佐藤 圭輔・准教授SATO Keisuke

所属学科
環境システム工学科
研究室名
流域環境情報研究室
専門分野
環境情報、環境動態解析、沿岸環境形成、地球環境、
水文水資源、GIS
連絡先
Email:k-sato@fc.ritsumei.ac.jp / Tel:077-561-3023
所在地
トリシアI 5階
Webサイト

流域環境情報研究室

研究概要
「気候変動による水資源への影響評価と統合的流域管理手法の構築」
世界には我が国では考えられない様々な水資源問題があります。将来的に温暖化や気候変動が進行した場合には、人々の生活や産業に対して安全かつ安定した水供給が益々困難になるでしょう。食糧やエネルギー資源の多くを輸入に頼る我が国においては、海外の水資源問題を我が国の重要な問題に位置づけ、効果的な管理手法を提案していく必要があります。本研究室では、琵琶湖や阿蘇海・天橋立流域をフィールドとした現地調査と汚濁負荷物質の分析実験を実施し、大気-土壌-水-底質連結型の流域統合シミュレーションモデルを開発しています。この手法を世界に展開するため、最新の地球環境情報、GIS、衛星RSなどのIT技術を活用し、地域毎に異なる水資源問題の科学的構造を分析しています。さらには地域の制約条件や環境容量を考慮した施策群設計・評価を行い、より持続可能な水資源管理手法の提案を目指しています。
また、上記の空間解析技術に加えて、津波・高潮による沿岸浸水シミュレーション、遠隔操作自動採水装置、オンサイト型高濃度濁度計、全自動C-Nコーダ、あるいは高精度放射線量測定装置などを駆使し、昨今の地球・地域環境問題解決に向けた先端研究を精力的に行っています。研究対象地域も、琵琶湖流域だけでなく東北地方の震災影響地域や南太平洋島嶼国(フィジー)、メコン河流域、あるいは全世界にまで広げています。
研究室紹介
「仲間を大事に、助け合いながら、共に夢に向かって走ろう!」

研究室では、様々な勉強会を企画しています。GISやプログラミング、統計ゼミだけでなく、就活・ディスカッションゼミも実施しています。研究室で協力しながら、我々が必要なスキルや知識を、お互いの努力で学び合っていきます。
我々の研究室で最も大事にしているのは、共に活動する仲間。調査や研究の時はもちろん、就職活動からイベント企画に至るまで、先輩後輩関係なく助け合って、明るい将来を目指します。時には、厳しいことを言い合うけど、決してあきらめず、互いに信頼し合える関係を目指していきましょう! 研究室のメンバー全員が将来を決めるまでは終わりではない、卒修論を仕上げるまでは誰一人終わってはいない、互いを全力でサポートし、人生で最も重要な時代を共に乗り越えていこう!
研究テーマ
  • 流域圏における物質動態(栄養塩類,微量有機汚染物質,放射性物質など)の解明と統合解析モデルの構築

    (国内外の河川流域(メコン河流域,琵琶湖流域など)を対象として)

  • 地球環境情報を用いた津波・高潮・海面上昇に対する脆弱性評価
  • (東北地方沿岸域,南太平洋島嶼国(フィジーなど),アジア太平洋全域を対象として)

  • 全世界湖沼流域データベースの開発と環境変動への適応策の設計
  • 地球環境変動が及ぼす湖沼水資源および土地劣化への影響評価
  • 琵琶湖流域のGIS標高鳥瞰図と
    衛星RS画像のオーバーレイ

  • 過去40年間の台風経路と来週頻度分布
    (アジア太平洋地域)

  • 南太平洋島嶼国における沿岸浸食と
    石積みだけの簡易対策

  • 大津波による被災で止まったままの目覚まし時計(宮城県の沿岸住宅地にて)

  • 大津波の浸水高と中学生の身長
    (宮城県で被災した中学校にて)

メッセージ
「地球環境問題と世界の水資源問題を我が国の問題として考えます」
近い将来には世界各国で国際水紛争が発生します。我が国は島国であるため”他人事”と考えがちですが、6割もの食糧資源やエネルギー資源の多くを海外に頼っている現状では、全く他人事ではありません。世界の水資源問題を我が国の問題として捉え、海外の一次生産力をどのように維持していくのか、本気で考えなければ明るい未来は創造できない時代に入りつつあります。
地球温暖化は進むのか・・?その波及影響はどの程度なのか・・?どのように合意したら阻止・緩和できるのか? 人類は未だ解決できない問題を多く抱えています。我々大学の科学研究者には、これらの難題を解決に導くための社会的使命があります。目の前の人間を助けることのできる医学も大切ですが、地球環境学は人類だけなく生態系全体の運命を背負っている大変重要な学問であります。将来を創造していく次世代の若者には、熱い志と強い責任感を持って地球環境学に取り組んで欲しいと切に願います。

担当講義

  • 卒業研究
  • 環境システム工学概論
  • 環境デザイン実習
  • 地球環境システム
  • 特殊講義Ⅱ 海外環境スタディ(カナダ)
  • 環境管理調査実習Ⅰ・Ⅱ
  • 理工学特殊研究
  • 理工学演習1・2
  • 都市・地域マネジメント演習
  • 海外環境スタディ(カナダ,ウィスラー
    マウンテン頂上にて)

  • 海外環境スタディ(カナダ,バンクーバー
    ランドフィルサイトにて)

  • 海外環境スタディ(カナダ,世界最大級の
    スタンレーパークにて)

  • 海外環境スタディ(カナダ,リッチモンド
    フードバンクにて)

  • 都市地域マネジメント演習(火星地図:もし火星に地球と同じ割合で水があったら・・)