ヒューマンインターフェイス中間試験問題2006年度

1.インターフェイスとヒューマンエラーの関係について例を挙げて説明せよ.
2.インターフェイスにおける可視化の重要性を携帯電話を具体例に挙げて説明せよ.


解説

1.去年も全く同じ問題を出した.去年の解説にも強調しているように,2つのミステイクと1つのスリップに関して長々と書いているだけではダメ.確かに講義の中で長い時間かけて説明をし,またレジュメでも多くのスペースを占めてはいるが,これは単に「ヒューマンエラーが論理的である」ことの具体的な事例として挙げているだけであり,重要度は低いのだから.「インターフェイスとヒューマンエラーの関係」における重要な項目を採点対象とし,それがいくつ挙げられているかで採点した.もちろん,昨年と同様に項目の重要度に応じて重み付けのついた加点をしている.書いた量は全く関係ないのは去年も同じ.ただし,去年の解説を公開していた分,ほんの少しだけ採点を厳しくした.具体的には,3つの項目について言及されていた場合の点数を去年に比べて1点減とした.
平均点は12.1点/20点満点.去年よりも大幅に点数が低い.あらかじめ問題を教えていて,しかも昨年の問題の解説まで教えているのにこれではなさけない.19点以上の人は全体の19%しかいなかった.あらかじめ問題を教えているのに10点未満だった人が27%もいたのは本当になさけない.これだけヒューマンエラーの本質がわかっていないということは,教え方が悪いのか?と考えてしまった.

2.できている人とできていない人との差が激しい.代表的な間違いとしては,1)ボタンについている数字や記号についてだけ述べているもの,2)フィードバックと混同してしまって結果の表示の話ばかりになっているもの,3)感覚としての視覚を強調しすぎているもの,の3つが挙げられる.1)はそれも可視化の一部であるから部分点はあげているが,携帯電話の可視化の問題点の本質を説明できていないからせいぜい5点程度しかつけられない.2)も意外と多かった.3)に関しては,確かに「可視化」という用語であるし,例としては視覚を使うものが中心であるが,講義でも説明したように視覚を使わないで聴覚や触覚を用いた「可視化」も有りうるので誤解である.満点者は29%.一方,白紙の2名と対応付けについて書いていた1名はヤマがはずれましたか?20%の人が5点以下だった.
平均点は13.3点/20点満点.


 どうしても中間試験を受けられなかった人にはレポートを課した.過去に比べてレポートのできはよく,単にレジュメを写したのではなく,自分の頭で理解して自分の言葉で書いている点できちんと理解しているという印象をもった.

手嶋研究室ホームページへ

Last modified: Thur June 22 2006