笹谷 康之・准教授SASATANI Yasuyuki

所属学科
環境システム工学科
研究室名
景観計画研究室
専門分野
環境社会システム、地域計画、景観計画、地理情報システム
連絡先
所在地
トリシアI 4階
Webサイト
http://www.ritsumei.ac.jp/se/rv/sasatani/top/

景観計画研究室

研究概要
「持続可能な地域づくりのための景観の計画」
学外の住民、事業者、小学生などと連携してフィールドワークを行い、地域固有の魅力的な資源を再発見して、環境まちづくり、景観形成などを提案しています。方法としては、写真、映像、アニメーション、音声などを組み合わせて、コンピュータ地図に登録して、メディアを組み合わせたコンテンツを制作して、一般の人々が地域の実態をヴィジュアルに捉え、将来像を理解しやすくする表現を試みています。具体的には、昔の地図や写真から読み取った街の過去の景観や現在の景観を3次元グラフィックスで復元して、その特徴を踏まえて、将来の持続可能な社会の景観を3次元で示しています。また、多様な価値を有している里地や里山を対象に、食料やエネルギーの供給地、水源の涵養などの国土の保全、生物多様性の保全、地域の経済的な基盤、レクリエーション活動の場としての、循環的で複合的な空間活用を提案しています。
研究室紹介

景観計画研究室では、地域固有の資源を活かした景観形成、小学生から老人までを対象とした環境まちづくり学習システム、市民参加による持続可能な地域づくりなど、景観計画、環境社会システム、地域計画の分野を広く取り扱っています。インターネットやGIS、画像編集ソフトなどのITを駆使するとともに、フィールドワークやワークショップなどを主催し、シンクタンクやコンサルタント等の民間企業、政令都市から中山間の町村までの行政、NPOや地縁団体といった市民団体、小中学校などと社会的な連携の中で有用な研究を進めています。このような研究パートナーに対して、学生のうちから関係を持つ機会を得られると同時に、常に一人一人の研究活動に説明責任が求められています。
研究テーマ
  • 自然共生型公園づくり
  • 里山再生
  • ホタルの郷の水辺環境再生
  • 市民参加型景観づくり
  • 小学校の総合学習支援
  • 地域情報化
  • 小学生が描いた地域の将来像の絵の登録作業をサポートしている

メッセージ
「市民参加型の環境づくりを目指して」
笹谷先生の専門は、土木工学の中でも最もソフトな分野です。景観工学、環境社会システム、地理情報システム、まちづくり、地域計画等々。筑波大学第一学群自然学類を'80年に卒業、同大環境科学研究科を'82に修了した後、東京工業大学工学部研究生。茨城大学助手、建設コンサルタントを経て、'94に本学へ。「日本人にとって地名は、地域の環境を端的な言葉で表してきた指標だ」という仮説のもとに、人々にとって有益であったり危険を示す細やかな地形環境の価値を読み取り、博士論文『地形の意味に関する研究』を執筆。明治期の埋もれた砂防堰堤を、鎌で藪をかき分けて探したり、自らセスナに乗り込み航空写真を撮ったり、野外行動派です。近年は、コンピュータ地図、マルチメディア等のコンピュータを使ったまちづくり支援システムの開発や、まちづくりワークショップ、エコミュージアム等の環境教育を行い、自らも環境NGOのメンバーとして、環境イベントを企画・実施したり、市民参加の環境づくり活動の実践的な研究も進めているとのこと。(談)