷することに耐えること。

審査員:
伊藤満、伊津野和行、八木康夫、野阪克義、小澤雄樹

審査項目:
機能性(想定した目的に適した構造か)、構造特性(力の流れに無理がないか)、 景観への配慮(想定した状況との関連で)、新規性(オリジナリティ)、模型の完成度(きれいな模型か)、 設計書の完成度(計算の正しさ等)

審査概要:
まず計測が行われ、次に載荷を行った。 いずれも、設計条件は満たしており、載荷にもすべての作品がクリアした。 なお、8Nという荷重は、スパゲティを横に並べただけの単純梁の崩壊荷重を元に 設定された値である。

 
 

各チームからプレゼンテーションがあり、続いて八木先生からのデザイン的評価、 伊藤先生からの構造力学的評価があった。

審査結果:
6項目各4点満点で採点し、4人の審査員の点数を合計した。採点結果は次のようになり、表彰式が執り行われた。
構造デザイン研究室と2回生グループは同点となったが,審査員の再度の協議の結果,移動荷重への対応という条件を鑑み,2回生グループが優勝に選ばれた.

項目 耐震工学・
地震防災研
橋梁・
橋梁システム研
構造デザイン研 2回生グループ
重量 (gf) 308     409
スパン (mm) 635 470 500 430
幅員 (mm) 75 95 65 90
機能性 10 10 8 12
構造特性 12 10 7 13
景観への配慮 8 11 12 14
新規性 5 11 15 10
模型の完成度 11 11 12 13
設計書 7 9 14 6
合計(96点満点) 53 62 68 68
順位 4位 3位 2位 1位


優勝: 2回生グループ 「die szmmetrie bruke」

  

がっしりとしたタワーと厚い桁が,スパゲティでは少し重い雰囲気になっている. しかし,RC+煉瓦というプレゼンは説得力があった.古いドイツの町並みに配慮 したデザインというコンセプトでまとめられており,模型のみでは点数が低めで あるが,総合点で1位となった.景観になじむとはどういうことか,景観を壊す とはどういうことか,さらにつきつめて考えて行ってほしい.

第2位:構造デザイン研究室 「c-bridge」

  

非常にきれいな模型であり,高く評価された.必ずしも移動荷重に耐えられない 部分が減点.構造的には振動とたわみ対策が必要になる.桁のねじり剛性が不足 する分をどう補うか,斜めの主塔を川の中に建設するという施工上の問題をどう するか等,実現には問題が多い.ヒューマン・インターフェイスについて,さら によく考えれば,よりよい物になる.八木先生選考のデザイン賞も獲得.

第3位: 橋梁・橋梁システム研究室 「双扇橋」

  

美術館へのアプローチ橋という位置づけである.橋脚の必要性と,側径間ケーブ ルの本数,桁の厚さ等をよく考えた方がよい.構造的に成立すれば検討終わりと いうことではなく,さらにデザイン・スタディを進めることも必要.美術館まで 作り込んだところがよい.

第4位:耐震工学・地震防災研究室 「石部橋」

  

オーソドックスな斜張橋である.この規模だと桁には対傾構が必要になるのでは ないか.側径間が短すぎ,側径間と中央径間のスパン割が少し不自然になってい る.周辺も作り込んだ方がわかりやすい.風景になじませるのか,ランドマーク 的な構造にするのか,よく検討することがデザイン的には重要.


来年度の予定
2008年11月に開催予定。テーマは未定。興味のある研究室はぜひ参加を。


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