- 研究概要
- 「河川流域のあるべき姿を探求する」
河川は降水(雨や雪)を河口まで運ぶ経路であるだけでなく、様々な物質の循環経路である。川の流れによって運ばれる土砂は地形の変化を生み、山地森林において形成される有機物とともに多様な自然環境を創出してきた。一方、古来より人間は河川の恵みの下でその勢力を拡大し続け、時として洪水や土砂氾濫といった災害を被りながらも、河川流域を自らが望むように変化させてきた。近年、自然環境の保護・保全が叫ばれるようになり、人間による河川への働きかけを極力抑えるべきではないかとの意見も強まっている。当研究室では河川流域における水および土砂の流出現象と、それに伴う地形変化について研究している。また、そういった現象が生態系に与える影響や、これまでの河川整備の変遷等を調べることにより、人間社会と河川環境とをより高度にバランスさせる手法について研究している。
- 研究室紹介
我々は河川流域のあるべき姿を探求する。川によって作られた地形の上で,人は社会を作り上げてきた。したがって,河川と人間社会とのよりよき関係を構築するためには,川を知り,社会を知らねばならない。我々は川の流れや河川地形の形成メカニズムを明らかにするとともに,河川を中心とした自然環境の保全に対して人ができることを模索する。また,人が川とともに快適に暮らすための英知を集積する。
- 研究テーマ
- メッセージ
- 「流域の健全な発展のために何ができるか?」
限られたエリアに多くの人口・資産が集中する我が国においては,安全・快適な生活を実現するためには高度な技術が要求される。流域における水や土砂およびその他の物質の循環を知ることは,人と自然が共生するために必要不可欠である。未だ未解明な現象に対して,一つ一つ謎を解き明かすとともに,流域全体の永続的な発展のために我々が今何ができるのかを考えたい。