2001年9月29日(土)
<< 秋の日 >>
さわやかな秋の日である。そのうえに学会や卒研配属が近いとなると、 ああ秋だなあという気分になる。何も考えずに、という訳でもないけど、昼前 に大学へ。こういう日に大学に来ているのは、私と「毎日がゼミか会議でべっ たり塗り潰されている」A堀先生ぐらいのものである。今日は事務から「提出 せよ」と強く圧力を掛けられている、限りなく面倒な事務書類書きに追われ、 その後少し数学する。

10月上旬の学会というのも絶妙のタイミングである。夏休みが終って講 義が始まり、わーっとひとしきり忙しくして体を慣らし、頭の中が講義だの卒 研配属だの何だのとゴタゴタしてきたところでひと休みって感じだ。こういう 時に食い溜めならぬ「研究溜め」をしておかないといけない。学会の後は 冬休みまでひたすら歯を食い縛って突き進むこととなる。

2001年9月28日(金)
<< 無欲の効用 >>
午後は卒研ゼミ。数理科学科に移籍して良かった事のひとつは、卒研指導につ いて無欲で臨めることである。いい学生を集めようと無駄に頑張る必要はない し、学生に何とか自分の考えているようなテーマをやらせようとカリカリする 必要もない。ただ集まった学生の様子を見て、それぞれの学生にとって適当と 思われるテーマを彼らにとって無理の無い適当なペースでやらせていけば良い。 また、卒研生や院生が集まらなくても(それはそれで、別の意味で問題がある のだが)、それが理由で理不尽かつ不条理なペナルティーが課せられることも ない。私にとっては、学生とは無欲でつき合うのが一番良い。無欲であるから こそ、彼らと楽しくなごやかにつき合える。

てな事を考えながら卒研生のひとりとゼミの打ち合せをしているうちに、 成行きで彼のテキストを、格調高くも類稀なる丁寧な記述で私が名著と思って いる成田正雄「代数学」(共立数学講座24)[絶版]から、「すぐわかる代数」に 変更することになった。「すぐわかる代数」って、あれはあれで絶賛モノの名 著なんだけど、卒研のテキストに使うのは思いっきり情けない気がする。 まあいいか。

2001年9月27日(木)
<< 二連チャン講義はくたびれる >>
本日、昼過ぎまで、またまたすっかり忘れてしまった1年近い前の仕事を思い 出しながら、学会発表のOHP作りなど。その後、情報学科2、4回生配当の 「プログラム理論入門」と「数理モデル論」の講義。

「数理モデル論」の講義はK川先生率いるサクラ軍団を前に快調に進む。前 期に大学院で講義した時よりもハイペースでぶっ飛ばした。おそらくここ数年 で最も早く進んだ講義ではないだろうか。その反動で、次の「プログラム理論 入門」でどっと疲れが出る。サクラ軍団も去り、大教室の後ろあたりにへばり ついている10数名の学生達のけだるい雰囲気が漂う中、ちまちまとヤング図 式だのSchur多項式の例を説明する。ああくたびれた。2コマ連続の講義だか ら、次回からもうちょっとペース配分を考えないと身がもたない。

「駆け出し数学者ドイツに行く」の表紙のデザインが出版社から届く。私 のケルンのスケッチを使い、出版社のデザイナーの人が背景色や、タイトルの アレンジを考えてくれたのだ。出来栄えは大変良く、とても気に入ってしまった。

2001年9月26日(水)
<< 後期最初の講義 >>
本日、数理科学科2回生「位相空間論」と土木工学科1回生の線形代数の初講 義。その合間には事務的な雑用をシコシコと...

位相空間論って、最初から解析とか幾何の具体的な話と関連させながら話 すと、いつまでたってもあの抽象的な議論のスタイルに馴染めないから、かえっ て良くないような気がする。公理主義的に淡々と説明し、具体例としては有限 集合とか、ザリスキ位相とかの妙なものばかり挙げてさんざん気持悪い思いを させておき、最後にちょろっとユークリッド空間の例を示して「ほっこりさせ る」というスタイルを取ろうかと考えている。安易なイメージに飛びつけない ようにして、「頼れるものは、公理と論理による抽象的議論」という状態にし てやろうという目論見だ。

でも、これで来年度の到達度試験の平均点が上がるとは思わないけどね。 院生M君の提案によると、そもそも学生の学力分布は正規分布とは似ても似つ かない形をしているのだから、到達度試験で全体の平均点を計算するのはそも そもナンセンスなのである。よって、白紙答案を除いて平均を出すべきだとの こと。実際にそうしてみると平均4.5点(10点満点)となり、まずますの線 である。

土木の1回生の講義は、前期の先生から「どうしょうもなく私語のうるさ いクラスだ」と聞いていたので、最初から「私語厳禁。破った者は即座に追い 出す!」と宣言して釘を差す。今日はいきなり4人追い出した。

それにしても土木のクラスには、(実際のところはどうなのか知らないけど) 「勉強はほとんど放棄してますう」って雰囲気の学生が多かったなあ。前期の 電気電子の学生達は「まじめな高校生」って感じだったけど。しかし、学生っ て一回生の夏休みを境にガラリと変わるというから、電気電子の学生達も今は 土木の学生と似たような雰囲気なのかも。大体、一回生の夏休みでどっと乱れ てまず高校生臭を無くし、その後少しずつ落ち着いてきて大学生っぽくなって くる、という動きをするのではなかろうか。人によっては、どっと乱れて そのまんま、というのも居るかも知れないけど。

2001年9月25日(火)
<< 卒研配属の季節 >>
終日研究日。Herzog先生の原稿のチェックはちょっと壁にぶつかったため、途 中で学会発表のためのOHP作りに移行。その合間に「ドイツ便り」改め「駆け 出し数学者ドイツに行く」の件で、出版社と電話連絡をしたりファックスを送っ たり。

後期が始まれば間もなく卒研配属の季節がやってくる。今年の募集要項は どうしようか。「卒研ゼミでは、代数幾何学・可換代数入門を勉強します。皆 さんは既に線形代数、微積分、群論、位相空間論、可微分多様体論および可換 環論の初歩と体論をやっているでしょうし、後期はガロア理論を勉強するでしょ うから、Munford "Algebraic Geometry I, Complex Projective Varieties"な んかを読みましょうか。もっと代数的なのがいいという人は、Matsumura "Commutative ring theory"を読むって手もあります。これなんかだと、1回 生の線形代数と3回生前期および後期の代数だけわかっていれば何とかなりま す。」なんて事は絶対に言えそうにないよなあ。

かと言って「3回生前期レベルの代数の教科書を使って、線形代数や群論 など復習を中心にやって、1年で30ページぐらいは進むことを目標に します」というような、本当の事を言うのもちょっと格好悪い。 「代数関係のことをやります。具体的に何をやるかは、集まった人の 顔ぶれを見て決めます」というのが一番妥当な線だと思うけど、これも やはり気勢が上がらない。

数理科学科には「卒研を担当しない」というオプションがあって、 この場合は一般教養科目を余分に担当することになるらしい。私はいまだかつて 3回生の講義を担当したことはなく今後もそうならない雰囲気だが、 1、2回生の講義と大学院生の講義しか担当しないというのは、 何となく昔の国立大学の教養部の先生みたいである。それも悪くないな。

2001年9月24日(月)
<< 興奮がおさまる >>
立命カレンダーには祭日も何も無い!今日もガンガン講義するぞ!ということ で、「アカデミック、ダイナミック」の立命館は何をそんなに張り切っている のか知らないけど今日は「平日」。通常通り大学へ。但し私の講義は無し。先 週からの続きでHerzog先生の原稿のチェックなど。

先週は到達度試験の事で口から火を吹いて荒れ狂っていたのだが、週末に 休養を取り、K川先生からも「まあまあ...」という「なだめメイル」が届いて、 やっと落ち着く。情報学科時代の教訓だけど、学生の事でいちいちカッカして たのではこちらの身が持たないから、この辺にしておこう。

夕方、K川先生来訪。忘れていたけれど、「数理モデル論」のサクラにもう 一人Y口君いた事を知る。何と!K川先生もサクラになってくれるそうな。その 後、珍しく夢見るH先生の部屋に押しかけて密談。ヤング図形の話をする予定 の「プログラム理論入門」で、サクラとして来てくれるかどうか打診したけれ ど、彼は色々予定が詰まっていてちょっと無理みたい。ヤング図形って、かな り特殊な話題だから、学生にサクラを頼むのは大いに気がひける。

2001年9月22日(土)
<< 数理科学科改革案(?) >>
今日も何も考えずに大学へ。Herzog先生が送ってきた、論文原稿の最新版のチェッ クなど。

到達度試験の衝撃がまだ少し尾を引いている。ウチの数学科って、やはり落 ちこぼれ問題が深刻なんだな。情報学科でもそんな感じだったし、 実はどこの大学でも似たり寄ったりかも知れないのだけど、大学入学後の3 年間は完全に空振りで、4回生の卒研ゼミで初めて一から勉強するって感じが 普通なのかしら。そういえば、今年の卒研でも情報学科から何も数学を知らな い「やる気一本槍」の学生も入って来て、「やる気は買うけど、数学の学生と 一緒にやってけるかなあ」と心配したのだが、全くの杞憂だった。 数学から来た学生も、情報から来た学生もあんまり変わらない。これはちと まずいですよ、ホント。

そこで超無責任「数理科学科改革案」。文部省式「ゆとりの教育」+エコー ル・ノルマル折衷方式はどうか?数学科の4年間は線形代数と微積分と集合論、 そして気休め(?)の就職対策として簡単なプログラミングの講義・演習しかや らず、それだけで卒業単位が揃うようにする。例えば線形代数は1年で終りな んてせずに、同じような内容を「線形代数1」「線形代数2」「線形代数3」 「線形代数4」「線形代数5」... と牛歩戦術で延々とやり、演習も並行する。 一つの講座を現状の週1回じゃなくて4回ぐらいにし、一講座の単位を2単位 から8単位ぐらいにする。こうすることによって、講義の総時間数は減らさな い(ここが文部省式とは少し違うところ)。当然「全科目全員100点満点」を目指 す。この3分野(+プログラミング)だけきっちりやれば数学科卒業生として社 会でやっていくには十分なんじゃないだろうか。少なくとも、全く何も理解し ないで劣等感だけお土産に持たせてもらって卒業しいくよりはうんと良いに違 いない。以上が「ゆとりの教育」。

あと、退屈している優秀な学生にはエコール・ノルマル方式を適用する。 彼らには自分で勉強してもらい、個人的に教員がアドバイザーになって定期的 に勉強の進め方などの相談にのる。勿論現在の数学科のカリキュラムがカバー できるような勉強を勧める。しかもあくまで自分でやるのである。これは「数 学特殊研究」とかいう科目名でも付けて、半期15単位ぐらい付ける。(こう すれば退屈な講義を取る必要が無くなる。)数学って自分で勉強するものだし、 「講義で教えてもらわないとわからない」というのはこの際優秀な学生とは考 えないことにする。どうしても講義が聞きたい学生は、近くの京大なり阪大の 講義に潜り込んでニセ学生でもやらせる。優秀な学生には、教員が主催す るハイレベルのセミナーへの参加を勧め、全員必修の卒研は廃止する。以上、 エコール・ノルマル方式。

これ、結構いい案だと思うのだけどなあ。

もうひとつは「かわいい子には旅をさせよ」制度。いまひとつ数学科に適 応していない学生は、2回生ぐらいで一度別の学科に放り出して様子を見る。 その学科で満足して定着すればそれでよし。「やっぱり僕は(私は)数学じゃないと ダメなんだ!」と愛(!)に気づいた学生は「ほらね。やっぱり数学っていいでしょ。しっ かし勉強しないさいよ」と言って呼び戻す。しかしこれだと、「そして誰も居 なくなった」ってことになるかも。

2001年9月21日(金)
<< サクラサク? >>
やはり新学期が始まると、いきなりせわしい気分になる。別に今日になって特 にやる事が増えたわけではなく、昨日まで「まあ新学期になってから考えるこ とにしよう」と意識の外に放置していたこまごまとした事が、にわかに現実味 を帯びて迫ってきただけなのだが。

午後は後期初めての卒研ゼミ。今日はメンバーの一人が教育実習でお休み なこともあって、打合せだけで終る。後期は前期の平面二次曲線の続きで楕円 曲線の入門的な話でもやろうかと思っていたけど、学生と色々相談した結果、 テキストを変えてイデアル論の初歩からゆっくりやってみようという事になっ た。

その後、すっかり忘れていた代数幾何学・可換環論入門の講義ノートのアッ プデートを行う。これは情報学科4回生配当「数理モデル論」で使うつもり。 「数理モデル論」のサクラとして、Y木君とO村君にツバをつけておいたのだけ ど、O村君は卒研ゼミとぶつかるという事で脱落。怪しい学生K君は、この講義 のサクラとして最適の人材なのだが、彼はできるだけ大学に出て来ないことを 人生の目標に生きている人のようだから除外。K川先生をサクラとして引っ張 り出そうという話もあるのだが、「講義のレベルが低過ぎて時間の無駄!」と判断さ れてしまう恐れもあり。安定的に一定数のサクラを確保するのは難しい。今日、 ウチの卒研生の一人を来させることにしたけど、どうも不安な事を言っている のでサクラとして正しく機能するかどうかは未知数である。卒研ゼミのテキス トを変えたのも、彼を正しいサクラに養成しようという思惑もあるのだ。

何でサクラが必要かというと、私だって何をどう喋っても学生達が全く何 も理解しない事を知っていて講義をするのが嫌だからである。一般に学生とい うのは教員をロボットか何かと勘違いしているらしく、「少しは頑張って理解 してやるか」なんて気がてんで無いようだ。俺は生身の人間だぞ!!

それにしても、昨日の到達度試験の結果はちょっと凄いな。他の問題の採 点結果も似たようなものなのだろうか。「到達度試験の結果、どこにも到達し ていない事が判明した!」なんて結果になったりして。位相空間論の講義でも サクラを確保しないといけないかなあ。

2001年9月20日(木)
<< 短い夏休みの終り >>
午前中はGoethe-Institutに行き、10月からのドイツ語講座を申し込む。そ の後、京大ルネで昼食をとり、午後から大学へ。論文原稿についてのHerzog先 生のメイルが届いたので、前に送ってもらった原稿の内容についてのコメント を返事しておく。どうもメイルでのやりとりは迂遠な感じでいけない。

今日で短い夏休みが終りである。悲しい... 泣き濡れつつ、午後の時間を コホモロジー完全列などをいじくりまわして過ごす。

夕方、3回生の到達度試験の採点がまわってくる。私の出題した位相空間 論の簡単な問題は35名中29名が白紙、何か正しい事を書いていたのはたっ たの2名。そして平均点は10点満点で0.26点(これは2.6点の間違いで はない!)。位相空間論がわからないという事は、数学がわからない事とほと んど同じである。なるほど、そういう事だったのか。後期に位相空間の講義を 担当することになってるんだけど、やる気が無くなってきたなあ。

2001年9月19日(水)
<< K川先生のボヤキ >>
午後は久しぶりの教室会議。ある理由で、とても静かな会議であった。自宅で 梅干しとおかかとスパゲティーだけで生きながらえているらしい夢見るH先生 が、しばらく見ないうちにどんなに痩せ衰えていることだろうと楽しみにして いたのだが、夏休み前と大して変わらず。燃費の良い人だ。

K川先生のボヤキ:「整数論は需要が多くてしんどい。」つまり卒研で人気 があって大量の学生を抱える事になり、しんどいという。まあ、確かにちとし んどそうですな。しかし、インフレ人気を押えるのは簡単なことだ。単位を厳 しくするとか、卒研説明会の時に目を三角にして「前期の代数の講義を完璧に 理解している事を前提に卒研を進めます」とか言えば済むことである。だから、 この悩みをこのまま抱え続けるか否かはひとえにK川先生自身にかかっている。

あと、K川先生は来年度後期は(国内)留学なので、私や夢見るH先生の時の ように来年度の卒研募集を停止することも可能である。これも彼の決心次第。 でも、彼は学生が大好きみたいだから、募集停止は無いでしょうし、卒研説明 会の時に目を三角にして怖い事を言うこともないでしょう。来年度K川研卒研 を考えている学生諸君、御安心を。

さて、そろそろ来年度の卒研説明会の季節である。私の場合、数理科学科 と情報学科の両方で説明会をしなければいけない。情報学科の説明会では「既 に群・環・体論、ガロア理論、位相空間論などを完璧にマスターしている数学 科の学生と対等に議論できるレベルの学生でないと、とても辛い1年になるこ とであろう。また、ゼミに出て来ない学生には絶対に単位を出さない」と脅し つけ、数理科学科の説明会では「大学入学と同時に数学とはサヨナラしてしまっ た情報の学生でもわかる、簡単な事をやります」と言おうかしら。どちらも真っ 赤な嘘なんだけど。

2001年9月18日(火)
<< 脳味噌が三角になるような... >>
野暮用のため、午前中から午後にかけて残暑厳しい中を汗だくになって京大近 辺をうろつく。うろつきながら、半年前から懸案になっていたある命題を考え 続けるも、大した成果は無し。論文なりモノグラフに書かれている証明が間違 いだらけで、おまけにその結果は自分にとってとても重要で、間違いだらけだ けど「その道のプロ」なら自分で修正できるはずでプロの間では正しいと信じ られていて、しかしながら修正された証明はその文献以外のどこにも書かれて おらず、自分で証明しようとしてもどうもうまく行かない事ほど迷惑なものは ない!脳味噌が三角になるような気分で、夕方近くに大学に戻る。

昨日のK川先生とA堀先生との雑談を通して、怪しい学生K君は、単に怪しい ばかりではなく「危うい」のではないかという気がしてきた。ちょうど彼から 怪しいメイルが届いたので、その返事として「ペトロス伯父とゴールドバッハ 予想」の物語でリトルウッドがペトロス伯父に忠告した言葉を引用しつつ、渾々 と「説教」を垂れたメイルを送り返す。しかし彼がそのメイルを読むのは半年 後であろう。実はそういうところが「危うい」のだけど。

S藤先生によれば、「彼は凡庸なる我々が量り知る事ができないとてつもな く大きな器の持ち主に違いない。下手にこちらが手を出して彼の才能を邪魔し てはまずいから、そっとしておくのが一番良いのではないか」とのこと。そう かもしれないし、そうでないかもしれない。まあ、一応「説教」は垂れておいた のだから、後はそっとしておくことにしよう。

2001年9月17日(月)
<< 怪しい。怪し過ぎる! >>
本日午後はちょっとした会議。それ以外は数学。9月上旬にやっと研究に戻れ て、今までのブランクを取り戻して何をやっていたかが再び見えるようになり、 やっと頭が少し働くようになってきた所なのだが、今週で夏休みが終りである。 早く立命館大学のペースに馴れないといけない。

会議の後、久しぶりに「怪しい学生K君」登場。大学院はめでたく合格した けれど(快挙である!)、卒業単位が危ないという。何だかんだと小一時間ぐら い雑談をして別れたが、彼の「怪しさ」は表面的なものではなく、内なる真の 怪しさが図らずしてにじみ出ているものであることがわかった。彼が何故大学 に出て来れないのか、その理由を初めて問いただし、そのあまりの意外さに思 わず頭がくらくらし、「これはいかん!」とばかりにK川先生とA堀先生を順次 訪ね密談しやっと平静を取り戻す。