私たちの主な研究テーマは、固体表面・界面の原子配列、元素組成、電子状態などを総合的に明らかにすることです。本格的な表面科学の研究は、超高真空技術が普及し、WellDefined な表面が容易に得られるようになった1970年代からであり、近年のSTMの開発や各種実験装置の高分解能化に伴い目覚しく発展しました。さらに2000 年以降のナノテクノロジーの発展とともに、表面や界面の構造や物性の解明、原子のマニピュレーションなど、最も注目を浴びている分野の一つとなっています。
また理論的なアプローチも計算の進歩とともに盛んになり、表面の動的過程、電子状態ななどの計算から反応素過程の力学や安定原子配置の推測など固体の基本的な性質の解明だけでなく、物質のデザインの道を開く可能性を秘めています。
一般に固体表面(より広い意味では”気相‐固相界面”)は、真空側に原子がなく2次元的であるためにバルク(固体内部)と違い特異な構造をとることが知られています。その多様性は非常に高く、その低次元的な効果により、表面の構造や電子状態、磁性などに変化をもたらし、物質の表面・界面には、興味深い物性や実用的効果など多くの可能性が秘められているといえましょう。