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教員紹介

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平尾 和洋教授 HIRAO Kazuhiro

所属学科
建築都市デザイン学科
研究室
建築設計デザイン(建築意匠)研究室
学位
博士

経歴概要

1990年3月 京都大学工学部建築学科 卒業 1993年3月 京都大学大学院工学研究科修士課程建築学専攻 修了

研究について

研究分野・テーマ

建築設計プロセスと建築意匠・景観コントロール

研究キーワード

設計プロセス、発想法、景観コントロール

研究概要

建築・プロダクトのデザインには、作業の手順としての「デザイン・プロセス」という考え方・学問領域が存在します。これは1960年代のアメリカやドイツで発達してきた概念で、主に工業デザイン・建築デザイン分野で研究が行われてきました。これはデザイン行為を①無駄のない時間配分、②独創性のあるアイデアの生成、③表現力豊かなプレゼンテーション等により効率的に行おうとする「実践的学問」です。具体的には、スケッチなどの表現技法、発想法を援用し、実際のプロジェクト等を通して有効性を検証する研究等を学生諸氏と協働し、プロ・デザイナーの卵としての教育にも取り入れています。加えて、研究の社会還元の観点から、パブリックな都市景観デザインの検討のための、行政に対する構想フレーム提案や説明資料の作成にも活用しています。

インタビュー

研究者になったきっかけ

もとより設計者として民間就職するイメージしかなく、研究者を考えたことは全くなかった。契機は、修士在籍時の指導教官である教授・准教授から、それぞれ「研究者になるつもりはないか?」と誘ってもらったこと。M1終了後フランス留学し、①当時京都で活発だった景観論争に資するパリの先進的事例資料・取材結果を研究室に提供していたこと、②当地の景観コントロール手法そのものを自身の修士研究テーマとしていたことが、おそらく目新しいと思われたのだろう。

受験生へのメッセージ

世界中どこにいっても人間は何らかの構築物≒建築を使って生活しています。民族の歴史には必ず建築の歴史が伴っていることを見ても、建築は人類にとって極めてファンダメンタル(基盤的)な存在といえるでしょう。 わが国にもすばらしい建築的伝統が一部存在しますが、一方で、主として戦後の復興期に形成された現在の都市・建築は、機能主義的な時代背景も相俟って「便利ではあるが豊かではない」状況にあると言わざるを得ません。これからの日本の都市・建築デザインを世界に誇れるものとするために、先人の残した叡智に学び、現代性にも配慮しつつ建築文化の向上に資する人材が求められています。単に面白いだけのデザインではなく、後世の人々に、文化的にも素晴らしいと認めてもらえるような建築都市デザインに挑戦できる若い世代の入学をお待ちしています。

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