2002年12月15日(日)
<< Weihnachtsmarkt >>
本日は結果的に休日。昼過ぎまで野暮用。午後は大阪まで足をのばし、新梅田 シティー・ワンダースクエアで開催されているハイデルベルク・クリスマスマー ケット(Heidelberger Weihnachtsmarkt Osakasa 2002)を覗いてきた。ソーセー ジとビールとグリュ―・ワイン(一口サイズ)などを食し、合計1250円。ち と高いような気がするが、まあいいか。

クリスマス・マーケットというのは、11月下旬から12月25日まで、 ドイツの町のあちこちの広場で行われる屋台市である。主にローソクとか飾り 物といったクリスマス用品を売る露天店が建ち並び、所々ビールや食べ物の店、 そしてメリーゴーランドのような子供向けの設備もあることが多い。大阪で行 われたのは、ハイデルベルクから呼んだものらしく、規模は少し小さくて、店 の種類もやや少ない気がしたけれど、まあドイツで見たいくつかのクリスマス・ マーケットと同じようなものだった。クリスマス用品など、私にはあまり興味 が無いけれど、ぶらぶら見て回って雰囲気を楽しむのがよい。

この会場は何だか以前来たような気がするなあと思っていたら、以前ビザを取 りに2回ほど来たドイツ領事館があるビルの前の広場だった。このビルには大 阪ゲーテも入っているらしい。

帰宅途中「ホームレス人生講座」(風樹茂)と「医学部残酷物語」(保阪 正康)を買い、夜は結局これらの読書に費やす。風樹茂は以前読んでおおいに 感動した「ホームレス入門」の著者。「ホームレス入門」のときは、自分自身 もリストラされてホームレスになりかかっているような事が書かれていたが、 この本が売れたため、今は作家として生活しているらしい。  

2002年12月14日(土)
<< Herzog文字>>
午前中はエッセン時代の”心の美しい大家さん”達へのクリスマス・カードの 下書きを作る。お決まりのクリスマスと新年の祝いの言葉の他に、以前送って もらった夏のエッセンの写真のお礼も書くことにした。

本文の独作文を終えた後、宛名に書く奥さんの名前がわからないことが判 明。以前彼らから貰った手紙やカードなどを引っ張り出してみると、そこに彼 女の名前が書かれているのだが、それらは"Herzog文字"なので半時間ぐらいじっ と睨んで解読を試みる。90%ぐらい解読に成功したので、それで宛名を書く ことにした。あと10%ぐらい心もとない部分があるのだが、それは日本人相 手にHerzog文字を書いた先方の責任だと考えることにしよう。異文化交流に完 璧主義は禁物である。 

午後は楽しいゲーテでへとへとになる。それにしても一週間が経つのがい やに速いな。ゲーテなんて先週行ったばかりじゃないか(それは当たり前か)。 帰りにゲーテの図書室で何か借りて行こうかと思ったけれど、最近の多忙な日々 を思うと予習して授業に通うのが精一杯のようなので、何も借りず。帰宅して 夕食後はラクト・スポーツクラブでまたへとへとになる。

今日みたいな「へとへと」は悪くないな。

2002年12月13日(金)
<<追っかけ>>
午前中は野暮用とドイツ語の予習と線形代数の講義準備を少し。昼食後に出勤 し、細々とした雑用の合間に、ドイツ語の予習、線形代数の講義準備などに励 み、図書館で論文コピーの取り寄せを申し込む。

"不機嫌問題"は今日のところは特に表だった進展はなし。しかしそれは勿 論、物事の好転を意味するわけではない。事態は水面下で着々と進んでいる。

ところで昨夜は、ゲーテで開かれた、ドイツの青少年音楽コンクール Jugend musiziert の優勝者達と京都市立芸大関係者達によるジョイント・コ ンサートを聴きに行った。ドイツ人演奏者達も良かったけれど、彼らとピアノ で共演していた多川響子とかいうピアニストには感動しましたね。一体どうい う人なのか全く知らなかったのだけど、演奏が始まった途端思わず「ううわっ! 何やこれは!?無茶苦茶うまいやんけ!」とのけぞってしまった。あちこちで リサイタルとかもやっているようだし、これからは多川さんの追っかけでもやっ てみようかしら。

2002年12月12日(木)
<<辛い後始末>>
午前中は数理モデル論の講義。順序集合、帰納的集合、Zornの補題と準備して、 極大イデアルの存在定理の証明など。受講者は6名。私の弟子4回生M君の座っ ている場所が、回を追う毎に後退しているところが何とも悲し気である。

午後は卒研ゼミ。今日は午前の講義にも出ていた4回生M君のグレブナー基 底の発表のみ。今日はあまり進まなかったけれど、具体例について二人で色々 面白い計算を楽しむことができた。この計算は、それをやったところで論文が 書けるわけではないという意味で全く研究レベルの話ではないけれど、やり方 は(少なくとも私の)数学研究の現場でのそれと同じものである。つまり、卒研 の学生でも、場合によっては数学研究の現場の雰囲気を味わうことができるわ けだ。

"不機嫌"問題について。この問題は既に関係者ほぼ全員の知るところとなっ たようだ。極めて個人的な問題のツケを、職場の同僚達に最悪のタイミングで 「まる投げ」してしまったというこの事件は、いよいよ"被害者"達の手による 辛い後始末の段階に入ったようだ。

2002年12月11日(水)
<<納得>>
寒い。午前中は代数曲線の講義。いつもの5人のメンバー以外に、先々週 に一度顔を見せた学生が1名紛れ込んでいた。今日は引続き局所環の話など。 代数曲線論と言っておきながら、ほとんど代数曲線の話をしてこなかったのだ が、平面代数曲線の(非)特異点と離散付値環の関係の話ぐらいはやれそうな雰 囲気になってきた。

午後は気合いの線形代数。一気に3ページ半進む。Ar先生の御宣託である 対称変換のスペクトル分解まで終れそうな雰囲気になってきた。講義の後、某 同僚教員と廊下で会い「やっぱり、配偶者選びは慎重にやらないと大変な事に なりますな」というような、とりとめもないよもやま話などをする。

実はずっと前から心の中で、あるいは、近しい人達と「キティーちゃんは ♀なのに、何で鬚なんか生やしてるんだ?」「そりゃあ、猫だからさ」「えー!? でも、♂だったらわかるけど♀でしょ!?納得できない...」「当り前の事じゃ ん。何で納得できないの?」という自問自答あるいはこんにゃく問答をしてき たのである。実際、キティーちゃんに鬚というのは、論理的には完璧に納得で きても、気分として何かひっかかっていて、結果的に「わからん!」という状 態になっていたのだ。しかし、ハロー・キティー「おいでやす、おおきに」暖 簾を研究室に飾って、折にふれて眺めていると、自然に納得できるようになっ た。

数学の理解でもこういうところがあって、学生に対して噛んで含めておか ゆを炊いて、もうこれ以上論理的飛躍も何も無く、一点の曇りも無いほど明解 に説明しても、全然わからない事がある。こちらから見ていると、分からない のではなく「分かりたくない!分かってやるもんか!」と意地を張っているよ うにも見えるのだ。そこでその学生が「納得できない」と放り出したら、 彼または彼女の数学における進歩はそれ でオシマイである。納得できなくても、しばらくつき合っていると、何だ、当り 前のことじゃないかという風になったりする。要は対象を受け止める 心の準備ができているかいないか、ということだと思う。

その後、所用のため大急ぎで大学を発つ。

2002年12月10日(火)
<<やったもん勝ち>>
午前中は3回生F君の可換環論自主ゼミ。当初の私の思惑は、この可換環論ゼ ミと自家養成サクラI君の代数幾何学ゼミをセットにして行い、F君を代数幾何 学に引き込み、I君の可換環論の勉強を促進させようというつもであった。し かし、結局F君は関数解析に流れてしまい、I君は公務員試験に流れてし まうという結果となった。なかなかこちらの思うようには行かないものだけど、 まあ学生というのはそういうものである。私としては、癖はあるけれど時々はっ とするような事が書いてあるM. Reidの2冊の本を読めて結構楽しんでいる。

午後は巨大雑用の落ち穂拾い的雑用をやったり、闇雲手探り計算の続きを やったり。

思うに"不機嫌"問題については、ある意味ではもう完全に「勝負」はつい ているわけで、"被害者"の我々が怒ったところで唯々くたびれるだけだし、そ れで当事者たちの「やったもん勝ち」状態が揺るぐことは無いのである。 そういう意味では、そろそろ感情のままに怒るのも馬鹿馬鹿しくなってきたな。

2002年12月9日(月)
<<「へ」でもない >>
先週半ばに提出した巨大雑用成果物について週末に何か厄介な問題は起こって はいまいかと思い、昼前に出勤。非常勤講師の時間割については何事も起こら なかったようだが、対応が手薄になっていた大学院の時間割の件で別の問題が 起こる。その他こまごまとした巨大雑用関連の用事など。しかし、非常勤講師 問題で鍛え上げられた私にとっては、今やこれらの問題は「へ」でもない。

とりあえずこれらは蹴飛ばしておいて、昨日買ったハロー・キティー「お いでやす。おおきに」暖簾を研究室に飾り、終日闇雲手探り計算などに励む。

"不機嫌"問題の内容については、既にじわりじわりと関係者達の知るとこ ろとなっているようだ。実際色々困った問題も起こり始めている。

2002年12月8日(日)
<< ちょっとうるさい >>
朝は少し遅く起き、野暮用など。午後は久しぶりに手探りの闇雲計算を少しやっ てみる。

以前某大学受験予備校のフロアに、悪徳勧誘商法にひっかからないように という注意書きが貼ってあって、「あとで腹が立って勉強ができなくなります」 と書いてあった。昨日はゲーテに行って頭の中をドイツ語だらけにしたり、ス ポーツクラブに行って頭をすっからかんにしたりしていたのだが、こういう時 は案外平和なのである。ところが今日は特に予定が無いためぼんやりしてしま う。ぼんやりしていると思わず”不機嫌問題”を思い出してしまい、沸々と腹 わたが煮えくり返ってくる。まさに「あとで腹が立って勉強ができな」い状態 になるわけだ。

ぼんやり防止のためには闇雲計算に励むのが一番。腹が立ったら数学だ! 腹が立つ前に数学だ!(ああ。。。日曜日毎に同じような事ばかり書いている なあ。。。)思うに心安らかにぼんやりしていられるというのは、最上級の平和なの である。そういう日々が戻ってくるのはいつの日か。

夕方は街に出て、エッセン時代の大家さんに送るクリスマス・カードなど を捜しに京都駅近辺へ。ついでに前から目をつけていたハロー・キティー「お いでやす。おおきに」暖簾1000円也を購入(大幅ポイント・アップ!)。何 を隠そう、私はあるちょっとした事がきっかけで2年程前に突然キティーちゃん フリークになってしまい、キティーちゃんにはちょっとうるさいのである。

2002年12月7日(土)
<< 小さな稲妻 >>
今日は楽しいゲーテの日。ドイツから帰って来た当初、エッセンの町並の風景がフラ ッシュバック症候群のように脳裏に浮かんできたのだが、実はそれは今もあまり変わって いない。初冬の寒々とした曇空を見上げた時、デパートのエレベータに乗っている時、 駅のホームで電車を待っている時、商店街を歩いている時、学生のゼミの相手をしてい てふと窓の外に目を向けた瞬間などなど、色々なときに唐突にドイツでの何でもないよう な風景や色々な場面が小さな稲妻のように脳裏をかすめるのだ。しかし、何故かゲーテ にいるときは、ドイツのことは何も思い出さない。ま、ドイツ語聞いたり話したりするのに 精一杯で講座が終わったときにはへとへとになっているぐらいだから、頭に余裕が無 のでしょう。

ゲーテから帰宅してからは、少し線形代数の講義準備など。夕食後はスポーツ・クラブ。 夜10時前に終り、最近11時まで営業が延長された山科駅前SBUXでひと休み。アイスティ ーを飲みながら「代数多様体論」(川又雄二郎)をぱらぱらと眺める。どうも代数幾何学の 講演などで頻繁に耳にする用語や概念や「よく知られた理論」のほとんどは、この本に書か れているようだ。ただ、それらをきちんと理解するには、この本の数倍の分量の論文や本を 読まないといけないかもね。

2002年12月6日(金)
<<おもふことなし>>
午前中は、ここんところ忙しくて全く手をつけていなかったドイツ語の予習に励む。しかしながら、巨 大雑用もとりあえず私の手を離れたし、気分転換に昼前に京大へ。数理研の図書館 で新着雑誌の論文を漁り、北部生協食堂で昼食をとり、午後はずっと数学教室の代 数幾何学セミナーに出席し、ああ、やはり代数幾何学と可換環論は今やあまり関連性 が無い別々の学問なんだなと痛感しつつ90分講演を2つ聞く。

少し寒いけれど天気はまずまず良い。セミナーの会場となった大会議室は、左右 の壁がどちらも窓になっており、日当たり良好でとても気持ちが良い。最近巨大雑用だ の”不機嫌”だのと、うつむき加減の日々を過ごしてきたけれど、たまにはそれらを忘れ て一日を過ごすのも良いものだ。

草に臥(ね)て おもふことなし わが額(ぬか)に糞して鳥は空に遊べり (啄木)

夜はまたドイツ語の予習。

2002年12月5日(木)
<<ポイント集めの日々 >>
午前中は情報学科「数理モデル論」の講義。受講者は6〜7名。ザリスキー位 相とその例、体上の一変数多項式環が単項イデアル整域であることの証明など (とくにポイントは無し)。

昼休みの生協食堂で非常勤講師のK先生と一緒になり、KdV方程式だの何だ のという私の知らない数学の色々な分野についての話を聞かせてもらう(これ はポイントが高い)。

午後は卒研ゼミ。5回生I君はシローの定理の証明。なんとかこの卒研で群 論を一通り終えらえるメドが立って来た。4回生M君はヒルベルトの零点定理 とグレブナー基底理論への応用。少なくとも消去理論の終りまでは進めそうな 雰囲気になってきた。そういえば、この二人は割合よく勉強するタイプだし、 彼らのゼミの相手してる時ってのは平和だな (これでポイント少しアップ)。ゼミの部屋に事務から電話がかかり、時間割表 のチェックが終った、マイナーなミスを除いてOKのようだとの連絡が入る(どっと ポイントが入る)。

卒研ゼミ後、久々にA堀先生と密談。密談中、以前から少し心配 していた事について偶然に良いニュースが聞けた(当然ポイント・アップ)。 やはり世の中は間違ってばかりはいないようだ。

とりあえず巨大雑用からは開放されたので、あとは"不機嫌"問題だけ。こ の問題の本質は馬鹿馬鹿しさではないかと思う。結果だけ見れば、まあこの業 界ではよくある事で、それにしてもこの時期に起こるは本当に困ったものだね え、と大きく困惑しつつもまだ冷静に受け止められる話である。しかし、何故 そんな事が起こったのかという事に目を向けると、あまりの馬鹿馬鹿しさに力 が抜けてしまう。何でこんな馬鹿気た話の後始末を押しつけられなければなら ないのかと思うと、少なくとも私はとても冷静にはしておれない。

ちょっ とやそっとポイントを集めても、吹き飛んでしまいそうだな。

2002年12月4日(水)
<< 喜びの踊り >>
午前中は代数曲線論の講義。受講者は、もう眠らない"眠り天才"君、夢見るH 先生の弟子、代打じゃないH沢君、S藤先生の弟子、私の弟子の常連メンバー5 名。局所環、局所化、ネーター環など。何だか皆さんよく理解してくれている ようなので、少し気を良くする。5名の学生と色々やりとりしながらの、のん びりした講義。

昼休みは数式処理システムMacaulay2を使って少し具体例の計算をしたりし て少し数学したり、昨日の時間割表のチェックしてマイナーなミスをひとつ修 正するだけで済むことを確認したりして、小さな幸せをせっせとかき集める。 さらには、連絡待ちをしていた巨大雑用の一件で良い知らせ。これでぐーんと ポイント・アップ。(何故かO坂先生の部屋で)喜びの踊りをおどっているうち に、午後の線形代数の講義に5分程遅刻。

午後の講義は、今日から固有値・固有ベクトル。遅刻が響いて2ページ半 強しか進めず。

講義の後は、もうこれで最後にしたい(!)巨大雑用の仕上げ。立て続けに 4名の非常勤の先生に電話を掛けて最終確認の連絡を取り、時間割表の最終版 (であってもらいたいという願いを込めて!)を完成させて事務に提出。やれや れ、とりあえず終了。ということで大幅ポイント・アップ!これ以上問題が起 こらないことを祈るばかりである。

2002年12月3日(火)
<< ポイント集めなくっちゃ! >>
午前中は自宅で線形代数の講義準備。昼前に出勤。さあて今日は何で腹を立て ることになるのかな、などと思いながら廊下をぶらついていたら数論のD大先 生とばったり出会い、しばし雑談。この独特の風格を持つ先生と雑談させても らっていると、それだけでかなり気分が晴れる。今日はいい事がありそうな気 がしてきたぞ。

午後は琵琶湖を眺む最上階角部屋という、分譲マンションならさぞ高値が つきそうなゼミ室にて自家養成サクラI君の院ゼミ。引続きネーターの正規化 定理について。何だか私が巨大雑用だの"不機嫌"だのに忙殺されているあいだ、 君はずっとネーターの正規化定理でウンウンやってるな。よし!君の修論ネタ 候補その1はネーター正規化定理にしよう。そのつもりで次回も「ネーターの 正規化定理について」でヨロシク!

D大先生との雑談、最上階角部屋ゼミ、I君の修論ネタ候補の発見。うん、 こりゃあいいぞ。最近踏んだり蹴ったりの状態だから、こういう小さな幸せを コツコツ集めてポイント稼がないと浮かばれないな。

先日「どうしても外せない予定」を思い出した某非常勤講師予定の先生の 件(11月28日の日誌参照)に対し、すばらしい解決案を思い付く。これは前 に作った時間割表よりも優れていて先方の希望も完全に満たしているというも の。こんなにウマく行くなんて、何か恐いな。どこかでとんでもないミスをし てたりして... まあいいや、とりあえずこれを今日のポイントに加えておこう。 明日もう一度チェックしてミスが見付からなければ、またポイント・アップだ! 一粒で二度おいしい時間割表!いいぞ、いいぞ!

ってな事を思っているうちに、巨大雑用の件で連絡をとらなきゃと思って いたK先生が同じ用件で部屋を訪ねてきてくれる。飛んで火に入る、じゃなかっ た、渡りに舟か。とにかく、用件はすぐに片付く。おお!これでまたポイント が増えたぞ。

「今日はいっぱいポイントがたまって幸せな一日であった」と日記には書 いておこう。

2002年12月2日(月)
<<暗い影 >>
午前中から出勤。終日(未だ息の根を止められない)巨大雑用に忙殺されつつ、 合間合間に図書館で調べものをしてHerzog先生にメイルを出したり、久しぶり にPrologでプログラムを書いたり。プログラムというのはいいものである。私 が雑用であちこち走り回っている間にも黙々と仕事をしてくれて、ぽつりぽつ りと解を吐き出したりしているのだから、何とも頼もしい限りだ。

ところで、11月18日の日誌で予言した、(当事者はこの事態をどう説明 しているのか知らないが)「単なる気まぐれや思慮の浅さや粗雑な思考に基づ く場当たり的な対応から」発生したある秘密の企ては、まず手始めに、つい昨 日まで「何が起こるかまだ知らずに談笑して」いた、経済的理由から休学を考 え始めている某学生に「暗い影を落」し始めたようだ。某学生君だけにとどま らず、今月中には当事者自らが関係者全てに知らしめざるを得なくなるであろ う。

2002年12月1日(日)
<<腹が立ったら数学だ! >>
腹が立つと疲れるものである。昨夜はぐっすり眠り、朝はゆっくりと起きる。 そういえば、先週も似たような事を言っていたような気がするな。最近は毎週 一人ぐらいの割合でわけのわからない事をやらかしてくれる人間が現れるので、 たっぷり疲れて週末はぐっすり眠れるわい。来週はどんな無茶をやらかす人間 が現れることやら。楽しみだな。

さて今日から12月に突入し、いきなりの日曜日である。寒さは緩んだみ たいだけど、何だかぱっとしない天気だな。さて、今日は何をして遊ぼうかし ら。

と、思いながら野暮用を色々やっているうちに午後になる。午後は久しぶ りに数式処理システムsingularなどを使いながら計算。何だかよくわからない 世界を、手探りの状態でほとんど闇雲に計算しているのだが、果たして何か面 白い発見が待っているのであろうか。よくわからないな。なかなかうまく行か ないもんだ。でもやっぱり、数学は平和な世界である。

代数解析学の創始者佐藤幹夫大先生は、「私にとって数学は憂さ晴らしだ」 というような事をおっしゃったそうだが、当たってますな。腹が立ったら数学 だ!でも腹が立つ時って、往々にして数学をやる時間が取れないんだよね。だ からこそ余計に腹が立つのだけど。