提燈鮟鱇のハッタリ人生劇場


何せ、出版社や中小ソフトウエアハウスを点々としたあげく、運と度胸で某大 先生のおぼしめし良きところとなり、某電気メーカ経由でICOTの研究員におさ まった海千山千の実力派である。(その後某有名大学の助教授を経て、某大 学の教授までのし上がった。)
人生七転び八起き、捨てる神あれば拾う神あり、主領は倒るるところに藁をも つかむ、包丁一本サラシし巻いて腕と度胸ときっぷの良さで無頼の人生を送る 団塊世代最後の残党派であるこの人にとって、英語の通じない外国のレストラ ンで、気合い一本で望む料理を注文して見せたり、にわか覚えのキーワー ドと意味不明のゲラゲラ笑いを手際良く使い分けて、専門家を装って技術専門 委員会にて大学の先生達と巧みに渡り合ったりすることぐらい朝飯前なのであ る。

「私ほど臆病な人間はございません。それがわかりませんか?」

はい、わかります。臆病な人間でも、持てる力を(悪)知恵とハッタリで極限ま で使いこなせば、ここまでやれるという見本なのでしょう。逆立ちすればひょっ してあなたに「勝てる」かもしれませんが、人との勝負は私の趣味ではありま せん。せめて近年絶滅種として保存が叫ばれている「インテリやくざ」の由緒 正しい標本として、御先祖様の仏壇に大事に飾っておこうと思います。合掌。