福祉機械論試験問題2008年度

1.次の後をつづけて福祉機械論に密接に関連する正しい文を作りなさい。
(1)補聴器を購入する際に注意すべき点は、
(2)南草津駅に設置されている
(3)装具は
(4)BKCの
(5)パラリンピック
(6)ロービジョン者のための福祉機器

2.障害者用車いすと高齢者用車いすとの違いを詳しく説明せよ。

3.次の福祉機器から1つを選び,知っていることをできるだけ詳しく書け.

(1)移乗機器 (2)情報アクセシビリティ (3)意思伝達装置 (4)入浴機器 (5)ベッド (6)排泄機器


解説

1.2000年にも似た問題を出していたが、そのときよりも成績はだいぶ良い。6問を各5点満点で採点した。一番できが悪かったのが(6)で、ロービジョン者ではなく全盲者用の機器について書いている人が何人もいた。あと(5)で「パラリンピックは障害者のオリンピックである」というような答案も複数あったが、内容は正しくても「福祉機械論に密接に関連する」となると、やはり福祉機器や設備の内容を少しは入れてもらいたかったので、これだけでは3点/5点とした。「車いすバスケットボールなどの競技がある」などのように「車いす」という言葉を入れてもらっていれば満点がつけやすい。
ながながと文章を書いている人もいたが、出題意図は「文」なので一文だけと考えていた。しかし、「文」には「文章」という意味もあるので、特に採点上問題にはしていない。
だいたい何かは書いているために極端に悪い点数の学生はおらず、30点満点で最低点が13点。その一方で満点も難しく、たった3人。そのせいかこの問題をレポートに置き換えた人が6人もいた。 平均点は23.2点/30点満点と高い.

2.過去二度出している問題で、かつ二度ともあまり出来が良くない問題。1番がやややさしい問題だったので2番はやや難しい問題を出したつもり。その割にはこの問題をレポートで置き換えた人は2人のみ。13項目の加点要素を設定し、それら全部書いていれば合計で56点になるようにして採点した。これは誰も書かないだろうと思った項目まで書いてくれた人がいたのはうれしかったが、多くの人が13項目中4、5項目しか書けていなかった。たとえば高齢者と身体障害者の違いを書くことは大事だが、それだけでは5点しかつけていない。また手動車いす(介助用車いす)に関する解答を期待しているのは過去の解説でも書いていることであるが、電動車いすのことしか書いていない人も数人いた。
満点は2人のみ。やや加点要素を甘めにしたので、予想よりも平均点は高くて16.2点/30点満点.

3.例年だしている知識を問う問題。(3)を選んだ人が39%、(1)を選んだ人が32%とこの二つが人気だった。移乗機器では例年のごとく、移動機器のことを書いていた人が一人。いずれにしても単に商品名や機器の説明をするだけで利点や欠点などまで挙げていないのでは、満点にはしにくい。特に6つもの選択肢から一つだけを選べばいいのだから、知っていることをできる限り詳しく書いてほしい。

A+:4% A:29% B:27% C:23% F:17%
1番の成績の標準偏差が小さいせいもあって、極端に成績の悪い人は少なく、例年よりもB評価が多かった。最高点は98点。


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Last modified: Thu July 31 2008